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2024/10/28
2024/10/28
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役/税理士有資格者田原 広一(たはら こういち)
融資支援実績6,000件超、補助金申請支援実績1,300件超、事業再構築補助金採択支援件数は第4回~第8回まで5回連続で日本一を獲得。 『小規模事業者持続化補助金』、『事業再構築補助金』、『IT導入補助金』は自社での申請・採択も経験。「補助金ガイド」LINE公式アカウントでは約4万人の登録者に情報発信を実施。
助成金の申請をする際には、社会保険労務士(以下、社労士)による申請サポートを利用できます。事業者が自分だけで申請することも可能ですが、社労士へ申請サポートを依頼することにより、専門家の視点からのアドバイスを受けながら書類作成や申請手続きを行うことができます。
当記事では、助成金の申請を社労士へ依頼するときのポイントを解説します。社労士以外にサポートを依頼することができない理由や、社労士に依頼することのメリット・デメリットもあわせて解説しているため、助成金への申請を検討している人は参考にしてみてください。
目 次
助成金の申請を社労士へ依頼するときのポイントは、複数の社労士事務所やコンサルティング会社を比較して選ぶことです。社労士によって「サポート内容」「報酬」「専門分野」「支援実績」などが異なるため、それぞれを比較することにより自社の希望に合う依頼先を選ぶことができます。
【申請代行の依頼先を選ぶときの比較項目】
項目 |
選び方のポイント |
サポート内容 |
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報酬体系 |
|
専門分野 |
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支援実績 |
|
助成金の申請サポートの依頼先には、社労士事務所のほか、社労士が在籍または社労士と提携している民間のコンサルティング会社などがあります。「代理申請」や「書類の添削」など、どのようなサポートを受けたいのかを申請者自身が明確にしたうえで、複数の社労士を比較し自社の希望に合った依頼先を選びましょう。
なお、依頼にかかる報酬や手数料などの費用は、社労士ごとに異なります。費用の相場を一概にいうことはできませんが、他の社労士事務所やコンサルティング会社と比較して料金が段違いに高い場合や、料金システムが明瞭でない場合は助成金の申請代行をうたう悪質な業者である可能性があるため注意が必要です。
助成金の申請代行やサポート業務は社労士の独占業務に該当するため、社労士以外に補助金の書類作成や申請手続きを代行してもらうことはできません。社労士法では、社労士以外の者が事業として助成金の申請代行やサポート業務を行うことは認められていない旨が定められています。
【社労士法における独占業務に関する記載(要約)】
一号業務:労働および社会保険に関する法令に基づき行政機関等に提出する申請書等の作成、提出・申請代行等 二号業務:労働社会保険諸法令に基づく帳簿書類の作成
|
参考:社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)第二条および第二十七条|e-Gov法令検索
助成金はおもに厚生労働省が管轄する資金援助制度のことであり、人材雇用や労働環境の改善につながる取組に対して財政支援が行われます。助成金の申請代行やサポート業務は、社労士法に定められている「一号業務」に該当します。
社労士は、社会保険や労務管理など人材に関連する法律の専門家であることから、助成金の申請代行やサポート業務は社労士の独占業務に指定されています。つまり、社労士の資格をもたない税理士や行政書士などの専門家には、助成金の申請を依頼することが認められていません。
ただし、助成金の申請において、社労士からのサポートを受けることは必須ではありません。制度としての指定がない限りは、事業者が自分だけで助成金の申請をすることも可能であるため、各制度の申請方法を確認したうえで必要に応じて依頼を検討しましょう。
万が一、社労士以外に助成金の書類作成や申請代行を依頼した場合は、社労士法違反として罰則が科される恐れがあります。社労士法の第六章「罰則」の項目において、違反した者には1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されることが明記されています。
また、社労士法における罰則以外にも「採択の取り消し」「今後の助成金申請への制限」「助成金の返還」「事業者名の公表」などさまざまなペナルティを受けるリスクがあります。事業者の信用にも関わる恐れがあるため、コンサル会社を通して助成金の申請サポートを依頼する場合は、申請書類の作成や申請代行にかかわる業務を社労士に対応してもらえるのかを事前に確認しておきましょう。
なお、助成金以外の財政支援制度には「補助金」もありますが、厚生労働省の管轄ではない補助金は社労士法の対象外であるため、社労士以外からの申請サポートを受けることも可能です。補助金と助成金の違いを知りたい人は「補助金と助成金の違いは?」の記事も参考にしてみてください。
助成金の申請において、申請代行やサポート業務の依頼は必須ではありませんが、社労士によるサポートを受けることにはさまざまなメリットがあります。助成金の申請を検討している人は、社労士に助成金の申請を依頼するメリットを確認してみましょう。
【社労士に助成金の申請を依頼するメリット】
社労士に申請代行やサポート業務を依頼することのメリットには「採択の可能性を高められる」「申請にかかる時間と手間を軽減できる」「助成金に関わるさまざまなアドバイスを受けられる」などが挙げられます。これらのメリットと自社の状況を踏まえて、社労士にサポートを依頼するかどうかを判断してみてください。
社労士に助成金の申請代行やサポート業務を依頼するメリットのひとつは「採択の可能性を高められること」です。専門家の視点からのアドバイスを受けることにより、不備のない書類を作成することにつながるためです。
助成金は、申請要件を満たした上で必要な手続きを行うことにより支援金を受給できる制度ですが、申請内容に不備があった場合は助成金を受け取ることができません。社労士にサポートを依頼することにより、自分だけでは気付かない書類のミスや申請の不備を指摘してもらえる可能性があります。
助成金申請の専門家である社労士に書類作成や申請手続きをサポートしてもらうことにより、申請不備となる可能性を最小限に抑えることができます。助成金の申請において、採択の可能性をできる限り高めたい人は、社労士によるサポートを受けることを検討しましょう。
社労士に助成金の申請代行やサポート業務を依頼するメリットのひとつは「申請にかかる時間と手間を軽減できること」です。助成金の申請にはさまざまな準備が必要となる傾向にありますが、社労士にサポートを依頼することにより、書類の作成や提出を代行してもらえるためです。
制度によって内容は異なりますが、助成金の申請には交付申請書や事業計画書など、さまざまな書類を作成しなければなりません。特に、事業計画書は現在の事業状況や将来の展望も踏まえて実現可能な計画をたてる必要があるため、通常業務を行いながらの書類作成には相当な時間を要する可能性があります。
社労士に申請サポートを依頼することにより、各種書類の作成を代行してもらうことができます。また、窓口での申請も社労士に任せることができるため、自分だけで申請手続きを進める場合と比較して申請にかかる時間と手間を軽減させることにつながります。
なお、社労士に申請書類の提出を代行してもらう場合は、委任状の提出および身分証明書の提示を求められる可能性があります。事業主以外が助成金の申請を行う場合は、委任状や身分証明書など追加の書類が必要となる場合があるため、各制度における申請のルールを確認しておきましょう。
社労士に助成金の申請代行やサポート業務を依頼するメリットのひとつは「助成金に関する幅広いサポートを受けられること」です。社労士に依頼できる業務は助成金の申請手続きだけではないため、助成金に関する幅広い相談に対応してもらうことも可能です。
【社労士に依頼できるサポートの具体例】
社労士に申請サポートを依頼することにより、申請者の状況に適したほかの助成金を提案してもらえる可能性があります。万が一、条件が合わずに助成金の申請ができない場合や申請した助成金が不採択となった場合でも、助成金の知識が豊富な社労士であれば、申請者に適したほかの助成金を提案してもらえることがあります。
また、助成金受給に向けて、事業体制の整備に関するアドバイスをしてもらうことができます。助成金の申請において、就業規則の整備や社内環境の改善が必要となる場合には、労務管理の専門家である社労士からのアドバイスにより課題の発見や改善策の考案をスムーズに行えます。
そして、助成金受給後の手続きまでサポートしてもらうことも可能です。制度によっては助成金を受給したあとも事業の実績報告などが必要となりますが、社労士にサポートを依頼することにより、助成金の受給後の各種手続きにかかる時間や手間を削減することにつながります。
ただし、依頼できるサポートの範囲は社労士によって異なります。場合によっては希望のサポートを実施していないことや、追加の報酬が必要となることもあるため、助成金の申請業務以外にも依頼したいサポートがある場合は対応の可否や追加費用の有無を社労士へ直接確認しておきましょう。
助成金の申請を検討している人は、社労士に助成金の申請代行やサポート業務を依頼するデメリットも確認してみましょう。
【社労士に助成金の申請のサポートを依頼するデメリット】
社労士に申請サポートを依頼することのデメリットには「報酬の支払いが必要となる」「社労士選びの手間が発生する」などが挙げられます。これらのデメリットと自社の状況を踏まえたうえで、社労士にサポートを依頼するかどうかを判断してみてください。
社労士に助成金の申請代行やサポート業務を依頼するデメリットのひとつは「報酬の支払いが必要となること」です。料金や社労士に申請サポートを依頼した場合、社労士に対して報酬を支払うことになるため、事業者が自分だけで申請する場合と比較して支出が増えることになります。
報酬体系や料金は社労士事務所によって異なりますが、おおよその報酬相場を確認してみましょう。
【社労士に助成金申請を依頼した場合の報酬体系と報酬相場】
報酬体系 |
概要 |
報酬相場 |
着手金型 |
サポートの依頼に対して発生する費用。 採択結果にかかわらず支払が必要 |
5万円~20万円 |
成功報酬型 |
採択された場合のみ発生する費用。 助成金受給額に対して一定の割合で設定されている |
受給額の10%~20% |
助成金の申請サポートにおけるおもな報酬体系は、サポートの依頼に対して料金が発生する「着手金型」や、採択された場合に助成金の受給額に対して一定の割合が報酬として発生する「成功報酬型」が用いられる傾向にあります。社労士事務所によっては、着手金型と成功報酬の両方が設定されている場合もあります。
ほかにも、書類作成や申請代行など1件あたりの成果に対する金額をそれぞれ定めている「成果報酬型」や、申請サポートの費用を一律で定めている「固定報酬型」などの報酬体系をとっている場合もあります。報酬体系や設定金額に決まりはないことを念頭に置き、依頼先の料金システムの確認が必要です。
なお、報酬の金額は助成金の種類や申請者の事業規模、依頼するサポート内容、申請する件数など、さまざまな要因によって変動します。報酬相場はあくまで目安のため、実際に助成金の申請サポートを依頼した場合にいくらの報酬が必要になるのか知りたい場合は、社労士へ見積もりを依頼してみてください。
社労士に助成金の申請代行やサポート業務を依頼するデメリットのひとつは「社労士選びの手間が発生すること」です。顧問社労士など普段から付き合いがある社労士がいない場合、複数存在するコンサルティング会社や社労士事務所の中から自社に合った依頼先を選ぶ必要があります。
自社に合った依頼先を選ぶためには、いくつかの判断軸をもとにコンサルティング会社や社労士事務所を比較してみましょう。
【社労士を選ぶときの判断軸】
報酬金額やサポート内容、対応地域などは、依頼先によって異なります。初回の相談を無料で実施している場合もあるため、正式な依頼をする前に報酬の見積もりや社労士との相性などを確認することも可能です。
また、過去のサポート実績や社労士の資格を持つスタッフの有無、社労士との業務提携状況などを踏まえて、信頼できる会社であるかどうかの見極めも必要です。助成金や補助金のコンサルティングをうたい、法外な報酬を要求する悪徳業者も存在しているため注意しなければなりません。
なお、インターネットを通じて社労士を探す場合は「助成金 社労士 東京都」「社労士 沖縄県」など、地域名を組み合わせて検索することにより希望の地域でのサポートに対応している社労士を探せます。条件を指定して絞り込むことにより、効率よく希望に合う社労士を探しましょう。
助成金の申請を社労士に依頼するときのポイントは、複数の社労士を比較して選ぶことです。社労士によって「サポート内容」「報酬」「専門分野」「支援実績」などが異なるため、それぞれの項目を比較することにより自社の希望に合う依頼先を選ぶことができます。
また、助成金における申請書類の作成や書類提出の代行は社労士の独占業務であり、社労士以外に申請代行やサポート業務を依頼することは認められていません。万が一、社労士以外に助成金の申請を依頼した場合には、助成金を受け取れなくなるだけでなく社労士法違反として罰則が科される恐れがあります。
助成金の申請は事業者が自分で行うことも可能ですが、社労士に申請サポートを依頼することは「申請者に合った助成金を提案してもらえる」「申請にかかる時間や手間を軽減できる」「助成金に関する幅広いサポートを受けられる」などのメリットがあります。
しかし、社労士に依頼することは「報酬の支払いが必要となる」「社労士選びの手間が発生する」などのデメリットもあります。メリットとデメリットを踏まえたうえで、自社の状況に合わせて助成金の申請に社労士のサポートを依頼するかどうかを検討してみてください。
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