補助金ガイド

事業再構築補助金の申請には認定支援機関が必須?補助金額についても解説

2024/04/26

2023/6/7

この記事の監修

株式会社SoLabo 代表取締役/税理士有資格者田原広一(たはら こういち)

融資支援実績6,000件超、補助金申請支援実績1,300件超、事業再構築補助金採択支援件数は第4回~第8回まで5回連続で日本一を獲得。 『小規模事業者持続化補助金』、『事業再構築補助金』、『IT導入補助金』は自社での申請・採択も経験。「補助金ガイド」LINE公式アカウントでは約4万人の登録者に情報発信を実施。

事業再構築補助金は、思いきった事業再構築に使える補助金ですもともとコロナ禍で経営難となった事業者向けに作られた補助金で、1,000万円規模から最大で5億円の補助を受けられます。

申請するには認定支援機関の支援が必須です。認定支援機関の支援を受けることで事業計画書の作成サポートを受けられるので、事業再構築補助金の申請を検討している時には、まず認定支援機関を探して問い合わせをしてみると良いでしょう。

当記事では、事業再構築補助金における認定支援機関の役割と、事業再構築補助金で受けられる補助額について解説します。

なお、2024年4月23日に第12回公募要領が公開されました。公募要領の改訂にともない記載内容の一部が変更となっている可能性があるため、最新の公募内容やスケジュールは事業再構築補助金の公式サイトから確認してください。

事業再構築補助金では申請サポートを認定支援機関に依頼する

事業再構築補助金の申請には認定支援機関の支援が必須です。申請に認定支援機関の支援が必要なことは事業再構築補助金の公募要領により定められており、事業主のみでの申請はできません。

認定支援機関は、中小企業支援に関する専門的知識や実務経験が一定レベル以上にあると国が認めた支援機関です。事業再構築補助金の申請においては、認定支援機関から次のようなサポートを受けられます。

認定支援機関のサポート内容
・事業計画書の作成サポート
・認定支援機関確認書の発行
・申請手続きのサポート
・交付手続きサポート
・完了報告サポート
・事業化状況報告サポート
※サポート内容は申請代行業者によって異なる

なお、当記事を運営している株式会社SoLabo(ソラボ)も認定支援機関であり、第4回~第8回までの採択実績は連続でTOPでした。事業計画書の作成サポートを依頼したい人は、無料診断よりお問い合わせください。

無料診断 電話で相談0120-188-117

認定支援機関は代理申請をするわけではない

事業再構築補助金で利用できる認定支援機関は、代理申請を行うわけではありません。代理申請は、事業再構築補助金では規約違反だからです。認定支援機関を探す際は、あくまで事業計画書の作成時の相談や各申請時のサポートのための利用であることを留意しましょう。

たとえば、電子申請時の入力を申請代行業者に代行してもらうのも規約違反です。「公募要領>6.応募手続きの概要」に「本アカウント及びパスワードを外部支援者等の第三者に開示することは、GビズIDの利用規約第10条に反する行為」である旨の記載があるためです。

事業計画の作成や実行は、事業者が責任をもって取組む必要があるため、事業再構築補助金の申請手続きをすべて認定支援機関に依頼することは認められません。

なお、補助金の虚偽申請による不正受給や補助金の目的外の利用などの不正は、交付規程に基づき交付決定取消となります。また、悪質な不正行為の場合、事業者名の公表や違法行為として罰せられる可能性もあります。

認定支援機関は自社に合った判断軸で選ぶ

認定支援機関を選ぶ際は、自社に合う判断軸で選ぶことが望ましいです。認定支援機関は組織によって「サポート内容」「費用」「支援実績」などが異なるため、認定支援機関を探す際は、何を重視して選定するかを決めておきましょう。

たとえば、コンサルティング企業の場合、料金体系が会社ごとに異なり着手金と成功報酬の2種類に分かれていることもあります。同じサポート内容でも企業ごとに料金設定が異なるので、場合によっては認定支援機関の選定時に比較検討が必要です。

また、認定支援機関を選ぶ判断軸には、事業再構築補助金の審査に通過した事業者の数である「採択実績」や、申請者に対しての採択者の割合を示した「採択率」などがあります。認定支援機関の実績で選びたい人は「採択実績」や「採択率」などを参考にしてみましょう。

認定支援機関ごとに費用やサポート内容が異なります。認定支援機関を探す際は、採択実績や融資実績など自社に合った判断軸で選びましょう。

無料診断 電話で相談0120-188-117

事業再構築補助金の補助金額や補助率

事業再構築補助金では、申請枠ごとに補助金額や補助率も決まっています。従業員の人数や企業規模によって補助金額や補助率が異なるため、申請枠を選ぶ際は、いくら補助されるのかもあわせて確認しましょう。

【申請枠ごとの補助金額と補助率】
申請枠(事業類型) 補助金額 補助率
成長枠 【従業員数20人以下】100万円~2,000万円
【従業員数21~50人】100万円~4,000万円
【従業員数51~100人】100万円~5,000万円
【従業員数101人以上】100万円~7,000万円
中小企業者等1/2
(大規模な賃上げを行う場合は2/3)
中堅企業等1/3
(大規模な賃上げを行う場合は1/2)
グリーン成長枠
(エントリー)
中小企業者等
【従業員数20人以下】100万円~4,000万円
【従業員数21~50人】100万円~6,000万円
【従業員数51人以上】100万円~8,000万円
中堅企業等100万円~1億円
中小企業者等1/2
(大規模な賃上げを行う場合は2/3)
中堅企業等1/3
(大規模な賃上げを行う場合は1/2)
グリーン成長枠
(スタンダード)
中小企業者等100万円~1億円
中堅企業者等100万円~1.5億円
卒業促進枠 成長枠・グリーン成長枠の補助金額上限に準じる。(成長枠・グリーン成長枠の上乗せ支援枠) 中小企業者等1/2
中堅企業等1/3
大規模賃金引上促進枠 100万円~3,000万円(成長枠・グリーン成長枠の上乗せ支援枠) 中小企業者等 1/2
中堅企業等 1/3
産業構造転換枠 【従業員数20人以下】100万円~2,000万円
【従業員数21~50人】100万円~4,000万円
【従業員数51~100人】100万円~5,000万円
【従業員数101人以上】100万円~7,000万円
※廃業を伴う場合には、廃業費を最大2,000万円上乗せ
中小企業者等2/3
中堅企業等1/2
サプライチェーン強靱化枠 1,000万円~5億円以内
※建物費がない場合は3億円以内
中小企業者等1/2
中堅企業等1/3
最低賃金枠 【従業員数5人以下】100万円~500万円
【従業員数6~20人】100万円~1,000万円
【従業員数21人以上】100万円~1,500万円
中小企業者等3/4
中堅企業等2/3
物価高騰対策・回復再生応援枠 【従業員数5人以下】100万円~1,000万円
【従業員数6~20人】100万円~1,500万円
【従業員数21~50人】100万円~2,000万円
【従業員51人~】100万円~3,000万円
中小企業者等2/3(※1)
中堅企業等1/2(※2)

(※1)従業員数5人以下の場合400万円、従業員数6~20人の場合600万円、従業員数21~50人の場合800万円、従業員数51人以上の場合は1,200万円までは3/4
(※2)従業員数5人以下の場合400万円、従業員数6~20人の場合600万円、従業員数21~50人の場合800万円、従業員数51人以上の場合は1,200万円までは2/3
参考:第10回事業再構築補助金「公募要領>3.補助対象事業の類型及び補助率等(P10)」をもとにSoLabo(ソラボ)が作成(サプライチェーン強靭化枠のみ別「公募要領」)

たとえば、成長枠に申請する場合101人以上の中堅企業であれば、補助金額は下限100万円から上限7,000万円となり、補助率は3分の1です。

成長枠と併用して大規模賃金引上促進枠に申請し、補助事業終了時点で「①事業場内最低賃金を45 円上げること」「②給与支給総額6%上昇を達成すること」の2つの大規模な賃上げを行う場合は「補助率は1/2」「上限金額は3,000万円」となります。

従業員数や企業規模によって、申請枠ごとに補助金額や補助率は異なります。申請したい枠が決まっている人は、従業員数や企業規模を把握したうえで、補助金額や補助率を確認しましょう。

無料診断 電話で相談0120-188-117

第10回事業再構築補助金はコロナや物価高騰等への対策に取組む事業者を支援する補助金

第10回事業再構築補助金は、コロナや物価高騰等への対策に取組む事業者を支援することが目的の補助金です。第9回公募から申請枠が大幅に変更されたため、過去に申請経験のある人も公募要領をよく読んでから申請することが望ましいでしょう。

項目 概要
補助対象者 中小企業・中堅企業
申請要件 ・事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業であること(サプライチェーン強靭化枠は国内回帰のみ)
・認定支援機関と事業計画を策定する
・補助事業終了後に付加価値額の目標を達成する事業計画を策定する
※公募要領から申請要件一部抜粋
申請枠 ①成長枠②グリーン成長枠(エントリー・スタンダード)③卒業促進枠※④大規模賃金引上促進枠※⑤産業構造転換枠⑥サプライチェーン強靱化枠⑦最低賃金枠⑧物価高騰対策・回復再生応援枠
※成長枠またはグリーン成長枠との併用で申請可
補助金額 1,000 万円 ~ 5億円以内
※申請枠や従業員数によって補助金額が異なるため、一つの申請枠で最大値の額を記載
補助率 中小企業者等 1/2 中堅企業等 1/3
※申請枠や従業員数によって補助金額が異なるため、補助金額の条件に合わせて記載
補助対象経費 ①建物費②機械装置・システム構築費③技術導入費④専門家経費⑤運搬費⑥クラウドサービス利用費⑦外注費⑧知的財産権等関連経費⑨広告宣伝費・販売促進費⑩研修費⑪廃業費(⑪は産業構造転換枠のみ)
※サプライチェーン強靭化枠は建物費、機械装置・システム構築費のみ
スケジュール 応募可能日:通年3回予定(サプライチェーン強靭化枠は1~2回予定)

参考:第10回事業再構築補助金「公募要領(サプライチェーン強靭化枠は別「公募要領」)」をもとに株式会社ソラボ作成

たとえば、申請要件の場合、全ての枠で共通する申請要件が「事業再構築要件」「認定支援機関要件」「付加価値額要件」になりました。ただし、サプライチェーン強靭化枠のみ事業再構築要件は国内回帰のみを満たせば、事業再構築要件を満たしたことになります。

また、サプライチェーン強靭化枠のみ補助対象経費が他の申請枠と異なるため、公募要領が別になっています。そのため、サプライチェーン強靭化枠に申請予定の人は「事業再構築補助金【サプライチェーン強靱化枠】公募要領」を確認しての申請が必要です。

第10回事業再構築補助金は、コロナ後の社会変化や物価高騰に対応するため第9回公募から大幅に変更されました。中でも申請枠は第10回公募で新設された枠があるため、第10回事業再構築補助金に申請予定の人は申請枠ごとの申請要件を確認しておきましょう。

なお、事業再構築補助金の各申請枠の申請要件について詳しく知りたい人は「事業再構築補助金の申請要件とは?」を参考にしてみてください。

第10回事業再構築補助金では申請前と採択後の説明会参加が必須

第10回事業再構築補助金では、申請前と採択後に「事務局が実施する説明会への参加」が必須です。特に採択者である「補助金交付候補者」は、説明会に参加しなければ交付申請を受け付けてもらえません。申請時と採択後は説明会に忘れずに参加しましょう。

【第9回までの事業再構築補助金の流れ】

出典:補助金ガイド

参考:第10回事業再構築補助金「公募要領)」をもとに株式会社ソラボ作成

第9回公募では「申請締切から採択結果の発表まで」「交付申請から補助事業開始まで」は約1~2カ月ほどでした。また、補助事業期間は各申請枠で異なり、枠によっては交付決定日から12か月以内や14ケ月以内のものがあります。

ただし、サプライチェーン強靭化枠は交付決定日から28カ月以内です。他の申請枠と比べると長期で補助事業期間が設定されています。各申請枠によって補助事業期間が異なるため、事業再構築補助金に申請予定の人は必ず「公募要領」を確認してください。

令和5年4月28日時点で説明会の詳細は不明です。第10回公募のスケジュールが第9回公募と同じとは限りません。事業再構築補助金に申請する人は、事業再構築補助金の「公式サイト」で説明会の詳細を確認しておきましょう。

なお、事業再構築補助金のスケジュールの詳細は「事業再構築補助金のスケジュールは?申請や入金の時期も解説」で確認できます。事業再構築補助金は、採択後も手続きが何度も発生するため、時間が取れない事業者の人はサポート業者の利用を検討してみてください。

この記事のまとめ

事業再構築補助金で利用できる認定支援機関は代理申請を行うわけではありません。代理申請は規約違反のため、認定支援機関は申請サポート業務を行います。

当サイトを運営する株式会社SoLaboは認定支援機関として事業再構築補助金の第4回から第8回で採択支援数が全国1位でした。当社サービスに興味がある方は、以下の無料診断よりお問い合わせください。

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