補助金ガイド

ものづくり補助金を申請するときの必要書類を解説

2024/08/15

2024/8/15

この記事の監修

株式会社SoLabo 代表取締役/税理士有資格者田原広一(たはら こういち)

融資支援実績6,000件超、補助金申請支援実績1,300件超、事業再構築補助金採択支援件数は第4回~第8回まで5回連続で日本一を獲得。 『小規模事業者持続化補助金』、『事業再構築補助金』、『IT導入補助金』は自社での申請・採択も経験。「補助金ガイド」LINE公式アカウントでは約4万人の登録者に情報発信を実施。

ものづくり補助金を申請するときは、複数の書類を準備することになります。準備に時間や手間がかかる書類もあるため、ものづくり補助金を申請する人は計画的に書類を揃えなければなりません。

当記事では、ものづくり補助金を申請するときの必要書類を解説します。「すべての事業者が必要となる書類」と「事業者の条件次第となる書類」に分けて紹介するため、ものづくり補助金を申請予定の人は参考にしてみてください。

なお、当記事はものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業公募要領(18次締切分)を参考に作成しています。 

すべての事業者が必要となる書類

ものづくり補助金を申請する場合、すべての事業者が必要となる書類があります。書類の準備が遅れた場合は公募締切日に申請が間に合わないことも考えられるため、ものづくり補助金を申請予定の人はすべての事業者が必要となる書類を確認してみましょう。

【すべての事業者が必要となる書類】
  • 事業計画書
  • 事業計画書の算出根拠
  • 補助経費に関する誓約書
  • 決算書等
  • 従業員数の確認書類

すべての事業者が必要となる書類には、「事業計画書」「決算書等」「従業員数の確認書類」などの書類が挙げられます。準備に時間のかかる書類もあるため、ものづくり補助金を申請する人はそれぞれの書類の概要を押さえておきましょう。

事業計画書

すべての事業者が必要となる書類のひとつは「事業計画書」です。事業計画書は補助事業の内容を記載する書類であり、記載内容によって採択結果が左右される可能性があるため、ものづくり補助金を申請する人は事業計画書の概要を確認してみましょう。

【事業計画書の項目例】

項目

具体例

1.補助事業の具体的

取り組み内容

  • 事業の目的や手段
  • どのように他者と差別化して競争優位性を実現するのか
  • 国の政策と合致している事業なのか

2.将来の展望

  • 事業化に向けて想定している市場
  • 補助事業による成果の事業化見込み
  • 期待される効果

3.会社全体の事業計画

  • 会社全体の売上高や経常利益
  • 事業実施期間における付加価値額の伸び率
  • 事業実施期間における給与支給総額の伸び率

参考:参考様式 事業計画書 記載項目(18次締切分)|ものづくり補助金

事業計画書は補助事業の内容を具体的に記載する書類です。「取り組み内容」「将来の展望」「会社全体の事業計画」の項目ごとに、補助事業の詳細を図やグラフを活用しながら記載することになります。

事業計画書は審査項目が定められています。「補助事業者としての適格性」「製品やサービスの革新性」「課題に対する解決方法の具体性」「製品やサービスの市場性」など、公募要領に示された審査項目に対し、その回答を記載することになります。

なお、補助事業の内容以外に関する記載項目もあります。「経費明細表」「資金調達内訳」「事業計画書作成支援者の情報」など、補助事業の内容以外に関する記載項目もあるため、事業計画書を作成するときはものづくり補助金の公式サイトに掲載されている参考様式を確認してみましょう。

ものづくり補助金における事業計画書の情報を知りたい人は「ものづくり補助金で採択される事業計画書の書き方」を参考にしてみてください。

事業計画書の算出根拠

すべての事業者が必要となる書類のひとつは「事業計画書の算出根拠」です。事業計画書における「付加価値額」や「給与支給総額」を算出した根拠を示す書類となるため、ものづくり補助金を申請予定の人は事業計画書の算出根拠の概要を確認してみましょう。

【事業計画書の算出根拠の概要】

項目

具体例

付加価値額

基本要件の「年平均成長率+3%以上」を実現する根拠を記載

給与支給総額

基本要件の「年平均成長率+1.5%以上」を実現する根拠を記載

参考:事業計画における付加価値額等の算出根拠(18次締切分)|ものづくり補助金

たとえば、付加価値額は「営業利益+人件費+減価償却費」(法人の場合)の計算式から算出します。書類を記載するときは「内訳の明示」「図や表の活用」などを行うことにより、付加価値額の算出根拠を具体的に示さなければなりません。

また、給与支給総額は「給与」「賃金」「賞与」「該当する手当」を合算することにより算出します。書類を記載するときは「費用の内訳」「従業員数」などの数字を明示することにより、給与支給総額の算出根拠を具体的に示さなければなりません。

事業計画書の算出根拠を記載するときは経営状況の分析も必要です。「設備投資による経営への影響」「経営の改善すべき点」など、経営状況の分析結果を踏まえながら事業計画書の算出根拠を記載してみましょう。

補助経費に関する誓約書

すべての事業者が必要となる書類のひとつは「補助経費に関する誓約書」です。ものづくり補助金の交付規程に従い、補助対象経費を正しく活用することを誓約する書類となるため、ものづくり補助金を申請予定の人は補助経費に関する誓約書の概要を確認してみましょう。

【補助経費に関する誓約書の概要】

項目

概要

記載内容

申請者の住所と氏名を署名する

誓約内容

  • 補助対象経費は専ら補助事業計画書に記載の事業のために使用すること
  • 補助事業には国が助成する制度との重複がないこと
  • 補助事業終了後は「財産の管理等」「財産の処分の制限」の規程に従って対象物を管理すること  など

参考:様式1 補助経費に関する誓約書|ものづくり補助金

誓約内容のひとつは、補助対象経費は専ら補助事業計画書に記載の事業のために使用することです。補助対象経費は事業計画書に記載した補助事業以外に使用することはできず、補助事業以外の用途と共用した機械装置等はものづくり補助金の補助対象外となります。

誓約内容のひとつは、補助事業には国が助成する制度との重複がないことです。国が助成している「補助金」「委託費」「公的医療保険の診療報酬」などを受け取っている事業は、ものづくり補助金の補助対象外となります。

なお、補助経費に関する誓約書には、補助事業終了後の誓約もあります。補助対象となる財産は財産の管理や財産の処分の制限に関する規程が定められているため、補助経費に関する誓約書に署名するときは交付規程を確認してみましょう。

決算書等

すべての事業者が必要となる書類のひとつは「決算書等」です。財務状況を明示する書類となり、法人の場合と個人事業主の場合は提出する書類が異なるため、ものづくり補助金を申請予定の人はそれぞれの場合に必要となる決算書等を確認してみましょう。

【必要となる決算書等の種類】

事業者の状況

必要となる書類

法人の場合

決算書(以下の書類を含む)

  • 貸借対照表
  • 損益計算書
  • 製造原価報告書
  • 販売管理費明細
  • 個別注記表

個人事業主の場合

  • 確定申告書等

参考:公募要領 18次締切分p.35|ものづくり補助金

法人の場合は決算書が必要です。原則として、直近2年間の「貸借対照表」「損益計算書」などを含めた決算書を提出しますが、設立後2年に満たない事業者は1期分の決算書を提出することにより、財務状況や納税状況を明示することになります。

た、個人事業主の場合は「確定申告書等」が必要です。決算書が必要となる法人の場合と異なり、個人事業主は確定申告書を提出することにより、財務状況や納税状況を明示することになります。

なお、開業したばかりの事業者は「事業計画書」と「収支予算書」が必要です。設立後1年未満で決算書等の提出が不可能な場合は「事業計画書」と「収支予算書」を提出することにより、ものづくり補助金の申請が可能となるため、該当する人は覚えておきましょう。

従業員数の確認書類

すべての事業者が必要となる書類のひとつは「従業員数の確認書類」です。従業員数を明示する書類は、法人の場合と個人事業主の場合において提出する書類が異なるため、ものづくり補助金を申請予定の人はそれぞれの場合に必要となる従業員数の確認書類を確認してみましょう。

【必要となる従業員数の確認書類の種類】

事業者の状況

必要となる書類

法人の場合

法人事業概況説明書の写し

個人事業主の場合

「所得税青色申告決算書」または

「所得税白色申告収支内訳書」の写し

参考:公募要領 18次締切分p.35|ものづくり補助金

法人の場合は「法人事業概況説明書の写し」が必要です。「従業員数」「支店や子会社の数」「経理状況」などを明示する書類となり、原本は確定申告時に提出済みとなるため、法人の場合は法人事業概況説明書の写しを提出することになります。

また、個人事業主の場合は「所得税青色申告決算書」または「所得税白色申告収支内訳書」の写しが必要です。「給料賃金の内訳」「所得金額」などを明示する書類となり、原本は確定申告時に提出済みとなるため、個人事業主の場合はこれらの書類の写しを提出することになります。 

なお、ものづくり補助金の補助上限額は従業員数によって異なる場合があります。「省力化枠(オーダーメイド枠)」「製品・サービス高付加価値化枠」は従業員数によって補助上限額が異なるため、ものづくり補助金を申請する人は念頭に置いておきましょう。

事業者の条件次第となる書類

ものづくり補助金を申請する場合、事業者の条件次第で必要となる書類があります。「金融機関から借り入れを行う場合」「加点を申請する場合」など、条件によって必要な書類が異なるため、ものづくり補助金を申請する人は条件次第となる書類を確認してみましょう。

【事業者の条件次第となる書類の例】

必要となる条件

書類名

2つの条件のうち、いずれも該当する場合

  • 応募申請時の従業員数が21人以上
  • 従業員数の確認資料での期末従業員数が20人以下

労働者名簿

再生事業者の場合

再生事業者にかかる確認書

大幅な賃上げによる特例を申請する場合

大幅な賃上げ計画書

金融機関から借り入れを行う場合

金融機関による確認書

グローバル枠に申請する場合

海外事業の準備状況を示す書類

加点を申請する場合

加点要件を証明する書類

参考:公募要領 18次締切分p.34|ものづくり補助金

事業者の条件次第となる書類には「労働者名簿」「大幅な賃上げ計画書」「海外事業の準備状況を示す書類」などが挙げられます。事業者の条件によっては、これら以外の書類が必要となる可能性もありますが、ものづくり補助金に申請する人はそれぞれの書類の概要を確認してみましょう。

労働者名簿

事業者の条件次第となる書類のひとつは「労働者名簿」です。応募申請時の従業員数を明示する書類となるため、従業員数の条件に該当する場合は労働者名簿の概要を確認してみましょう。

【労働者名簿の概要】

【労働者名簿の概要】

項目

概要

必要となる条件

2つの条件のうち、いずれも該当する場合

  • 応募申請時の従業員数が21人以上
  • 従業員数の確認資料での期末従業員数が20人以下

記載内容

  • 事業者名
  • 従業員数
  • 従業員氏名
  • 生年月日(西暦)
  • 雇入れ年月日(西暦)
  • 従事する業務の種類

労働者名簿の提出が必要となる条件は「応募申請時の従業員数が21人以上」かつ「従業員数の確認資料での期末従業員数が20人以下」の事業者です。期末時点から応募申請時点の間に従業員数が21人以上に増えた場合は労働者名簿の提出が必要となります。

労働者名簿には、定められた様式はありません。「従業員氏名」「従業員の生年月日」「雇い入れ年月日」など、必要な記載項目が定められているため、公募要領に明記された項目をそれぞれの様式に記載することになります。

なお、ものづくり補助金では、従業員を数えるときは常勤従業員のみを数えます。「日雇いの労働者」「2か月以内の期間労働者」「試用期間中の労働者」などは常勤従業員に含まれないため、従業員数を確認するときは対象者に留意しましょう。

再生事業者にかかる確認書

事業者の条件次第となる書類のひとつは「再生事業者にかかる確認書」です。再生事業者であることを証明する書類であり、支援機関や再生手法によって書類の入手方法が異なるため、再生事業者に該当する場合は入手方法を確認してみましょう。

【確認書の入手方法の例】

入手方法

支援機関や再生手法

支援機関に発行を依頼する

  • 中小企業活性化協議会が支援
  • 独立行政法人中小企業基盤整備機構が支援
  • 産業復興相談センターが支援
  • 株式会社整理回収機構が支援
  • 「私的整理に関するガイドライン」に基づいて策定
  • 中小企業の事業再生等のための私的整理手続に基づいて策定
  • 認証紛争解決事業者が支援
  • 独立行政法人中小企業基盤整備機構が出資した中小企業再生ファンドが支援

支援機関から発行済みの決定通知の写しを提出する

  • 株式会社東日本大震災事業者再生支援機構が支援決定
  • 株式会社地域経済活性化支援機構が再生支援決定

事業者が作成する誓約書と

裁判所から発行された調停調書の写しを提出する

  • 特定調停法に基づく調停における調書で特定

参考:「再生事業者」に係る確認書について|ものづくり補助金

入手方法のひとつは、支援機関に発行を依頼することです。「中小企業活性化協議会」「独立行政法人中小企業基盤整備機構」「産業復興相談センター」などの機関による支援を受けて再生計画を策定した事業者は支援機関に確認書の発行を依頼することになります。

入手方法のひとつは、すでに支援機関から発行された決定通知の写しを準備することです。「株式会社東日本大震災事業者再生支援機構」や「株式会社地域経済活性化支援機構」による支援決定を受けた事業者は発行済みの決定通知の写しを準備することになります。

なお、再生事業者の定義はものづくり補助金の公式サイトに掲載されています。「再生計画等を策定中の者」または「再生計画等を策定済かつ応募締切日から遡って3年以内に再生計画等が成立等した者」と定義されているため、該当の可能性がある人は公式サイトを確認してみましょう。

大幅な賃上げ計画書

事業者の条件次第となる書類のひとつは「大幅な賃上げ計画書」です。大幅な賃上げの達成に向けた具体的な計画を明示する書類となるため、大幅な賃上げによる補助上限額の引き上げ特例の申請を予定している人は大幅な賃上げ計画書の概要を確認してみましょう。

【大幅な賃上げ計画書の概要】
項目 具体例
大幅な賃上げの取り組みの全体像
  • 利益の増加分を人件費に充当しているかどうか
  • 継続的な賃上げの計画かどうか
  • 従業員のスキルアップや技能向上に取り組んでいるかどうか  など
これまでの賃上げにかかる取り組み状況
  • 過去の賃上げ状況
  • 従業員の新規雇用状況
  • 人事評価制度の導入状況  など

参考:様式4 大幅な賃上げ計画書|ものづくり補助金

大幅な賃上げ計画書の項目のひとつは、取り組みの全体像です。「利益の増加分を人件費に充当しているかどうか」「一時的ではなく継続的な賃上げ計画かどうか」など、図やグラフ、写真などを活用しながら具体的に記載することになります。

大幅な賃上げ計画書の項目のひとつは、これまでの取り組み状況です。「過去の賃上げ状況」「従業員の新規雇用状況」など、過去の賃上げに関する取り組みを具体的に記載することになります。

なお、事業計画書と大幅な賃上げ計画に相違がないように作成しなければなりません。大幅な賃上げ計画書を作成するときは「事業場内最低賃金」「給与支給総額」「売上高」など、事業計画書との整合性を確認しながら作成することも検討してみましょう。

金融機関による確認書

事業者の条件次第となる書類のひとつは「金融機関による確認書」です。金融機関から事業計画の内容確認を受けたことを明示する書類となり、金融機関から確認書を発行してもらう流れになるため、借り入れを行う人は金融機関による確認書の概要を確認してみましょう。

【金融機関による確認書の概要】

項目

概要

記載する人

金融機関の担当者

記載内容

補助事業の目標が達成できると見込んだ理由

参考:金融機関による確認書|ものづくり補助金

金融機関による確認書を記載するのは金融機関の担当者です。金融機関から補助事業の目標達成見込みを確認してもらうための書類となる関係上、事業者自身が記載するのではなく、金融機関の担当者に記載を依頼することになります。

金融機関による確認書の記載内容は補助事業の目標達成が見込まれると判断した理由です。事業計画を確認した上、目標が達成できることを見込んだ理由を金融機関の担当者が具体的に記載することになります。

なお、金融機関の所在地は事業所の所在地域でなくても問題ありません。任意の金融機関を選べるため、金融機関からの借り入れを予定している人は予備知識として覚えておきましょう。

海外事業の準備状況を示す書類

事業者の条件次第となる書類のひとつは「海外事業の準備状況を示す書類」です。海外事業の状況を明示する書類となり、事業内容ごとに必要となる書類が異なるため、グローバル枠に申請する人は海外事業の準備状況を示す書類の概要を確認してみましょう。

【海外事業の準備状況を示す書類の例】

グローバル枠における4つの事業

必要書類

海外への直接投資事業

「海外子会社等の事業概要」「財務諸表」「株主構成が分かる資料」

海外市場開拓(輸出)事業

「海外市場調査報告書」(想定顧客が具体的に分かるもの)

インバウンド事業

「インバウンド市場調査報告書」(想定顧客が具体的に分かるもの)

海外企業との共同事業

「共同研究契約書」または「業務提携契約書」

参考:公募要領 18次締切分p.36|ものづくり補助金

たとえば、海外市場開拓(輸出)事業に申請する場合は「海外市場調査報告書」が必要です。事前に市場調査を行った上で、製品やサービスの最終販売先のうち、2分の1以上が海外顧客であることが分かる資料を提出することになります。

また、インバウンド事業に申請する場合は「インバウンド市場調査報告書」が必要です。事前に市場調査を行った上で、製品やサービスの販売先のうち、2分の1以上が訪日外国人であることが分かる資料を提出することになります。

なお、すべての書類は「日本語での作成」または「日本語訳の添付」が必須となります。「共同研究契約書」「海外企業の見積書」など、他言語の書類は「日本語での作成」または「日本語訳の添付」が必須となるため、グローバル枠に申請予定の人は留意しましょう。

グローバル枠の情報を知りたい人は「ものづくり補助金におけるグローバル枠を解説」を参考にしてみてください。

加点要件を証明する書類

事業者の条件次第となる書類のひとつは「加点要件を証明する書類」です。加点要件を満たしていることを証明する書類となるため、加点を申請する人は加点項目ごとの書類を確認してみましょう。

【加点要件を証明する書類の例】

加点項目

必要書類

成長性加点

経営革新計画承認書

創業・第二創業後間もない事業者

履歴事項全部証明書(法人の場合)

開業届(個人事業主の場合)

サイバーセキュリティお助け隊サービス

サービスの契約書や利用申込書の写し

災害等加点

事業継続力強化計画認定書

賃上げ加点(被用者保険の適用拡大)

特定適用事業所該当通知書

参考:公募要領 18次締切分p.36|ものづくり補助金

たとえば、成長性加点を申請する場合は「経営革新計画承認書」が必要です。ものづくり補助金の公募締切日時点において経営革新計画の事業計画期間内であることが要件となるため、有効期間内の承認書を提出することになります。

また、サイバーセキュリティお助け隊サービスの加点を申請する場合は「契約書」「利用申込書」の写しが必要です。国の審査機関が認めたサービスを利用することが要件となるため、契約書や利用申込書の写しを提出することになります。

なお、必要書類の中には、入手するまでに時間がかかる書類もあります。加点を申請する人はものづくり補助金の公募締切日までに必要書類を入手できるかどうかを確認した上で、申請する加点項目を選ぶことも検討してみましょう。

ものづくり補助金における加点の情報を知りたい人は「ものづくり補助金の加点とは?申請する加点項目の選び方を解説」を参考にしてみてください。

採択後に必要となる書類もある

ものづくり補助金に申請する場合、採択後に必要となる書類もあります。採択後は「交付申請」「実績報告」などの工程がありますが、それぞれの工程に必要となる書類があるため、ものづくり補助金に申請予定の人は採択後に必要となる書類も押さえておきましょう。

【採択後に必要となる書類】

採択後の工程

書類

参考記事

交付申請

現況確認資料、見積書など

ものづくり補助金における交付申請の手続きを解説

遂行状況報告

遂行状況報告書、経費明細表など

ものづくり補助金の遂行状況報告書の作成方法と記入例を解説

実績報告

実績報告書、費目別支出明細書など

ものづくり補助金における実績報告の手順を解説

事業化状況報告

事業化状況報告書、賃金台帳など

ものづくり補助金における事業化状況報告の手続きを解説

たとえば、交付申請時は「現況確認資料」「見積書」などの書類が必要です。税抜き単価が50万円以上の費用は2者以上の「相見積書」が必要となるため、該当する費用があるときは相見積書を用意することになります。

また、実績報告時は「実績報告書」「費目別支出明細書」などの書類が必要です。「見積書」「注文書」「納品書」など、補助事業に関する経理書類もすべて必要となるため、実績報告を行うときは時系列に不備のないよう経理書類を揃えることになります。

なお、今回紹介した書類は一例です。ものづくり補助金の採択後は工程ごとに複数の書類を用意することになるため、ものづくり補助金に申請する人は採択後の流れも念頭に置いておきましょう。

この記事のまとめ

ものづくり補助金の必要書類の中には「すべての事業者が必要となる書類」があります。「事業計画書」「事業計画書の算出根拠」などの書類が挙げられるため、ものづくり補助金を申請予定の人は各書類の概要を確認してみましょう。

ものづくり補助金の必要書類の中には「事業者の条件次第となる書類」があります。「従業員数」「金融機関からの借り入れの有無」など、事業者の条件によっては必要となる書類があるため、該当する条件があるかどうかを確認してみてください。

なお、ものづくり補助金の採択後に必要となる書類もあります。「交付申請」「遂行状況報告」「実績報告」「事業化状況報告」などの採択後の工程でも書類の提出が必要となるため、ものづくり補助金を申請する人は採択後の流れも押さえておきましょう。

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