小規模事業者持続化補助金の一般型について解説
2024/04/10
2021/9/13
個人事業主や法人の中には、小規模事業者持続化補助金の一般型について調べている人もいますよね。その際、小規模事業者持続化補助金の「一般型」とはどのような内容なのかと疑問に思う人もいるでしょう。
この記事では、小規模事業者持続化補助金の一般型について解説します。小規模事業者持続化補助金の一般型の概要も載せているので、補助金の申請を検討している人は参考にしてみてください。
なお、当記事は小規模事業者持続化補助金の第15回公募要領をもとに作成しています。
一般型は小規模事業者持続化補助金の申請方法の1つ
小規模事業者持続化補助金(以下:持続化補助金)の一般型は、持続化補助金の申請方法の1つです。
持続化補助金の種類 | 目的 | 募集期間 |
一般型 | 事業の販路開拓と生産向上が目的 | 第15回公募終了、次回第16回公募が開始予定 |
低感染リスク型ビジネス枠 | 新型コロナウイルス感染防止策への支援が目的 |
※2022年3月で終了
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災害支援枠(令和6年能登半島地震) | 令和6年能登半島地震に被災した事業者の事業再建が目的 | 2次公募締切:2024年4月26日(金) |
たとえば、2022年3月までの小規模事業者持続化補助金には「一般型」の他にも「低感染リスク型ビジネス枠」という補助金枠があり、申請できる型は2つありました。
一般型は、小規模事業者等が販路開拓や業務効率化(生産性向上)のために使用する対象経費の一部を補助し、事業の持続的発展を図る目的の補助金です。低感染リスク型ビジネス枠は、対人接触機会の減少を資する新たな取り組みが対象の経費の一部を支援する補助金でした。
また、2024年1月1日に発生した能登半島地震を受け、被災された事業者の事業再建を支援するため「災害支援枠(令和6年能登半島地震)」の公募が開始されました。2024年4月現在では2次公募の受付中です。
なお、一般型の中にも申請する枠の種類がいくつかあるため、一般型の申請枠の種類について確認しておきましょう。
持続化補助金の一般型には通常枠と4種類の特別枠がある
持続化補助金の一般型には、「通常枠」と4種類の「特別枠」があります。
通常枠は、小規模事業者自らが作成した経営計画に基づき、商工会または商工会議所の支援を受けながら行う販路開拓等の取り組みが支援されます。
特別枠は、通常枠と同様の販路開拓に加え「従業員の賃上げ」や「事業規模の拡大」等の申請要件に取り組むことが必要です。
通常枠では最大50万円の補助上限額に対し、特別枠では各枠の申請要件を満たして事業に取り組むことで、上限額は最大200万円まで引き上げられます。
類型
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通常枠
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特別枠 | ||||
賃金引上げ枠 | 卒業枠 後継者支援枠 創業枠 |
|||||
補助率 | 2/3 | 2/3 (赤字事業者については3/4) |
2/3 | |||
補助上限額 | 50万円 | 200万円 | ||||
※インボイス特例が適用される場合は各補助金額に一律で50万円の上乗せ |
参考:第15回公募要領|小規模事業者持続化補助金事務局
たとえば、「賃金引上げ枠」で申請をする場合は、自社の最低賃金が地域別最低賃金より+30円以上となるように引き上げを行うことが要件となります。
また、免税事業者であった事業者がインボイス(適格請求書)発行事業者に転換した場合はインボイス特例の対象になります。インボイス特例に適用された場合は各補助金額に50万円が上乗せされるため、通常枠の補助上限額は100万円、特別枠の補助上限額は250万円となります。
持続化補助金の一般型には、通常枠と特別枠があり、特別枠を申請する場合は4つの類型の中から1つの枠を選び申請します。小規模事業者持続化補助金の一般型を検討している人は、通常枠と特別枠の申請要件や補助上限額なども把握し、申請の計画を立てましょう。
なお、一般型の最新の公募スケジュールは、小規模事業者持続化補助金の公式サイトで確認できます。
申請前に一般型の概要を確認しておく
小規模事業者持続化補助金の一般型は、小規模事業者が販路開拓を行う際にかかった経費の一部を支援する制度です。
項目 | 概要 |
対象者 | 小規模事業者(常時従業員の数が5人~20人以下)※業種によって異なる |
補助率 | 2/3(賃金引上げ枠の赤字事業者の場合は3/4) |
補助金額 |
50万円~200万円 ※インボイス特例が適用される場合は50万円の上乗せ ※補助金額は申請枠ごとに異なる |
対象経費 |
①機械装置等費 ②広報費 ③ウェブサイト関連費 ④展示会等出(オンラインによる展示会・商談会等を含む) ⑤旅費 ⑥開発費 ⑦資料購入費 ⑧借料 ⑨設備処分費 ⑩委託・外注費 |
たとえば、通常枠で75万円の経費を申請する場合、補助率が2/3となるため、受け取れる補助金額は50万円です。その際、申請者がインボイス特例の対象になる場合は、補助上限額に50万円が上乗せされるため、75万円の申請額をそのまま受け取れることになります。
持続化補助金の一般型は、従業員の数が5~20人以下の個人事業主や小規模事業者が利用できる補助金です。新たな事業を開始するための機材やサービスの導入費、広告チラシやウェブサイトの制作費など、さまざまな経費に利用できます。補助金の情報を調べている小規模事業者は、一般型の申請を検討してみましょう。
なお、小規模事業者持続化補助金の概要を知りたい人は「小規模事業者持続化補助金とは?対象者や活用例をわかりやすく解説」も参考にしてみてください。
この記事のまとめ
小規模事業者持続化補助金の一般型とは、持続化補助金の申請方法の1つです。小規模事業者が販路開拓や業務効率化(生産性の向上)のために行う取り組みの経費の一部を補助し、今後の持続的な経営を支援する目的の補助金です。
一般型の申請枠には、通常枠と5種類の特別枠があります。通常枠は、商工会または商工会議所の支援を受けながら販路開拓等に取り組むことが申請の要件となります。また、特別枠を利用する場合には販路開拓等の取り組みに加え、枠ごとの申請要件を満たすことが必要です。
持続化補助金の一般型は、通常枠では最大50万円、特別枠では最大200万円までの補助金の給付を受けられます。また、インボイス特例の対象となる場合は最大で250万円までの補助を受けられます。補助金の申請を検討している小規模事業者は、一般型の概要や申請書類などの詳細を確認し、申請の計画を立てましょう。