事業承継・引継ぎ補助金の廃業・再チャレンジとは?概要を解説

2024/07/10

2024/7/10

この記事の監修

株式会社SoLabo田原広一

株式会社SoLabo 代表取締役/税理士有資格者田原 広一(たはら こういち)

融資支援実績6,000件超、補助金申請支援実績1,300件超、事業再構築補助金採択支援件数は第4回~第8回まで5回連続で日本一を獲得。 『小規模事業者持続化補助金』、『事業再構築補助金』、『IT導入補助金』は自社での申請・採択も経験。「補助金ガイド」LINE公式アカウントでは約4万人の登録者に情報発信を実施。

事業をしている人の中には、時代の移り変わりで廃業したい人や、事業を売却したいけれど承継者が見つからない人もいますよね。その際、国の補助金「事業承継・引継ぎ補助金」の廃業・再チャレンジの存在を知ったものの、「自社は対象になるのか」「どんな経費が補助されるのか」など、事業承継・引継ぎ補助金でわからないことが複数ある人もいることでしょう。

当記事では、事業承継・引継ぎ補助金の廃業・再チャレンジ枠の概要を解説します。不採択理由や後年報告についても解説するので、事業承継・引継ぎ補助金の廃業・再チャレンジ枠に関心がある人は、当記事を参考にしてみてください。

なお、当記事は事業承継・引継ぎ補助金の廃業・再チャレンジ枠公募要領(9次公募)をもとに作成しています。2024年7月に実施される10次公募では専門家活用枠のみの募集となるため、廃業・再チャレンジ枠への応募を検討している人は次回以降の公募を待ちましょう。

対象者はM&Aで事業を廃業する中小企業者や個人事業主

廃業・再チャレンジの対象者は、日本国内の中小企業者や個人事業主で、そのうち、M&Aで事業を廃業する事業者です。廃業・再チャレンジの対象者は、4つの「廃業・再チャレンジの要件」の中でいずれかを満たす必要があります。

【廃業・再チャレンジの対象事業者が申請時に満たすべき要件】

要件

補足

①事業承継後、M&A後に新たな取り組みをする

経営革新枠で採択されている必要がある

②M&Aによって他者から事業を譲り受ける

(全部譲渡・一部譲渡含む)

買い手支援型に相当し、専門家活用枠で採択されている必要がある

③ M&Aによって他者に事業を譲り渡す

(全部譲渡・一部譲渡含む)

売り手支援型に相当し、専門家活用枠で採択されている必要がある

④2020年以降に売り手としてM&Aへの着手し、6か月以上取り組んでいる

+廃業後に再チャレンジしている

再チャレンジ申請をする場合の要件。

補助事業期間内に廃業が完了している必要がある

参考:廃業・再チャレンジ枠 公募要領(9次公募)P.10|事業承継・引継ぎ補助金

たとえば、親族から事業をM&Aで買い取る場合、自社の事業を一部廃業し、買い取った事業を新たな事業としてスタートさせる法人なら、廃業・再チャレンジ枠の①の要件を満たすため、廃業・再チャレンジ枠の対象です。

また、地域に長い間貢献した事業を売却する個人事業主の場合、M&Aでの売却先の法人が対象事業を地域で引き継ぐなら、廃業・再チャレンジ枠の③の要件を満たすため、廃業・再チャレンジ枠の対象となり、補助対象経費に廃業費を追加できます。

廃業・再チャレンジ枠で対象の事業者は、4つの要件のうちいずれかを満たす中小企業者や個人事業主です。4つの要件のうち3つは「経営革新」枠および「専門家活用」枠の要件と同じなので、気になる人は経営革新枠や専門家活用枠の公募要領も参考にしてみてください。

なお、4つの要件のうち①と④では、認定支援機関に相談して内容を確認してもらう必要があります。認定支援機関とは、経済産業省から認可を受けた「金融機関」や「税理士」などの専門家です。認定支援機関は「認定経営革新等支援機関 検索システム」から探せるので、認定支援機関を探す段階で利用してみましょう。

廃業・再チャレンジはM&Aと再チャレンジを前提とした廃業を補助する

廃業・再チャレンジとは事業承継・引継ぎ補助金の申請枠のひとつで、M&A前後の廃業に関わる経費を補助します。また、M&Aを試みてうまくいかなかった場合も、事業者が新たに事業を再チャレンジするなら、廃業費の補助が対象になります。

たとえば、法人が他社をM&Aで事業承継する場合、他社を買収する際に備品や在庫などを処分する際に、廃業・再チャレンジ枠で廃業費を申請できます。

また、個人事業主がM&Aで事業承継を試みる場合、M&Aマッチングサイト経由で数社と連絡をとったものの、引き継ぎできる目処がつかない際は、再チャレンジをする前提で廃業・再チャレンジ枠に申請できます。

廃業・再チャレンジ枠では、事業承継とM&Aに関わる廃業費が補助されます「事業を売却して廃業したいけどお金がかかる」「M&Aで事業承継したいけど廃業費が負担」などの悩みをもつ人は、廃業・再チャレンジ枠の利用を検討してみましょう。

補助対象経費は廃業支援費や在庫処分費など6種類

廃業・再チャレンジ枠の補助対象経費は、廃業支援費や在庫処分費など、廃業に関わる費用が6種類あります。「上限50万円」や「併用申請のみ」などの要件がつく補助対象経費もあるため、廃業・再チャレンジ枠への申請を検討している人は補助対象経費の内容を確認してみましょう。

【廃業・再チャレンジ枠の補助対象経費】

項目

概要

廃業支援費

廃業に関する登記申請手続き費用

※上限50万円

在庫廃棄費

既存の事業商品在庫を専門業者に依頼して処分した際の経費

解体費

既存事業の廃止に伴う建物・設備等の解体費

原状回復費

借りていた設備等を返却する際に義務となっていた原状回復費用

リースの解約費

リースの解約に伴う解約金・違約金

移転・移設費用

※併用申請のみ計上可

効率化のため設備等を移転・移設するために支払われる経費

参考:廃業・再チャレンジ枠 公募要領(9次公募)P.13|事業承継・引継ぎ補助金

たとえば、廃業支援費の場合、廃業に関する登記申請手続き費用が最大50万円まで補助されます。具体的には、法人の廃業時にかかる費用や官報公告の廃業公告にかかる費用を、廃業・再チャレンジ枠の補助対象経費として申請できます。

また、在庫廃棄費の場合、廃業時に処分する在庫を廃棄する費用が補助されます。具体的には、民間の不用品処理業者や自治体の粗大ごみ回収費用を、廃業・再チャレンジ枠の補助対象経費として申請できます。

廃業・再チャレンジで補助対象経費を申請する際は、自社の経費がどの補助対象経費に該当するかを確認する必要があります。商品在庫や備品などを専門業者や個人に売却して対価を得る場合は、在庫廃棄費は補助対象外となるため在庫廃棄費を申請したい人は留意しましょう。

なお、事業承継・引継ぎ補助金の補助対象経費には、原則として2者以上の相見積が必要です。交付決定(採択)された場合、補助対象経費ごとの相見積を実績報告として提出する必要があるので、補助対象経費を検討する際は留意しておきましょう。

廃業・再チャレンジ枠の平均採択率は48.1%

廃業・再チャレンジ枠の1次〜9次公募における平均採択率は48.1%です。採択率によって審査の難易度を一概に言うことはできませんが、採択の傾向を探るための目安のひとつとなります。

【1次から9次公募における廃業・再チャレンジ枠の採択率】

公募回

採択率

申請者数

採択者数

1次

55.8%

34

19

2次

42.8%

21

9

3次

44.8%

29

13

4次

35.7%

28

10

5次

45.9%

37

17

6次

62.1%

37

23

7次

35.7%

28

10

8次

54.5%

22

12

9次

56.0%

25

14

参考:1次~4次採択結果、5・6次採択結果、7次~9次採択結果|事業承継・引継ぎ補助金

これまでの公募において、廃業・再チャレンジ枠の採択率は30%台〜60%台を推移しており、公募回によって採択率が大幅に異なることがわかります。申請枠によっても採択率が異なるので、ほかの申請枠の採択率も確認したい人は「事業承継・引継ぎ補助金の採択率は?不採択になる理由や採択事例も解説」を参考にしてみてください。

廃業・再チャレンジには併用申請と単独申請がある

廃業・再チャレンジには併用申請と単独申請があります。「経営革新」枠または「専門家活用」枠と併用申請する場合と、廃業・再チャレンジのみで申請する場合とでは、事業者が満たすべき補助対象者の要件が変わります。

【廃業・再チャレンジの2つの申請方法】

申請方法

特徴

単独申請

  • 廃業・再チャレンジ枠のみに申請する
  • 「廃業・再チャレンジの要件」を満たす必要がある

併用申請

  • 「経営革新」枠または「専門家活用」枠と同時申請する
  • 申請時は廃業・再チャレンジ枠ではなく、もう一方の申請枠を主体として申請する
  •  「経営革新」枠と併用申請する際は、革新的事業として「4つの要件」を満たす必要があり、「専門家活用」枠と併用申請する際は「経営資源引継ぎの要件」を満たす必要がある

廃業・再チャレンジ枠のみで単独申請する場合は、廃業・再チャレンジの要件として「2020年以降に売り手としてM&Aへの着手し、6か月以上取り組んでいる」と「廃業後に再チャレンジしている」の2つがあります。

一方、「経営革新」枠と併用申請する場合、事業者は廃業・再チャレンジの要件に加え、経営革新枠で求められる革新的事業の4つの要件も満たす必要があります。

廃業・再チャレンジ枠のみで申請する場合、申請型は「再チャレンジ申請型」となり、M&Aに着手して6ヶ月以上経過している必要があります。また、併用申請する場合は他の申請枠をメインとして申請することになり、各申請枠の要件が追加されるので注意しましょう。

単独申請の補助額と補助金額

廃業・再チャレンジ枠のみで申請する場合、補助金額の下限額は50万円で、最大150万円までの廃業費が補助されます。事業者が受け取れる補助金額を算出するには、補助対象経費の金額に補助率をかけ、補助金額の範囲内かどうかを確認します。

【廃業・再チャレンジ枠の補助金額と補助率】

廃業費の補助金額

50万円~150万円

補助率

補助率2/3

参考:廃業・再チャレンジ枠 公募要領(9次公募)P.14|事業承継・引継ぎ補助金

たとえば、廃業・再チャレンジ枠で廃業支援費を20万円、在庫処分費を100万円で補助対象経費とする場合、「20万円+ 100万円=120万円」が補助対象経費の合計となり、120万円の2/3が補助されるので、補助金額は80万円となります。

廃業・再チャレンジのみで単独申請する際は、廃業費が50万円〜150万円まで、補助率は補助対象経費の2/3までが補助されます。M&Aで事業を売却または購入しようとしたものの上手くいかない事業者は、廃業・再チャレンジ枠の利用を検討してみましょう。

なお、補助対象経費が75万円未満の場合、補助率2/3を掛けた金額が下限額である50 万円を下回るため申請することができません。廃業・再チャレンジ枠への申請を検討している人は、補助対象経費の総額が75万円以上になるかどうかを確認しましょう。

併用申請の補助額と補助金額

「経営革新」枠または「専門家活用」枠と併用申請する場合、補助金額の下限はなく、最大150万円までの廃業費が補助されます。補助率は「営業利益率」や「赤字」などの要件を満たす場合、補助率2/3が適用されます。

【廃業・再チャレンジ枠の補助金額と補助率】

併用申請する申請枠

廃業費の補助金額

補助率

経営革新枠

150万円

補助対象経費の2/3以内又は1/2以内

※条件を満たすと2/3

専門家活用枠(買い手支援型)

補助対象経費の1/2

専門家活用枠(売り手支援型)

補助対象経費の2/3以内又は1/2以内

※条件を満たすと2/3

参考:経営革新枠(9次公募)および専門家活用枠(10次公募)の公募要領|事業承継・引継ぎ補助金

たとえば、廃業・再チャレンジ枠と経営革新枠で併用申請する場合、廃業費の補助金額は150万円までとなり、経営革新枠の補助率の要件である「物価高で営業利益率低下」や「直近決算期の営業利益は赤字」などを満たすと、補助率は補助対象経費の2/3です。

また、廃業・再チャレンジ枠と専門家活用枠で併用申請する場合、買い手支援型と売り手支援型では補助率が異なり、買い手支援型と併用申請する場合、補助率は補助対象経費の1/2となります。

廃業・再チャレンジ枠と他の申請枠で併用申請する場合、要件を満たすと「補助率2/3」が適用されます。ただし、専門家活用枠の買い手支援型と併用申請する場合は補助率の要件がなく、一律で1/2となることに留意しておきましょう。

廃業・再チャレンジ枠に申請する際はスケジュールを確認する

廃業で廃業・再チャレンジ枠に申請する際は、事業承継・引継ぎ補助金の公式サイトでスケジュールを確認しましょう。事業承継・引継ぎ補助金の公式サイトでは、公募されている時は実施年度の欄に「申請受付」と記載があります。

【廃業・再チャレンジ9次公募のスケジュール】

申請受付期間

2024年4月1日(月)~2024年4月30(火)17:00まで

交付決定日

2024年6月4日(火)

事業実施期間

2024年6月4日(火)~2024年11月22日(金)

実績報告期間

2024年8月29日(木)~2024年11月25日(月)

補助金交付手続き

2024年12月中旬以降(予定)

参考:廃業・再チャレンジ 事業スケジュール|事業承継・引継ぎ補助金

廃業・再チャレンジ枠の9次公募の申請スケジュールの場合、申請受付は2024年4月1日〜4月30日までの1ヶ月間です。また、補助事業の実施期間は交付決定日から2024年11月22日までの約5ヶ月間となります。

事業・承継引継ぎ補助金の公募スケジュールは、決まり次第公式サイトにて発表されます。10次公募においては廃業・再チャレンジ枠の募集がないため、廃業費の補助を受けたい人は公式サイトをこまめに確認し、次回の募集に備えましょう。

必要書類には認定支援機関の確認書が含まれる

廃業・再チャレンジ枠の申請に必要な書類には、認定支援機関の「確認書」が含まれます。申請時にはさまざまな書類が必要となるので、廃業・再チャレンジ枠への申請を検討している人は事前に必要書類を確認し、スムーズに申請できるよう準備しておきましょう。

【廃業・再チャレンジ枠の申請に必要な書類】

条件

必要書類

共通

交付申請書(j Grantsの申請フォーム)

併用申請

経営革新枠)

認定経営革新等支援機関による確認書

<個人事業主が承継者の場合>

  • 住民票(発行から 3 カ月以内のもの)
  • 直近 3 期分の確定申告書 Bと所得税青色申告決算書

など

併用申請

(専門家活用枠)

<申請者が法人の場合>

  • 履歴事項全部証明書(交付申請日以前 3 カ月以内に発行されたもの)
  • 直近の確定申告の基となる直近 3 期分の決算書(貸借対照表、損益計算書)
  • 常時使用する従業員 1 名の労働条件通知書 など

単独申請

(廃業・再チャレンジ枠)

  • 交付申請書(jGrantsの申請フォーム)
  • 以下いずれかの書類

①事業承継・引継ぎ支援センターから交付された支援依頼書の写し

②M&A 仲介業者や地域金融機関など M&A 支援機関との業務委託契約書の写し

③M&A マッチングサイトへの登録が完了したことを確認できる WEB ページまたは電子メールの写し

参考:廃業・再チャレンジ枠 公募要領(9次公募)P.20|事業承継・引継ぎ補助金

たとえば、経営革新枠を併用申請する個人事業主の場合、共通の書類である「jGrantsでの交付申請書(入力)」に加え、「住民票」や「確定申告書」などが必要となります。

また、廃業・再チャレンジ枠のみで申請する場合は、「jGrantsでの交付申請書(入力)」に加え、再チャレンジの証拠となる「支援依頼書の写し」や「M&A支援機関との業務契約書の写し」などが必要です。

廃業・再チャレンジ枠の必要書類は、申請する人の事業形態と申請方法で種類が異なります。併用申請の場合は、廃業・再チャレンジ枠として提出すべき必要書類はないため、併用する申請枠の必要書類のみを提出すればよいと覚えておきましょう。

GビズIDのアカウントは早めに取得しておく

事業・承継引継ぎ補助金の申請方法は電子申請システム「jGrants」からの電子申請となります。申請には共通のアカウントである「GビズID」が必要となるため、余裕を持ってアカウントの取得をおこないましょう。

【jGrantsとGビズID】

サービス名

概要

jGrants

  • デジタル庁が運営する補助金の電子申請システム
  • 国や自治体の補助金を検索することも可能

GビズID

  • さまざまな行政サービスにログインできる共通アカウント
  • 事業承継・引継ぎ補助金では「GビズIDプライム」が必要となる

Gビズプライムアカウントの取得には、1~2週間かかる可能性があります。各補助金の締め切り前にはGビズID事務所が混雑したこともあるので、事業承継・引継ぎ補助金に申請したい人は早めに手続きをしましょう。

なお、GビズIDで発行できるアカウントには「GビズIDプライム」と「GビズIDエントリー」の2種類がありますが、事業承継・引継ぎ補助金への申請で必要なアカウントは「GビズIDプライム」です。GビズIDエントリーでは申請ができないため、誤って取得しないように注意してください。

実績報告をしないと交付決定が取り消しになる

事業承継・引継ぎ補助金は、申請して交付決定を受けても、実績報告をしないと交付決定が取り消しになります。廃業・再チャレンジ枠に関心のある人は、実績報告はどのような内容なのか、概要を押さえておきましょう。

【実績報告の概要】

実績報告の内容

補助事業として実施した内容や支払った経費内容の報告と証拠書類提出

実績報告の時期

以下のいずれか早い日

  • 補助対象事業の完了日から起算して30日を経過した日
  • 交付決定通知書記載の補助事業完了期限日より10日を経過した日

実績報告に必要な書類

〈法人〉

対象会社の廃業が確認できる閉鎖事項全部証明書(発行から3か月以内のもの)

〈個人事業主〉

個人事業の廃業等届出書

実績報告の方法

電子申請jGrantsへの入力

参考:廃業・再チャレンジ枠 公募要領(9次公募)|事業承継・引継ぎ補助金

実績報告では、実施した事業内容の検査と経費内容等の確認などがおこなわれます。報告の期限は「補助事業の完了日から30日」もしくは「補助事業完了期限日から10日」のいずれか早い日となります。

また、補助金が振り込まれるタイミングは、事業者が実績報告を提出し、事務局が確定検査を完了したあとです。廃業費の経費を事業承継・引継ぎ補助金で検討している人は、廃業の証拠書類が必要だと留意しておきましょう。

なお、廃業・再チャレンジ枠では、補助金が交付されたあとも1年間、事務局が指定する所定の日までに「事業化状況報告書」が必要となります。さらに、補助対象事業に係る帳簿や支出の根拠となる証拠書類は、事業が完了した年度の終了後5年間は保存しておかなければならない点にも留意しましょう。

まとめ

廃業・再チャレンジとは事業承継・引継ぎ補助金の申請枠のひとつで、M&A前後の廃業に関わる経費を補助します。また、M&Aを試みてうまくいかなかった場合も、事業者が新たに事業を再チャレンジするなら、廃業費の補助の対象となります。

廃業・再チャレンジ枠の補助対象経費は、廃業支援費や在庫処分費など、廃業に関わる費用が6種類あります。「上限50万円」や「併用申請のみ」などの条件がある経費項目もあるため、廃業・再チャレンジ枠に関心がある人は補助対象経費の内容を確認してみましょう。

廃業・再チャレンジには併用申請と単独申請があります。「経営革新」枠または「専門家活用」枠と併用申請する場合と、廃業・再チャレンジのみで申請する場合とでは事業者が満たすべき補助対象者の要件が変わるため、それぞれの要件も確認しておきましょう。

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