補助金ガイド

ものづくり補助金とは?概要をわかりやすく解説

2022/5/23

2022/06/06

この記事の監修

株式会社SoLabo 代表取締役/税理士有資格者田原広一(たはら こういち)

お客様の資金調達支援実績4,500件以上 自社でも、
小規模事業者持続化補助金や事業再構築補助金の採択をされている。

事業者向けの補助金について調べていると、ものづくり補助金という名前の補助金をよく目にしますよね。ものづくり補助金という名前だけではどんな補助金なのか連想しづらいことから、「ものをつくる事業者が対象なのか」「どんな経費が対象?」といった、さまざまな疑問が湧いてくることでしょう。

当記事では、ものづくり補助金に興味のある法人や個人事業主の方に向け、ものづくり補助金の概要を説明します。

ものづくり補助金とは設備投資等を計画する事業者が使える補助金

ものづくり補助金は、機械設備やシステムなどの設備投資を計画する事業者が使える補助金です。ものづくり補助金の対象者は「革新的なサービスの開発、試作品開発、生産プロセスの改善」を行うための事業計画を立て、実践していく事業者です。

たとえば、ものづくり補助金の対象となる事業者は、次のような事業者です。

【ものづくり補助金の対象となる事業者の例】

  • 歯科技工物の生産工程を改善する歯科技工物製作事業者
  • ドローンを活用した新たな測量システムを開発する測量業者
  • 新たに冷凍焼成パン事業に挑戦するパンの移動販売業を営む事業者

ものづくり補助金でどのような事業計画を立案した事業者が採択されたのかについては、ものづくり補助金総合サイトの「成果事例検索結果」より確認できます。

ものづくり補助金の対象者は企業規模と基本要件できまる

ものづくり補助金の対象者は、「企業規模」と「基本要件」という2点をクリアする必要があります。企業規模と基本要件をクリアしていれば、個人事業主や組合、特定非営利活動法人(NPO法人)も対象です。

なお、企業規模と基本要件をクリアしていても、過去3年間で2回以上ものづくり補助金の交付決定を受けた事業者は、申請できないため注意しましょう。

企業規模は小規模事業者~中堅企業者までに限定される

ものづくり補助金の対象事業者となる企業規模は、小規模事業者~中堅企業者までに限定されます。

対象事業者の基準は、資本金額と常勤従業員数の2点で判断します。

【ものづくり補助金の対象者(組合関連以外の中小企業者の場合)】
業種 資本金 常勤従業員数
卸売業 1億円 100人

サービス業

(ソフトウェア業、情報処理サービス業、
旅館業を除く)

5,000万円 100人
小売業 5,000万円 50人

ゴム製品製造業

(自動車又は航空機用タイヤ及び
チューブ製造業並びに工業用ベルト
製造業を除く)

3億円 300人
旅館業 5,000万円 200人

その他の業種

(上記以外)

3億円 300人

引用元:令和元年度補正・令和三年度補正 ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 公募要領 (11次締切分)|ものづくり補助金の公式サイト
なお、大企業は対象外で、大企業を親会社にもつ中小企業もみなし大企業とみなされ対象外です。

基本要件は従業員の給与・賃金に関連する

ものづくり補助金の基本要件とは、ものづくり補助金に応募する事業者が必ず満たすことを求められる条件のことです。ものづくり補助金の基本要件は、従業員の給与・賃金をアップすることに関連します。

【ものづくり補助金の基本要件】
  •  付加価値額 +3%以上/
  •  給与支給総額 +1.5%以上/
  • 事業場内最低賃金地域別最低賃金+30

付加価値額とは、営業利益と人件費と減価償却費を足したものです。ものづくり補助金の基本要件は、人件費や給与、賃金など従業員のお金に関する要件です。ものづくり補助金を利用したい人は、従業員の給与や賃金をアップさせることができる旨を事業計画書で表現しましょう。

なお、ものづくり補助金の事業計画書は、書き方のルールがあります。ものづくり補助金の事業計画書の書き方は「ものづくり補助金で採択される事業計画書の書き方」から確認できます。

ものづくり補助金の補助対象経費は設備投資に使える

補助対象経費とは、事業者が国から補助を受けられる補助の対象となる経費のことです。ものづくり補助金の補助対象経費は、機械装置およびシステム構築費など、設備投資に関わるものがメインです。また、設備投資に関わる費用としてコンサルティング料金などの専門家経費やクラウドサービス費用も補助されます。

【ものづくり補助金の補助対象経費】
補助対象経費の種類 内容
機械装置・システム構築費 補助事業のためだけに使われる機械や装置、工具などを購入・製作・レンタルする際の費用
技術導入費 補助事業に必要な知的財産権等の導入にかかる費用
専門家経費  補助事業のためにコンサルティングや相談を依頼した大学教授などの専門家に支払われる費用
運搬費 補助事業をするために必要となる、運搬、宅配・郵送の費用
クラウドサービス利用費 補助事業のためだけに必要となるクラウドサービス費用
※自社が保有するサーバーの利用料は対象外
原材料費 補助事業の試作品づくりのために必要な原材料および副材料の購入費用
外注費

補助事業で必要なWebデザインなどの作業の一部を外部に委託する際の費用

※事業計画自体の企画を外注するのはNG

知的財産権等関連経費

 補助事業で必要となる特許権の申請にかかわる弁理士の代行費用

外国特許申請のための翻訳料などの費用

海外旅費

※グローバル展開型のみ

海外事業の拡大・強化等を目的とした渡航費・宿泊費用

※ものづくり補助金の公式サイトにある「公募要領」をもとに株式会社ソラボ作成

ものづくり補助金の補助率と補助上限額

ものづくり補助金を利用する人は、ものづくり補助金の補助率と補助上限額から、補助される金額を計算できます。

ものづくり補助金には【一般型】と【グローバル展開型】という2つの型があり、それぞれの型と補助枠で補助率と補助上限額は異なります。ものづくり補助金を利用する事業者は、申請する型を確認し、補助率と補助上限額をおさえましょう。

【一般型】

補助枠名

補助金額と補助率

1.通常枠

(補助金額)

  • 従業員数 5 人以下:100万円~750万円
  • 6人~20人:100万円~1,000万円
  • 21人以上:100万円~1,250万円

(補助率)

1/2

※小規模企業者・小規模事業者、再生事業者は2/3

2.回復型賃上げ・雇用拡大枠

 

(補助金額)

  • 従業員数 5 人以下:100万円~750万円
  • 6人~20人:100万円~1,000万円
  •  21人以上:100万円~1,250万円

(補助率)

2/3

3. デジタル枠

(補助金額)

  • 従業員数 5 人以下:100万円~750万円
  • 6人~20人:100万円~1,000万円
  • 21人以上:100万円~1,250万円

(補助率)

2/3

4.グリーン枠

(補助金額)

  • 従業員数 5 人以下:100万円~1,000万円
  • 6人~20人:100万円~1,500万円
  • 21人以上:100万円~2,000万円

(補助率)

2/3

【グローバル展開型】
補助型名 補助金額と補助率
グローバル展開型

(補助金額)

3,000万円

(補助率)

1/2

小規模事業者等 2/3

引用元:令和元年度補正・令和三年度補正 ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 公募要領 (11次締切分)|ものづくり補助金の公式サイト

補助金の補助金額は補助率と補助上限額で決まる

ものづくり補助金を利用してキャッシュバックされる補助金額は、補助率と補助上限額によって決定します。補助率とは、補助対象経費のなかで補助される割合のことです。また、補助上限額とは補助される金額の中の最大値のことです。

ものづくり補助金の補助金額は、次の手順で計算します。

【ものづくり補助金の補助金額の計算手順】

  1.  補助率と事業者が使った補助対象経費から補助金額を計算する
  2.  1.で計算した金額が、補助上限額を超えていないか確認する

たとえば、補助率が1/2、補助上限額が1,000万円の場合、ものづくり補助金の計算は次のようにできます。

【ものづくり補助金の補助金額の計算例】

事業者が使う金額が補助上限額より小さい場合

  1.  補助率と事業者が使った補助対象経費から補助金額を計算する
    補助率が1/2、事業者の使った経費が900万円の場合、補助金額は450万円です。
    1/2×900万円=450万円
  2.  1.で計算した金額が、補助上限額を超えていないか確認する
    補助上限額が1,000万円の場合、1.で求めた450万円は補助上限以内となるため、補助金額は450万円です。

事業者が使うお金が補助上限額より大きい場合

  1.  補助率と事業者が使った補助対象経費から補助金額を計算する
    補助率が1/2、事業者の使った経費が3,000万円の場合、補助金額は1,500万円です。
    1/2×3,000万円=1,500万円
  2.  1.で計算した金額が、補助上限額を超えていないか確認する
    補助上限額が1,500万円の場合、1.で求めた1,000万円は補助上限を超えるため、補助金額は補助上限額と同じ1,000万円です。

ものづくり補助金で補助される金額を知りたい人は、申請する枠の補助率と補助上限額を確認して計算してみましょう。

ものづくり補助金の申請は電子申請システムからする

ものづくり補助金の申請は、パソコンで電子申請システムから行います。ものづくり補助金の申請には、主に3つの手順があります。

【ものづくり補助金の申請の手順】

  1. 公募要領の確認
  2. 事業計画書などの必要書類の用意
  3. 電子申請システムから申請

公募要領の確認

ものづくり補助金に申請するには、ものづくり補助金の公募要領を熟読する必要があります。公募要領とは、補助金の申請者が守るべきルールや申請手順が定められたものです。ルールブックのような意味合いがあり、公募要領に沿った書類を用意できなければ、申請したとしても書類不備で不採択となってしまう可能性があります。

なお、ものづくり補助金の公募要領は、公募回によって変更される場合があります。最新の公募要領を公式サイトでチェックしましょう。

事業計画書などの必要書類の用意

ものづくり補助金の申請する前に、事業計画書や賃金引き上げの誓約書などの必要書類を用意します。書類はすべてPDF形式で保存し、ものづくり補助金の申請をする際にパソコンから添付して送付します。

必要書類は、事業者の応募する補助枠や、加点によって異なります。ものづくり補助金の必要書類については、「ものづくり補助金で申請時に必要な書類の揃え方と記載例」から確認できます。

なお、加点とは、ものづくり補助金の審査をする上でプラス要素として評価してもらえる項目です。加点について興味のある人は「※ものづくり補助金 加点記事リンクを挿入※(作成中)」を参考にしてみてください。

申請する補助対象経費の調査や見積書取得を早めに取りかかる

ものづくり補助金では、電子申請の入力項目のひとつに補助対象経費があります。補助対象経費には、利用したい製品やサービスの金額を記入します。見積もりを取得するのに時間がかかる可能性もあるため、ものづくり補助金を利用したい人は早めに着手しましょう。

たとえば、和菓子の製作をするロボットを購入したい場合、ロボットの相場を調べ、見積依頼を出します。申請の時点では見積書の提出は必要ありませんが、入力した金額が市場相場とかけ離れている場合は、不採択となる可能性があります。

なお、ものづくり補助金の補助対象経費は、原則単価50万円以上の設備投資に関わる機械設備という規定があります。49万円以下の機械設備などを購入した場合、ものづくり補助金の対象とはなりません。

電子申請システムから申請

ものづくり補助金の申請は、専用の電子申請システムから行います。電子申請については、ものづくり補助金事務局HPの「電子申請マニュアル」から確認できます。

GビズプライムIDの申請は無料でできますが、申請からIDを取得するまで2~3週間かかります。ものづくり補助金を利用する人は、早めに準備しましょう。

この記事のまとめ

ものづくり補助金とは、国が中小企業などの事業者の設備投資をサポートする補助金です。ものづくり補助金の対象は、革新的なサービスの開発、試作品開発、生産プロセスの改善を行うための事業計画を立て、実践する事業者です。ものづくり補助金を使えば、事業者負担を抑えながら、事業の生産性を高める設備投資が実現できます。

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