小規模事業者持続化補助金申請から補助金交付までの流れを解説
2021/8/12
2022/04/15
小規模事業者持続化補助金をこれから申請しようとした場合、どのような流れで申請を進めればよいのかわからないという方も多いのではないでしょうか?
小規模事業者持続化補助金を利用するときは、申請から採択、補助事業開始、補助金交付という手順で流れが進んでいきます。
今回の記事では、小規模事業者持続化補助金の申請から補助金が受け取れるまでの流れをご紹介します。これから申請を検討されている方は参考にしてください。
Contents
申請から補助金交付までの流れ
小規模事業者持続化補助金に申請して補助金の交付を受けるまでには、以下のような流れが必要になります。
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小規模事業者持続化補助金は補助金の交付を受ける前に事業実施を自己資金で行わなければならず、開業資金として利用することや補助金交付を前提にした事業拡大はできません。
また、採択後に事業実施を行わないと補助対象経費にならず、交付を受けられません。そのため、申請をして採択を受けてから事業実施をする必要があります。
申請から補助金交付までは11か月程度の期間がかかります。また、補助金交付後も事業効果の報告をしなければならないので、資金調達方法としては時間的なコストがかかる点は注意が必要です。
小規模事業者持続化補助金の申請前に GビズIDプライムアカウントの取得
小規模事業者持続化補助金の申請を決めたら、GビスIDプライムアカウントの取得をしましょう。GビスIDプライムアカウントを取得し、電子申請を行うと審査時の加点に繋がります。
なお、GビズIDはプライム以外にメンバーやエントリーというアカウントがありますが、小規模事業者持続化補助金はプライムアカウントでないと申請することが出来ません。
GビズIDプライムアカウントの取得方法
GビズIDプライムアカウントは、「gBizID」というサイトからアカウント作成ができます。
法人、個人事業主のどちらでもアカウント作成は可能です。上記サイトで作成した申請書をダウンロードし、押印します。押印した申請書と、発行日より3ヶ月以内の印鑑証明書の原本を郵送し、アカウント申請を行います。
GビズIDプライムアカウントは取得までに3~4週間程度かかることがある
申請書と必要書類を郵送してから、原則は2週間以内に審査が実施されアカウントが発行されます。
しかし、書類に不備がある場合や申込が多い時期などはアカウントが発行されるまでに3~4週間程度かかることがあります。補助金の申請を検討している場合には、なるべく早めにGビズIDプライムアカウントを取得しておきましょう。
小規模事業者持続化補助金申請に必要な提出書類を準備する
提出書類には必ず必要になる必須書類と、希望枠によって追加で提出が必要になる書類があります。
【提出が必須となる書類】
- 小規模事業者持続化補助金事業に係る申請書
- 経営計画書兼補助事業計画書
- 補助事業計画書
- 事業支援計画書
- 補助金交付申請書
- 宣誓・同意書
なお、小規模事業者持続化補助金事業に係る申請書・経営計画書兼補助事業計画書・補助事業計画書は単独申請と共同申請(通常枠のみ)で、提出書類の様式が異なります。
提出書類の詳細については下記記事をご確認ください。
申請はJグランツからの電子申請もしくは郵送のいずれかで行う
小規模事業者持続化補助金は電子申請もしくは郵送のいずれかの方法で申請することができます。(共同申請の場合は電子申請が利用できません。)
電子申請は、優先採択のための加点措置の一つになりますので、GビズIDプライムアカウントの取得が済んでいる場合は、電子申請での申込を進めましょう。
商工会地区と商工会議所地区で入力ページが異なります。事業所の所在地はどちらの管轄になるかを事前に確認しておきましょう。Jグランツでの申請方法手順については下記をご確認ください。
令和元年度補正予算・令和3年度補正予算 小規模事業者持続化補助金<一般型>【商工会議所地区】 申請におけるJグランツ2.0入力手引
郵送での申請方法
郵送で申請を行う場合は、準備した書類と一緒に電子媒体(USBやCD-R)の提出も必要になりますので、忘れずに郵送してください。
郵送先は、商工会地区と商工会議所地区によって異なります。
<商工会地区> 事業所の所在地を管轄する事務局へ提出してください。 |
<商工会議所地区> 日本商工会議所 〒151-8799 代々木郵便局留め 【一般型】商工会議所地区 小規模事業者持続化補助金事務局 |
採択結果発表と交付決定
審査が終わると、採択結果通知書が送付されます。なお、補助金事務局のホームページ上でも採択結果の一覧を確認することができます。
公募締切から採択結果発表までの期間は、おおよそ2ヶ月前後です。
【過去の締切と採択結果】
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採択された事業者には、交付決定通知書が送付され、交付決定日より補助事業を開始します。
交付決定日から補助事業を開始する
採択結果が出たら、補助事業実施期限までに計画した補助事業の内容を実施します。実施期限日までに、支払まで完了しているもののみが補助対象経費となります。
一方、実施できなかった事業は補助対象経費とならずに補助金の交付が受けられなくなるので、補助事業実施期間がスタートしたら、すみやかに補助事業を進めるようにしましょう。
補助事業実施期間が終了したら、実施報告書を提出します。
実施報告書は、補助事業終了日から30日を経過した日もしくは最終提出期限日のいずれか早い方が提出期限となります。
実施報告書や添付書類に不備があると交付までに時間がかかる
補助金交付が確定する前に、実施報告書の内容確認が行われます。この時に、書類不備や添付書類の不足などがあると、確定までに時間がかかってしまいます。
補助金交付をスムーズに進めるために、実施報告書の確認をおこなっておきましょう。
実施報告書の作成に関しては下記記事を参考にしてください。
補助事業内容を変更する等は別途申請書の提出などが必要になる
事業実施期間中に計画内容を変更したり、事業を中止しなければならないということが起こった場合は、申請書を提出し承認を得ることで計画変更や、事業中止を行うことができます。Jグランツから申請を行っている場合は、Jグランツから変更申請等を行います。
【事業の変更や中止をする時に必要な申請書】 補助事業の内容や経費配分等の変更:変更承認申請書 補助事業の中止もしくは廃止:中止(廃止)申請書 |
なお、自然災害など避けることが難しい理由によって、事業実施期間内に補助事業の内容を完了させることが出来ない場合には、事故報告書という書類の提出で実施期間の延長を依頼することも可能です。
精算払請求書を作成後に補助金が振り込まれる
実施報告書を送付した後、補助金事務局から補助金確定通知書が送付されます。
その後、補助事業に係った経費等の精算を行うために精算払請求書を作成し、事務局に補助金の請求を行うと、事務局より補助金が振り込まれます。
なお、振込が完了したことの通知等はありません。通帳記帳などで振り込まれていることを確認してください。
この記事のまとめ
申請から補助金交付までは11か月程度かかり、補助金の交付を受ける前に事業実施を自己資金で行わなければならない
補助対象経費は実施期限までに支払いが完了していないければならない
補助事業終了日から30日を経過した日もしくは最終提出期限日のいずれか早い方までに実施報告書を提出する
補助金確定通知書を受け取り、請求払請求書を作成・請求後に補助金が振り込まれる