補助金ガイド

ものづくり補助金は従業員なしでも申請可能?従業員の定義も解説

2024/02/13

2023/11/30

この記事の監修

株式会社SoLabo 代表取締役/税理士有資格者田原広一(たはら こういち)

融資支援実績6,000件超、補助金申請支援実績1,300件超、事業再構築補助金採択支援件数は第4回~第8回まで5回連続で日本一を獲得。 『小規模事業者持続化補助金』、『事業再構築補助金』、『IT導入補助金』は自社での申請・採択も経験。「補助金ガイド」LINE公式アカウントでは約4万人の登録者に情報発信を実施。

ものづくり補助金に申請したい人の中には、個人事業主や法人で従業員を雇っていない人もいますよね。そのため、ものづくり補助金は従業員がいなくても申請ができるのか、気になる人もいるでしょう。

当記事では、従業員がいない事業主がものづくり補助金に申請できるのかを解説します。従業員にアルバイトを含むのかといった定義も紹介するので、ものづくり補助金に従業員なしで申請したい人は当記事を参考にしてみてください。

ものづくり補助金は従業員なしでも申請できる

ものづくり補助金は従業員なしでも申請できる補助金です。なぜなら、ものづくり補助金の対象事業者には、従業員の最低人数となる「従業員の下限」は特に定められていないためです。

【ものづくり補助金の対象事業者の従業員数】
業種 従業員数の上限
小売業  50人

卸売業、サービス業

(ソフトウェア業、情報処理サービス業、

旅館業を除く)

100人
旅館業  200人

製造業、建設業、運輸業、旅行業、

ソフトウェア業又は情報処理サービス業、

その他の業種

 300人

ゴム製品製造業
(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ

製造業並びに工業用ベルト製造業を除く)

 900人

※ものづくり補助金の公式サイト「公募要領16次1.0版」をもとに、株式会社ソラボが作成

ものづくり補助金の対象者は中小企業者となっており、その中には、個人事業主や従業員数が5名~20名以下の小規模事業者も含みます。従業員の数が小規模事業者より少ない場合も、電子申請マニュアルに従業員なしの場合の対応が記載されているため、対象です。

ものづくり補助金は年金をもらいながら働く個人事業主や一人社長、従業員が家族のみの事業者でも対象です。既存事業に設備投資が必要な場合は、ものづくり補助金の利用を検討してみましょう。

なお無料診断では、貴社の事業規模や事業内容からものづくり補助金の対象となるかがわかりますので、申請を検討している人はお試しください。

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従業員の定義にはアルバイトと専従者も含まれる

ものづくり補助金の従業員の定義には、アルバイトと専従者も含まれます。ものづくり補助金の公募要領によると、従業員は「従業員数は、応募時の常勤従業員(中小企業基本法上の「常時使用する従業員」)をいいます。」と記載があります。

中小企業基本法上の「常時使用する従業員」の判断基準は「解雇予告が必要かどうか」です。労働基準法によると、著しく行いが悪い従業員や災害時を除き、基本的にすべての従業員を解雇する際は30日以上前に予告をしなければなりません。

【ものづくり補助金における従業員の定義】
基準 契約期間を設けず、常時雇用する従業員
元になる法律

労働基準法第20条の規定※に基づく

※解雇の予告を必要とする者

アルバイト 契約期間に定めがなく、解雇前に予告を必要とする従業員であれば、対象
パート
専従者
見習い
役員 解雇前に予告をする従業員ではないので、非対象

ものづくり補助金の申請時に従業員数を記載する際は、アルバイトや専従者を含めて従業員数を数えます。ものづくり補助金の補助金額は従業員数により変わるため、申請する際は正しく従業員数を数えるようにしましょう。

従業員なしの場合は役員報酬を賃上げして申請できる

雇用している従業員がいない場合は、役員報酬を賃上げすることで申請の対象になります。ものづくり補助金に申請するには賃上げをする必要がありますが、従業員がいない事業者の場合は、代わりに事業者の給与「役員報酬」を賃上げすることで基本要件を満たせます。

【ものづくり補助金の基本要件】

① 事業計画期間において、給与支給総額が年率平均1.5%以上増加。
②事業計画期間において、事業場内最低賃金(補助事業を実施する

事業場内で最も低い賃金)を、 毎年、地域別最低賃金+30円以上の水準とする。
③事業計画期間において、事業者全体の付加価値額を年率平均3%以上増加。

※ものづくり補助金の公式サイト「公募要領16次1.0版」をもとに、株式会社ソラボが作成

公式サイトの「よくある質問」をみると、「給与支給総額」には役員報酬は含まれると明記されています。そのため、仮に役員報酬が年間600万円の場合は、「600万円×1.5%=9万円」となるため、役員報酬を年間で9万円以上増額すれば、基本要件の1つ目を満たせます。

従業員がいない個人事業主や法人は、役員報酬の増額で給与支給総額や事業場内最低賃金の要件を満たせます。ものづくり補助金に従業員なしで申請したい人は、年にいくらの役員報酬を増額すれば基本要件を満たせるのか計算してみてください。

なお、ものづくり補助金は基本要件の他に、加点でも賃上げが求められます。賃上げの詳細を知りたい人は、「ものづくり補助金の賃上げを要件と加点に分けて解説」を参考にしてみてください。

電子申請では従業員数を0にする

ものづくり補助金の申請方法は電子申請で、従業員がいない事業者が電子申請する際は、従業員数を0にします。

事業者がものづくり補助金に申請する際は、ものづくり補助金の公式サイトにある「電子申請」から申請します。応募申請時に従業員数が0の場合は、申請後に従業員数が変わっても、労働名簿のファイルデータを送付する必要はありません。

【申請前と申請後で従業員数が変わる場合】
申請の従業員数 申請後の期末の従業員数   提出の判断
0~20人 21人以上 提出しない
21人以上 0~20人 提出する
0~20人 0~20人 提出しない
21人以上 21人以上 提出しない

※ものづくり補助金公式サイト「電子申請システム操作マニュアル16.1版」をもとに、株式会社ソラボが作成

たとえば、応募申請時に従業員数が0人で、交付決定(採択)されたあとも従業員数が0人の場合は、労働者名簿の提出は必要ありません。一方、応募申請時に従業員数が21人以上で、交付決定後に従業員数が20人未満になった場合は、交付申請や実績報告時に労働者名簿を提出します。

ものづくり補助金で従業員を雇わない事業者が電子申請する際は、常時使用する従業員の入力欄に「0」と記入します。また、その際は提出書類のひとつである「労働者名簿」も添付する必要ありません。

なお、回復型賃上げ・雇用拡大枠の場合は、従業員数が1人以上いないと申請できないため、回復型賃上げ・雇用拡大枠に申請を検討している方は注意しましょう。

従業員数は補助金額にも影響する

ものづくり補助金の従業員数は、補助金額にも影響します。ものづくり補助金は従業員数によって補助金額が異なる補助金なので、従業員数が少ない場合は、受け取れる補助金額も少なくなります。

【ものづくり補助金の通常枠の補助金額】
従業員数  補助金額
従業員数 5 人以下 100万円~750万円
    6人~20人 100万円~1,000万円
    21人以上  100万円~1,250万円

ものづくり補助金公式サイト「公募要領 16次」をもとに、株式会社ソラボが作成

たとえば、ものづくり補助金の通常枠の場合、従業員数が0だと受け取れる補助金額は100万円~750万円となります。一方、従業員数が6人以上いると、補助金額の上限が750万円から1,000万円まで増額されます。

ものづくり補助金で従業員数がいない場合は、受け取れる補助金額も従業員が多い事業者に比べ、少なくなります。従業員がいない事業者がものづくり補助金で採択される際は、受け取れる補助金額は各申請枠の中で最も少ない範囲となることを心がけておきましょう。

最終的な従業員数は確定検査で確認される

ものづくり補助金では、各事業者の最終的な従業員数が確定検査で確認されます。応募申請時に従業員数が0人で申告した場合でも、補助事業中に従業員数が増えた場合は補助率が下がる可能性があります。

ものづくり補助金の補助率は、事業者の規模により1/2または2/3となります。そのため、応募申請時に従業員が0人で補助率が2/3となっても、確定検査の時点で従業員がいることが判明すると、補助率は1/2に修正されます。

【ものづくり補助金で従業員数を確認するスケジュール】
手続き名  確認する書類等
応募申請 電子申請での申告
交付決定、交付申請 ―(補助対象経費、事業計画等の確認を行うため、不要)
補助事業の開始 ―(補助事業中は従業員数の変動は確認しないため、不要)
実績報告

―(実績報告では主に導入した機械設備等の納品状況を

確認するため、不要)

確定検査 労働者名簿等

公式サイトの「補助事業の手引き」をみると、確定検査の時点で、労働者名簿等で従業員数を再確認する事が分かります。ものづくり補助金に申請したあとに従業員を雇用する可能性がある人は、補助率が変わる可能性があることに注意しましょう。

この記事のまとめ

ものづくり補助金は従業員なしでも申請できる補助金です。なぜなら、ものづくり補助金の対象事業者には「従業員数の上限」についての規約がありますが、従業員の最低人数となる「従業員の下限」は特に定められていないからです。

ものづくり補助金の従業員の定義には、アルバイトと専従者も含まれます。なぜなら、ものづくり補助金の公募要領をみると、ものづくり補助金で対象とする従業員は「解雇予告をする」ことが条件で、労働基準法ではほぼ全ての従業員に解雇予告が必要となるためです。

なお、ものづくり補助金の従業員数は、補助金額にも影響することに留意しましょう。ものづくり補助金は従業員数によって補助金額が異なる補助金なので、従業員数が少ない場合は、受け取れる補助金額も少なくなるためです。

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ものづくり補助金(17次)

公募締切:2024年3月1日(金)

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