補助金ガイド

小規模事業者持続化補助金とは?概要や対象となる場合についてわかりやすく解説

2021/10/29

2021/12/28

この記事の監修

株式会社SoLabo 代表取締役/税理士有資格者田原広一(たはら こういち)

お客様の資金調達支援実績4,500件以上 自社でも、
小規模事業者持続化補助金や事業再構築補助金の採択をされている。

小規模事業者持続化補助金とは、小規模事業者が行う販路開拓や業務効率化のための施策を支援するための補助金です。しかし、聞いたことはあるけど、あまりよく分からないという方も多いのではないでしょうか。そこで今回の記事では、小規模事業者持続化補助金の概要についてわかりやすく解説していきます。

小規模事業者持続化補助金とは

小規模事業者持続化補助金は小規模事業者が新しい顧客を獲得するために新しい事業を行うことを支援するための補助金です。小規模事業者持続化補助金を利用すると、広報費・開発費などを国が補助することで、新しい商圏に広告でアピールしたり、新商品で今までとは違う客層の取り込みを図ったりすることができます。

たとえば、地元で店頭販売していたお店がwebサイトを作成してインターネットで広告を出して全国各地に向けて通信販売を行いたいと考えたとします。この場合広告費に加えて、通信販売限定の商品開発するための費用も小規模事業者持続化補助金の補助対象です

採択結果を見てみるとラーメン店が通信販売用の冷凍ラーメンを開発しインターネット販売を行う事業が採択された事例があります。

どんなことに使える補助金なのか

小規模事業者持続化補助金が支援するのは、小規模事業者の販路開拓生産性向上を図るための費用です。

販路開拓とは

販路開拓とは、事業のターゲット層を変えたり、新たな分野で事業を行うことで新規顧客の獲得を狙うことです。

採択事例として鍼灸院がエステ業に手を広げることで若者層を獲得する施策や、陶芸品店で日本酒女子向けの可愛い酒器セットを販売することで若い女性層へアプローチをかける施策があります。

生産性向上とは

生産性向上とは時間や従業員1人当たりの事業効率を上げることです。

例えば商品の生産性を上げるには以下の施策が考えられます。

  • 作業を効率化して1人が同じ時間倍の数を生産できるようにする
  • 回転率を上げてたくさん売れるようにする
  • 原価率を下げて利益率を上げる

生産性向上を目的とした施策が採択されたとして最新設備を導入することで作業効率をアップしつつ高所得顧客を獲得する施策を行った自動車整備工場や、主力商品の品質向上と洗浄機導入による回転率向上を同時に狙った中華料理屋等があります。

他の補助金との違い

補助金には細かいものを含めると3,000種類以上あると言われています。その中でも利用者が多い補助金は、小規模事業者持続化補助金の他にものづくり補助金、IT導入補助金があります。

【小規模事業者持続化補助金と他の補助金との違い】

補助金名 補助額・補助率 補助対象

小規模事業者持続化補助金

<一般型>

補助額:~50万円

補助率:2/3

HP作成、決済・会計ツール、外国人対応ツール

IT導入補助金

<A類型>

補助額:30万円~150万円

補助率:1/2

業務フローのシステム化及びRPA等による高度な連携、自動化を促進するツール

ものづくり補助金

<一般型>

補助額:100万円~1,000万円

補助率:

[通常枠]2/3

[小規模事業者]2/3

[低感染リスク型ビジネス枠]2/3 

新製品開発のための製造機器購入やシステム購入費

小規模事業者持続化補助金は他の補助金と比べると、補助額が小さく、個人事業主や小規模事業主でも使いやすい傾向にあると言えます。

また、補助対象もほかの補助金と比べると基礎的なシステム向けです。これは、事業のスケールアップに合わせて、小規模事業者持続化補助金、IT導入補助金、ものづくり補助金と補助額の大きいもの利用していってほしいという中小企業庁の意図もあります。

そのため、小規模事業者持続化補助金は他の補助金と比べて、創業から1,2年の間に利用しやすいという特徴があります。事業規模が大きくなってきて、より大きな施策を実施したくなってきたら、ほかの補助金を検討すると良いでしょう。

小規模事業者持続化補助金のメリットデメリット

小規模事業者持続化補助金に申請する場合、以下のようなメリットとデメリットがあります。

メリット デメリット

①事業投資の費用負担を軽減できる

②事業計画を作ることで目標が明確になる

③採択されれば PR効果がある

①補助金申請の手続きにかかる事務負担増

②ルールに則った適切な事業実施の責任

③申請しても落ちてしまったら、補助金をもらうことはできない

小規模事業者持続化補助金に申請し、採択されれば費用軽減やPR効果などがあります。一方で、小規模事業者持続化補助金は確実に採択されるとは限らない上、実施の義務や申請や報告の手間があります。

以上の様なメリットデメリットを理解し、小規模事業者持続化補助金の申請にチャレンジしてください。小規模事業者持続化補助金の申請に不安がある方は、資金調達支援実績4,500件以上の株式会社SoLaboにお問合せください。弊社でも創業期に小規模事業者持続化補助金を活用し、事業を成長させた経験もあります。

無料相談電話で相談0120-356-117

小規模事業者持続化補助金には2つある

小規模事業者持続化補助金は一般型低感染リスク型ビジネス枠があります。一般型は小規模事業者持続化補助金の基礎といえる枠で、販路開拓や生産性向上の施策を行う場合は基本的に利用できます。

一方、低感染リスク型ビジネス枠はポストコロナを踏まえて対人接触機会減少と事業継続を両立する新たなビジネスやサービスを行う施策を支援するための特別枠です。

わかりやすく言うと、コロナ対策を行わなければならない代わりに補助上限や補助率が優遇されているのが低感染リスク型ビジネス枠です。

【一般型と低感染リスク型ビジネス枠の違い】

一般型

低感染リスク型ビジネス枠

補助額

補助上限額

50万円

100万円

補助率

2/3

3/4

対象経費

交付決定後に発生した経費のみ

2021年1月8日以降に発生した経費が補助対象となり得る

感染防止対策費

×

原則、補助金総額の1/4(最大25万円)

申請方法

電子申請

郵送

×

その他

商工会議所による経営計画等の事前確認

〇(必須)

△(任意)

詳細については下記記事でそれぞれ解説していますので、ご確認ください。

一般型:小規模事業者持続化補助金の一般型とは?制度の特徴や申請時のポイントなどを解説

低感染リスク型ビジネス枠:小規模事業者持続化補助金の低感染リスク型ビジネス枠とは?概要と一般型との違いを解説

小規模事業者持続化補助金の申請期限

一般型と低感染リスク型ビジネス枠では、それぞれ締切が異なります。

今からでも申請できるスケジュールは以下の通りとなりますので、どちらを申し込むか締切を確認しながら検討しましょう。

 

持続化補助金<一般型>

7次締切:2022年2月4日(金)必着

 

持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>

第5回受付締切:2022年 1月12日(水)17時

第6回受付締切:2022年 3月9日(水)17時

 

※持続化補助金は2022年4月以降も実施予定です。詳細情報が発表されたタイミングで、情報を追記させていただきます。

どのような人と経費が対象になるのか

補助対象者

補助対象者となるためにはいくつかの要件がありますが、ここでは一部抜粋してご紹介します。

  • 小規模事業者であること
  • 資本金又は出資金が5億円以上の法人に直接又は間接に 100%の株式を保有されてい ないこと
  • 商工会議所・商工会地区の管轄地域内で事業を営んでいること。(一般型の場合)

小規模事業者であること

商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く)

常時使用する従業員の数 5人以下

サービス業のうち宿泊業・娯楽業

常時使用する従業員の数 20人以下

製造業その他

常時使用する従業員の数 20人以下

常時使用する従業員とは、フルタイムで働く従業員やパートタイム労働者の事を言います。ただし、労働時間や契約期間によっては対象外となる可能性もあります。また、会社役員や個人事業主本人および同居する親族従業員などは該当しません。

資本金又は出資金が5億円以上の法人に直接又は間接に100%の株式を保有されていないこと(法人のみ)

資本金が5億円以上の法人に100%の株式を保有されている場合、株を保有されている法人株を保有している会社が運営の決定権を持つ状態となります。

この場合は小規模事業者持続化補助金の対象外です。

間接に100%の株式を保有されている状態というのは、以下ような場合です。

株式会社Aは資本金1億円の会社に株式を100%保有されていて、株式会社は資本金5億円の株式会社に株式を100%保有されている場合。

この場合、株式会社Aの運営決定権を持つのは株式会社Bですが、株式会社Bの決定権は株式会社Cが持つことになります。

実質的に株式会社Aの決定権は株式会社Cが持つことになるため、直接株式は所有されていませんが、株式会社Aは小規模事業者持続化補助金の対象外です。

商工会議所・商工会地区の管轄地域内で事業を営んでいること(一般型の場合)

小規模事業者持続化補助金の一般型は、申請の際に書類を商工会議所・商工会に確認してもらう必要があります。また、一部の書類を商工会議所・商工会に依頼して作成してもらう必要もあるため、商工会議所の管轄地域内で事業を営んでいることが条件です。

商工会議所については下記記事で解説していますので、ご確認ください。

商工会議所に未加入でも小規模事業者持続化補助金は受けられる?

補助対象となる経費

次に補助対象となる経費を見ていきます。補助対象になる経費は、以下の区分に当てはまる経費のみです。

一般型

低感染リスク型ビジネス枠

①機械装置等費

②広報費

③展示会等出展費

④旅費

⑤開発費

⑥資料購入費

⑦雑役務費

⑧借料

⑨専門家謝金

⑩専門家旅費

⑪設備処分費

⑫委託費

⑬外注費

①機械装置等費

②広報費

③展示会等出展費(オンラインによる展示会に限る)

④開発費

⑤資料購入費

⑥雑役務費

⑦借料

⑧専門家謝金

⑨設備処分費

⑩委託費

⑪外注費

⑫感染防止対策費(換気設備、アクリル板、マスク等)

 基本的には一般型も低感染リスク型ビジネス枠も同じですが、低感染リスク型ビジネス枠では経費が認められず、展示会等出展費もオンラインによる展示会に限られます。また、事業を行う上で必要な感染症対策を別途行う場合に申請できる⑫感染防止対策費が追加されています。

申請書に経費区分を書き込む場合、「①機械装置等費」や「④旅費」といったように、番号も合わせて記入しなければなりませんので、注意が必要です。一般型と低感染リスク型ビジネス枠で番号が異なる経費区分がありますので、それぞれ申し込む方の番号を確認して記入するようにしましょう。

採択事例と採択率について

小規模事業持続化補助金においてはこれまでの採択一覧と事業名を特設サイトで公開していますので、ここでは採択事例の一部をご紹介します

詳しい採択一覧については下記にてご確認ください。

採択一覧|小規模事業者持続化補助金特設サイト

一般型の採択事例と採択率

  • 看板と駐輪スペースの設置により利用しやすいお店づくり→広報費等
  • ホームページ・パンフレットによる事業内容の周知→広報費
  • 洗浄機導入による回転率向上→機械装置等費

他にも生産性向上を目的とした設備投資や、販路拡大の為の広告費など多岐にわたる採択事例があります。

下記が直近の一般型の採択率となっており、採択率が50%を超えています。

応募:12,738件 採択:6,869件 採択率:53.93%

引用: 令和元年度補正予算「小規模事業者持続化補助金」の「一般型(第5回締切分)」の補助事業者が採択されました|中小企業庁

低感染リスク型ビジネス枠の採択事例と採択率

  • お客様と従業員の直接的な接点を減らすためにキャッシュレス化
  • テイクアウトやデリバリー業務を行う為に設備投資
  • 店内商品をネットで販売するためのECサイト構築

下記が直近の低リスク型ビジネス枠の採択率となっており、こちらも採択率が50%を超えています。

応募:8,056件 採択:5,022件 採択率:62.34%

引用:令和2年度第3次補正予算「小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>」第2回受付締切の補助事業者を採択しました|中小企業庁

申請から補助金交付までの流れ

画像素材:補助金ガイド

小規模事業者持続化補助金は、申請から補助金交付までに事業計画書の作成、審査・採択及びに交付の決定、申請内容の事業開始、事業終了、実績報告書の提出、審査、補助金交付の7ステップが必要です。

審査や書類の準備まで合わせると、交付までには1年半かかる見込みになります。事業開始からも一年と3か月程度の期間があるので、交付までの期間に資金繰りが悪化するケースがありえます。

そのため、補助金目当てで事業をするのではなく、交付までの期間の資金繰りまで計画して申請するようにした方がよいでしょう。

①事業計画書作成~審査

小規模事業者持続化補助金に申請するためには事業計画書作成しなければなりません事業計画書の作成ができたら管轄の商工会議所で確認してもらいます。確認後に商工会議所から事業支援計画書を交付されますそして、締切日までに必要書類を補助金事務局へ提出します

必要書類については、下記記事にて解説していますので、ご確認ください。

小規模事業者持続化補助金の申請書類を作成する方法や手順

また、低感染リスク型ビジネス枠の申請方法は電子申請のみです。申請の際は「GビスIDプライムアカウント」の取得が必要ですアカウントの取得に1~2週間程度かかるので、未取得の方は事前に登録しておきましょう。最初の申請時のみ即座に発行できる「暫定GビスIDプライムアカウント」を発行して使用することができます。

ただし補助金交付申請以降は正規の「GビスIDプライムアカウント」が必須ですので、「暫定GビスIDプライムアカウント」を使用する場合でも「GビスIDプライムアカウント」の申請は行っておきましょう。

GビスIDについては下記をご確認ください。

GビズIDホームぺージ

補助事業計画書の作成にお悩みであれば、当メディアを運営する当社株式会社SoLaboソラボ)にて無料相談を受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

無料相談電話で相談0120-356-117

②採択された補助事業開始~事業終了

補助金の審査は、採択審査委員会が事業者の提出した書類をもとに行います。無事に採択されたら補助事業を実施します。一般型の場合は、補助事業開始後に支払いを行った経費が補助対象となります。経費に関しては補助事業終了までの期間に支払いを終了しなければなりません。

補助事業終了後~補助金交付

補助事業終了後に商工会議所へ実績報告を行います。そこで、事業計画通りに経費が使われたかどうかの確認(見積書、領収書等)が行われ、補助金額が確定ようやく補助金が交付されます。実績報告書の提出を期限内に行わなかった場合、補助金を受け取れなくなってしまうので注意が必要です。

小規模事業者持続化補助金の注意点

小規模事業者持続化補助金の注意点として、以下の4つが挙げられます。

一般型は管轄内の商工会議所との連携が必須

商工会議所確認が必要な書類があるのでスケジュールに余裕をもって申請を進める必要があります。また、商工会議所に加盟ていない場合でも申請はできます

創業予定者は対象外

小規模事業持続化補助金は既に創業・開業されている事業が対象となるので、申請日までに開業されていない場合は対象外です。

補助金は後払い

補助金は採択補助事業を行い、最終的に実績を報告することで受け取ることができます。そのため、まずは採択された事業者が補助事業にかかる費用準備しなければなりません

小規模事業者持続化補助金の採択結果がでる前に進めた事業は対象外

小規模事業者持続化補助金は、採択結果がでる前に進めた事業に関しては対象外になり、交付が受けられません。たとえば、申請してから採択される前提で事業を進めてしまうと、給付を受けられなくなるので注意が必要です。

小規模事業者持続化補助金の採択結果は、申請の締切期日から3か月程度で採択結果がでますので、申請後に3か月は待って、採択された後に事業を進めるようにしましょう。

※小規模事業者持続化補助金以外の補助金では、事前に進んでいたものも、手続きをすれば認められるものもあります。ただし、小規模事業者持続化補助金は事前に進めているものは認められませんので、ご注意ください。

小規模事業者持続化補助金を何度も利用する方法

小規模事業者持続化補助金は一度しか受けられないものではなく、以下の条件に当てはまれば何度も利用可能です。

  • 採択されるのは1年に1回まで
  • 以前に採択されたものとは別の施策で申請する

小規模事業者持続化補助金は、1年の間に何回か応募がありますが、年間で採択されるのは1回だけです。また、翌年に申請する場合でも、申請内容を変えなければ採択されることはありません

実際に、毎年小規模事業者持続化補助金の申請内容を変更し、2回目、3回目の採択を受け、補助金を活用しながら、事業のIT化をしている経営者の方もおられます。

1度使っていても、次年度以降再度利用できないかを検討してみてもよいでしょう。

この記事のまとめ

小規模事業持続化補助金とは、販路開拓に取り組む費用を国が支援するための補助金です。現在、小規模事業持続化補助金は一般型と低感染リスク型ビジネス枠の2つに分かれており、補助金額や申請方法が変わってくるので、注意が必要です。小規模事業持続化補助金は対象経費が幅広く、汎用性が高い補助金であるといえます。この機会に活用を考えてみてはいかがでしょうか。

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