補助金ガイド

ものづくり補助金で申請時に必要な書類の揃え方と記載例

2022/5/19

2022/05/23

この記事の監修

株式会社SoLabo 代表取締役/税理士有資格者田原広一(たはら こういち)

お客様の資金調達支援実績4,500件以上 自社でも、
小規模事業者持続化補助金や事業再構築補助金の採択をされている。

ものづくり補助金に応募する事業者は、決算書や確定申告書などの税務状況がわかる書類にくわえ、どのような事業計画で補助を受けたいのかを伝える事業計画書も提出します。 

今回の記事では、ものづくり補助金に応募する事業者が提出する必要書類を、わかりやすく解説します。

ものづくり補助金の申請時に必要な基本書類と揃え方

ものづくり補助金の申請時に必要な応募書類をご紹介します。ものづくり補助金に応募する事業者は、以下の書類を揃える必要があります。

  • 事業計画書
  • 賃金引上げ計画の誓約書
  • 決算書等
  • 従業員数の確認資料
  • 労働者名簿

これらの書類には、もともと事業者が持っている公的資料も含みますが、ものづくり補助金のために新たにワードなどで作成する書類も含みます。上記いずれの書類も、申請の際にはPDF形式で保存されたファイルを添付します。

事業計画書

ものづくり補助金における事業計画書は、事業者がこれから行う補助事業はどのような内容のものなのか、文章と図・グラフなどで第三者に説明する資料です。事業計画書は、ものづくり補助金で採択に関わる必要書類であり、応募するすべての事業者が提出する書類です。 

ものづくり補助金の事業計画書は、特に決まった公式のテンプレート(書式)が指定されていません。ただし、公募要領ではPDF形式で10ページ以内にまとめるよう、記載があります。 

令和元年度補正・令和三年度補正 ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 公募要領 (10次締切分)

また、ものづくり補助金では、事業計画書で以下のポイントを網羅しなければいけません。 

【事業計画書に書くべき項目】

項目

内容

①補助事業の具体的取組内容

  • 今回の補助事業の目的と手段
  • なぜ補助金を使って設備投資が必要なのかの説明
  • 課題解決のために不可欠な開発工程を説明
  • 取得予定の機械設備や材料などの品番・メーカーなどを明記し、補助事業における目標と解決法を説明 など

②将来の展望

  • 補助事業を行うことで社会と自社にどのような効果(売上規模、目標達成時期)をもたらすのかの説明
  • 補助事業がターゲットにする競合などの市場調査結果と、狙う市場分析の傾向と分析し、他社との優位性(価格、性能など)を説明(必要に応じて写真や図表を使用する)

③会社全体の事業計画

  • 会社全体の事業計画(表)を作成する
  • 事業計画で付加価値額・給与支給総額等の算出と算出根拠を説明

そのため、ものづくり補助金の事業計画書を揃えるには、事業者の住所や代表者の情報、これまでの事業内容をコンパクトに要約していく準備に加え、公募要領をよく読み、ワードやパワーポイントで事業者が事業計画書を作成する必要があります。 

ぜひ、当サイトの以下関連記事も併せてご参照ください。 

事業計画書に必要な添付書類一覧

ものづくり補助金では原則、単価50万円以上の機械装置費・クラウドサービス費・専門家経費などを補助対象経費として申請する際は、金額の妥当性を示すため、複数社の見積書の添付が必要です。 

中古品も補助対象となりますが、中古品を購入する場合は単価に関係なく複数の事業者から取得した型番・年式が記載された相見積の提出も必要となります。 

なお、見積書の取得が間に合わない場合はものづくり補助金の申請時ではなく、採択されたあとで行う交付申請で見積書を送ることも可能です。 

(参照)ものづくり補助金の申請の流れ

  1. 申請書類提出(電子申請)→見積書の送付タイミング①
  2. 採択/不採択の決定
  3. (採択された場合)交付申請 →見積書の送付タイミング②
  4. 交付認定
  5. 補助事業のスタート(事業者の経費支払いスタート)

賃金引上げ計画の誓約書

ものづくり補助金では、賃上げに関わる以下2点の要件を満たさなければいけないので、賃金引上げ計画の誓約書の提出が必要になります。 

【賃上げに関わる要件】

  • 事業計画期間において、給与支給総額を年率平均1.5%以上増加事業計画期間において、事業場内最低賃金(事業場内で最も低い賃金)を地域別最低賃金+30 円以上の水準にする。 

賃金引上げ計画の誓約書のフォーマット(書式)は、ものづくり補助金の公式ページからダウンロードできます。

賃金引上げ計画の誓約書は、従業員がいる事業者とそうでない事業者で使用する様式が異なります。法人の場合は様式1-1、個人事業主の場合は2.常時使用する従業員がいない場合と書かれた様式1-2を使います。

(賃金引上げ計画の誓約書の記載例)

  1. 補助事業の開始年月日を選択します
  2. 補助事業の実施期間(3~5年)を選択します
  3. 「今後、従業員を雇う際は①と②で記載した機関において、給与支給総額を年率平均1.5%以上増加し、事業場内最低賃金(事業場内で最も低い賃金)を地域別最低賃金+30 円以上の水準にします」と記載したフォーマットで、記載年月日・事業者の名前・住所・押印・代表者氏名を記載する。

決算書等

決算書は、事業者が提出する事業計画が資金繰りや財務状況・税金の支払いなどで可能なのか判断する書類です。法人の場合は、決算書として以下の書類を添付します。 

  • 直近2年間の貸借対照表
  • 損益計算書(特定非営利活動法人は活動計算書)
  • 製造原価報告書
  • 販売管理費明細
  • 個別注記表 

もし法人設立から2期以内の法人であれば、1期分の決算書を添付します。また、個人事業主の場合は決算書として確定申告書を、開業まもない事業者は決算書のかわりに事業計画書を提出します。 

製造原価報告書はものづくり補助金に申請する前から作成している場合のみ添付します。

従業員数の確認資料

従業員数で補助上限額が異なるため、ものづくり補助金に申請するすべての事業者は従業員数を証明するための書類を提出しなければいけません。 

具体的に提出する書類は、法人と個人事業主で以下のように異なります。 

企業形態

従業員数の確認資料

法人

法人事業概況説明書の写し

個人事業主

所得税 青色申告決算書または所得税白色申告収支内訳書の写し

労働者名簿

労働者名簿は、応募する事業者の従業員数を確認するための書類です。労働者数20名以上の事業者は労働者名簿を添付する必要はありません。労働者名簿のフォーマットは特に決まりがないので、エクセルやワードで以下の項目が書かれていれば添付できます。 

  • 事業者名
  • 従業員数
  • 従業員氏名
  • 生年月日(西暦)
  • 雇入れ年月日(西暦)
  • 従事する業務の種類 

ものづくり補助金の加点で必要になる書類

ものづくり補助金では、審査時に加点される書類の提出ができます。ものづくり補助金で加点申請する際は、以下の書類が必要です。

【加点される追加書類】

加点の種類

必要書類

成長性加点

経営革新計画承認書等

政策加点

  • 開業届または履歴事項全部証明書 ※
  • デジタル技術の活用及びDX推進の取組状況(デジタル枠のみ)

災害等加点

事業継続力強化計画認定書または連携事業継続力強化計画認定書

賃上げ加点等

特定適用事業所該当通知書

※ 開業届と履歴事項全部証明書は、所轄税務署の収受印もしくは電子申請の受付刻印のあるもののみが有効。

 政策加点以外の追加書類は、自治体などの公的機関が作成を依頼して揃えます。そのため、事業者が加点の要件を満たしているのであれば、応募の際、特に書類を作成する必要はありません。(政策加点のデジタル枠以外) 

デジタル枠の加点書類は、「デジタル技術の活用及びDX推進の取組状況」というファイル名の書類で、ものづくり補助金の公式ページよりダウンロードできます。

応募する補助枠によって提出する追加書類

ものづくり補助金では、応募する補助枠により、追加で提出しなければならない必要書類があります。

追加書類提出の対象者

追加提出書類の内容

再生事業者

応募申請時において再生事業者であること を証明する書類

回復型賃上げ・雇用拡大枠に応募する事業者

課税所得の状況を示す確定申告書類

 

グローバル展開型に応募する事業者

海外事業の準備状況を示す書類

機械装置・システム等を補助対象経費として申請する事業者

メーカー等販売業者からは必ず見積書・受注書・契約書等※

※の見積書は、交付申請時でも可

 ものづくり補助金における再生事業者とは、中小企業再生支援協議会等から支援を受けており、応募申請時において再生計画等を策定している、または、策定済から過去3年以内のものを指します。

ものづくり補助金における再生事業者とは、中小企業再生支援協議会等から支援を受けており、応募申請時において再生計画等を策定している、または、策定済から過去3年以内のものを指します。 

ものづくり補助金に応募する際は、事業計画書などの基本書類だけでなく、上記のような添付書類が必要かどうか、事前にチェックしておきましょう。 

ものづくり補助金に採択されたら必要になる書類

ものづくり補助金に採択されたら、すぐに提出する書類と、補助金交付決定日から約4カ月以内に提出する書類、交付決定通知書記載の補助事業完了期限日までに提出する書類と、全3種類あります。

追加書類提出のタイミング

追加書類の内容

交付決定後すぐに提出

交付申請書

補助金交付決定日から約4カ月以内に提出

遂行状況報告書

付決定通知書記載の補助事業完了期限日までに提出

実績報告書

交付申請書では必ず見積や受注書などの添付書類が必要です。 

<機械装置・システム構築費を支払う事業者が添付する書類>

  • 見積依頼書(仕様書)
  • 見積書
  • 相見積書(中古製品の場合)
  • 注文書(契約書)
  • 受注書
  • 納品書
  • 請求書
  • 振込依頼書

採択される前に支払った経費は、事前着手申請をして許可された場合を除いて助されません。そのため、申請時はメーカーや専門家には見積だけの依頼をして、採択されて交付決定通知書を受け取るタイミングではじめて注文・契約しましょう。「補助金に受かると思って支払ったのに」といった、支払いトラブルが防げます。

遂行状況報告書

遂行状況報告書は、補助金の交付決定日から4カ月以内にJグランツという行政システムから入力しなければいけない手続きです。遂行状況報告書では、事業計画の遂行状況が当初予定していた通りに進んでいるのか、遂行状況を記入します。

また、報告基準日時点における経費明細表を入力して提出します。報告基準日とは、交付決定月の翌月から記載した3か月末日です。

例)交付決定日が6月15日の場合、報告基準日は10月末日

実績報告書

実績報告書とは、事業計画書に記載した補助事業がすべて終了した際に提出する手続きです。実績報告書と遂行状況報告書の違いですが、遂行状況報告書では経費の支払い明細を提出していたのに対し、実績報告書では経費の支払いを行った証拠である銀行通帳コピーなどの証拠書類一式をまとめて提出します。

この記事のまとめ

・ものづくり補助金に申請する際は、申請書、事業計画書の他に、賃金引上げ計画の誓約書・決算書等・従業員数の確認資料・労働者名簿を提出します。

・ものづくり補助金では、申請時または採択されたあとの交付申請で、メーカーなどから取得した見積書の提出が必須です。

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