補助金申請代行は何を依頼できる?相談先も解説

2023/02/27

2023/2/27

この記事の監修

株式会社SoLabo田原広一

株式会社SoLabo 代表取締役/税理士有資格者田原 広一(たはら こういち)

融資支援実績6,000件超、補助金申請支援実績1,300件超、事業再構築補助金採択支援件数は第4回~第8回まで5回連続で日本一を獲得。 『小規模事業者持続化補助金』、『事業再構築補助金』、『IT導入補助金』は自社での申請・採択も経験。「補助金ガイド」LINE公式アカウントでは約4万人の登録者に情報発信を実施。

補助金を検討している人の中には、補助金の申請代行に関心がある人もいますよね。その中には、補助金の申請代行の具体的な内容や相談先を知りたい人もいるでしょう。

当記事では、補助金の申請代行の具体的な内容と違法性や、実際に依頼できる相談先を解説します。補助金の申請代行に関心がある人は、当記事を参考にしてみてください。

補助金の申請代行は主に書類作成をしてくれるサービス

補助金の申請代行は、主に書類作成をしてもらえるサービスです。補助金の申請には複数の書類作成が必要なので、初めて補助金に申請する人や補助事業計画を作成する人の中には、補助金の申請代行を利用する人もいます。

【補助金の申請代行でしてもらえる業務内容】

通常してもらえる業務の例
  • 事業計画書の作成アドバイス
  • 事業計画書の添削
  • 事業計画書作成に必要な競合調査や市場調査
  • 事業場内最低賃金の算出や労働者名簿の作成方法のアドバイス
  • 事業状況ごとの必要書類の案内
  • 納税証明書や履歴事項全部証明書の発行方法のアドバイス

たとえば、事業者が補助金の申請で事業計画書を作成する場合、申請代行を依頼するとアドバイスをしてもらえるので、事業者は疑問点を解決しながら事業計画書を作成できます。

補助金の申請代行を事業者が依頼すると、主に書類作成のサポートを依頼できます。補助金の審査はすべてが書類審査なので、提出書類の完成度は審査にも影響します。補助金の書類作成に自信がない人や時間が取れない人は、申請代行の利用を検討してみましょう。

なお、補助金の申請代行には、「任意」の書類作成アドバイスや添削などもありますが、「必須」の手続きもあります。補助金により、認定支援機関や商工会への依頼が必須になる場合もあるので、各補助金の必要書類を公募要領で確認しておきましょう。

申請自体の代行は違法になるためサービス範囲を確認する

補助金の申請自体を代行業者が行うことは、補助金の利用規約違反です。補助金の申請代行を検討している人は、申請代行業者へ依頼をする際は申請代行のサービス内容をあらかじめ確認しておきましょう。

補助金の申請をする場合、各補助金の公募要領に記載されたルールを守らなければなりません。補助金の申請に対するアドバイスをもらうことは問題ないですが、補助金の申請自体を依頼することは違法となり、補助金返還の対象となる可能性があります。

【補助金の申請代行で違法となる行為】

  • GビズIDプライムアカウントとパスワードを申請代行業者に教え、申請自体を代わりにやってもらうこと
  • 事業計画が必要な補助金で、事業計画の企画立案から書類作成まで、すべてをやってもらうこと

たとえば、事業再構築補助金の電子申請の場合、申請者が申請代行業者にGビズIDプライムアカウントとパスワードを教え、申請作業を依頼することはGビズの規約違反です。

また、小規模事業者補助金の公募要領の場合、公募要領に「小規模事業者自らが自社の経営を見つめ直し、経営計画を作成した上で」との記載があるので、経営計画を第三者が作成することは、小規模事業者持続化補助金の規約違反になります。

補助金の申請代行を依頼する際は、申請そのものを依頼すると、補助金の規約違反となります。補助金の申請代行でサポートを依頼する場合も、あくまで申請は事業者が主体となって行うものと認識しておきましょう。

補助金の申請代行は経営や金融などの専門家に依頼できる

補助金の申請代行業者は、金融機関や商工会など、補助金の種類に合った専門家に依頼できます。補助金によっては、認定支援機関やIT導入支援事業者が申請代行業者として指定されている場合があるので、申請代行を検討する際は補助金の公募用要領を確認してみてください。

【補助金の種類と対応できる補助金の申請代行業者の例】

補助金の種類 補助金申請代行業者
事業再構築補助金 認定支援機関(経営革新等支援機関)
ものづくり補助金
  • 金融機関
  • 商工会や商工会議所
  • 認定支援機関(経営革新等支援機関)
  • 弁護士、税理士、公認会計士、行政書士、中小企業診断士
  • 民間のコンサルティング会社

※小規模事業者持続化補助金は、事業計画書を商工会議所に確認してもらう必要がある

小規模事業者持続化補助金
IT導入補助金 IT導入支援事業者

たとえば、ものづくり補助金の場合、申請代行業者は金融機関や商工会の他、税理士やコンサルティング会社に依頼できます。

また、IT導入補助金の場合、IT導入支援事業者というソフトウェアやハードウェアの販売業者に申請サポートを依頼しなければなりません。

補助金の申請代行業者には、金融機関や商工会、認定支援機関などがあります。また、法人に限らず個人事業主が対象の補助金なら、個人事業主も申請代行を頼めます。専門家への相談が必須の補助金や提出書類が複数ある補助金に申請する場合は、申請代行を検討してみてください。

なお、認定支援機関とは何か知りたい人は、「ものづくり補助金における認定支援機関とは?」を参考にしてみてください。

実績やサポート内容などから誰に頼むかを決める

請代行を探す際は、実績やサポート内容などの基準をもって申請代行を探しましょう。事業者が項目を決めて申請代行業者を検討すると、意思決定に満足感をもって補助金の申請に取り組めます。

【補助金の申請代行業者を探す項目の例】

項目
実績 過去に申請代行をして採択された回数と事業者の数が多い申請代行業者を探す
サポート内容 採択後も継続してサポートしてくれる申請代行業者を探す
相場 申請代行の費用が他社と比べ妥当と思われる申請代行業者を探す
資格 IT導入補助金に申請するため、IT導入支援事業者の資格をもつ事業者を探す
相談内容 事業再構築補助金の事業計画を立てたいので、事業再構築に詳しい申請代行業者を探す

たとえば、実績を確認する場合、各補助金の公式サイトで申請代行業者の名前が掲載されることがあるので、公式サイトの採択結果に名前が掲載されていれば、採択につながる申請代行ができる申請代行業者である可能性があります。

また、サポート内容を確認する場合、申請代行業者のサポート内容は業者によりがあるので、無料相談や問い合わせの際に細かく質問すれば、自社が希望する申請代行をしてもらえるのか確認できます。

補助金の申請代行業者を頼むときは、自社が決めた項目に沿って補助金申請代行業者を選びましょう。

なお、補助金の申請代行は無料サービスではなく、費用が発生する場合があります。費用は依頼内容によっても変化するため、必ず申請代行業者に確認しておきましょう。

申請代行の費用は補助金の種類や業者で異なる

申請代行を依頼する際の費用は、補助金の種類や申請代行業者により異なります。また、申請代行の費用は申請代行業者が行うサポート内容や作業量にもよるので、申請代行の費用を調べる際は、まず申請代行業者が何をしてくれるのかを細かく確認してみましょう。

【補助金の申請代行の作業の例】

事業計画書の枚数 作業時間の目安
ものづくり補助金の場合 最大10枚以内

30時間以内

1次~13次の採択者が事業計画書作成に最も費やした時間

事業再構築補助金の場合

最大15枚以内

※補助金額が1,500万円以内の場合は最大10枚以内

※目安時間の公表なし

※ものづくり補助金の公式サイトと事業再構築補助金の公式サイトを元に、株式会社ソラボが作成

たとえば、ものづくり補助金の申請代行の場合、ものづくり補助金の事業計画書の作成は10枚以内なので、申請代行で事業計画書の添削を依頼するなら、10枚分の添削を依頼することになるでしょう。

一方事業再構築補助金の事業計画書の作成は15枚以内なので、申請代行で事業計画書の添削を依頼するなら、ものづくり補助金より5枚分多い添削の依頼をすることになります。

申請代行の費用がさまざまなのは、補助金により必要な書類作成の種類や量が異なるためです。また、申請代行業者により、得意分野や書類作成にかける時間も異なるため、申請代行業者を探す際は依頼したい補助金でサポート経験が豊富な申請業者を見つけましょう。

株式会社SoLaboの場合

当サイトを運営している株式会社Solaboは、補助金のサポートを行う認定支援機関です。参考までに、当社の場合の補助金申請代行の費用を紹介します。

【認定支援機関・株式会社SoLaboの場合】※すべて税別

着手金 成功報酬
IT導入補助金 10万円 10%
ものづくり補助金
事業再構築補助金 15万円
小規模事業者持続化補助金 5万円

[通常枠]5万円

[賃金引上げ枠]20万円

[卒業枠]20万円

[後継者支援枠]20万円

[創業枠]20万円

[インボイス枠]10万円

たとえば、IT導入補助金とものづくり補助金の場合、着手金は10万円で成功報酬は補助金額の10%です。また、小規模事業者補助金の場合、着手金は5万円で成功報酬は通常枠だと5万円です。

株式会社Solaboの場合、補助金の申請代行費用は補助金の難易度や書類作成にかかる時間数で変化します。補助金の申請代行を探す際は、当社の申請代行の報酬金額をひとつの目安としてみてください。

まとめ

補助金の申請代行は、主に書類作成をしてもらえるサービスです。補助金の申請には複数の書類作成が必要なので、初めて補助金に申請する人や補助事業計画を作成する人の中には、補助金の申請代行を利用する人もいます。

補助金の申請代行業者は、金融機関や商工会など、補助金の種類に合った専門家に依頼できます。補助金の種類によっては、行政書士や税理士などの資格がない人が申請代行をすることもあります。申請自体を依頼することは、補助金規約の違反となるため、要注意です。

申請代行を依頼する際の費用は、補助金の種類や申請代行業者により異なります。また、申請代行の費用は申請代行業者が行うサポート内容や作業量にもよるので、申請代行の費用を調べる際は、まず申請代行業者が何をしてくれるのかを細かく確認してみましょう。

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