ものづくり補助金における認定支援機関とは?
2024/04/26
2022/7/15
ものづくり補助金を検討している人の中には、認定支援機関という言葉を目にする人もいるでしょう。認定支援機関は国から専門性が一定レベル以上あると認定された機関のことで、補助金の申請や事業計画の策定など、事業者のサポートをしています。
今回の記事では、ものづくり補助金での認定支援機関を利用する必要性や認定支援確認書について解説していきます。ものづくり補助金で認定支援機関への依頼を検討している人は、参考にしてみてください。
なお、当記事はものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業 公募要領(18次締切分)1.1版を元に作成しています。
Contents
認定支援機関とは高い専門性を持って申請者を支援する存在
認定支援機関とは、弁護士や税理士などの士業や、銀行や信用金庫などの金融機関など、一定レベル以上の専門性を持っていると国の認定を受けた支援機関です。そのため、ものづくり補助金の申請を認定支援機関が手伝うと、高い専門性の知見からアドバイスを得ることや書類のミスを訂正してもらうことが可能です。
認定支援機関の正式名称は「認定経営革新等支援機関」で、国が平成24年8月30日に定めた「中小企業経営力強化支援法」をきっかけに産まれました。認定経営革新とは、国が中小企業に事業改善のための計画を立てることを推奨する制度です。
【認定支援機関の支援内容の例】
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たとえば、ものづくり補助金の事業計画を立てる個人事業主の場合、財務状況の資料を作成してもらうために認定支援機関のFP(ファイナンシャルプランナー)に依頼できます。
また、ものづくり補助金で高額な機械設備を導入したい企業の場合は、ものづくり補助金に採択された後の資金調達として、金融機関に補助金を担保とした資金調達(POファイナンス)を相談できます。
認定支援機関とは国が認定した中小企業の事業を改善するための専門性をもった機関であり、ものづくり補助金のサポートも可能です。ただし、認定支援機関はそれぞれの専門性が異なるので、認定支援機関を探す際は自社の悩みを解決できる機関を探すように心得ましょう。
認定支援機関のサポートは受けられる
ものづくり補助金において認定支援機関の利用は、必須ではありません。なぜなら、現在のものづくり補助金の公募要領に「認定支援機関とともに事業計画書を作成する」という要件がないからです。認定支援機関に支援を依頼するかについては、申請者が決められます。
ものづくり補助金で申請者が認定支援機関にサポートを受ける理由には、以下のような理由があります。
【認定支援機関にものづくり補助金のサポートを依頼する理由の例】
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参考:こんな時、認定支援機関をご活用ください|ミラサポPlus
たとえば、事業計画書の作成の場合、事業計画の作成が得意な認定支援機関に相談すると、事業計画書の書き方を個別で教えてくれます。そのため、自社のみで作成するよりも効率的に事業計画を作成できる可能性があります。
また、一度ものづくり補助金で不採択になった場合、補助金のコンサルティングが得意な認定支援機関に相談すると、不採択の原因を第三者目線で分析してくれます。そのため、自社のみで二度目の申請をする時と比べて採択率が上がる可能性があります。
公式サイトのデータポータルにある「採択者の事業計画書の作成時間」では、1位が30時間以内、2位が20時間以内、3位が50時間以内という結果でした。ものづくり補助金に採択される事業計画書を作成するには数日分のリソース確保が必要になりますが、認定支援機関に書類作成のサポートをしてらもうことで準備の短縮ができます。
認定支援機関にものづくり補助金の申請を代行をしてもらうことは規約違反ですが、書類作成や補助事業に関する助言などのアドバイスを受けることは可能です。補助金申請で困っていることがある人は、認定支援会館を利用することも検討してみましょう。
なお、参考までにものづくり補助金の公式Webサイトのデータポータルを見ると、採択された事業者の事業計画の作成時間の1位が30時間以内、2位が20時間以内、3位が50時間以内という結果でした。事業計画の作成に時間をかけられない人は、認定支援機関の利用を検討してみましょう。
ものづくり補助金で外部の支援を利用する人は約7割
ものづくり補助金の公式サイトにある「データポータル」によると、13次締切~16次締切において認定支援機関や金融機関などの外部から支援を受けた人は、申請者の約65%でした。一方、約35%の事業者は、単独でものづくり補助金に申請していました。
【外部支援を受けた事業者と受けていない事業者の採択率】※13次~16次締切における平均値
報酬別採択者 |
採択率 |
支援なし |
34.1% |
支援あり/報酬なし |
47.2% |
支援あり/報酬~5% |
49.2% |
支援あり/報酬~10% |
55.9% |
支援あり/報酬~15% |
57.7% |
報酬それ以上 |
55.1% |
参考:データポータル|ものづくり補助金
第13次公募から第16次公募における19,489件の申請者の内、9,996件が外部支援を受けていたことになります。また、支援なしの採択率は50%を割るのに対し、支援を受けた事業者の採択率は50%を超えるため、自社のみで申請するより採択されやすい傾向にあると言えます。
ただし、中には高額な報酬を請求するだけの悪質な業者もいるので、依頼を出す前に支援者のホームページや口コミを確認して信用できる業者なのか確認してみたほうが良いでしょう。
当サイトを運営する株式会社SoLaboは、認定支援機関として着手金は10万円+税、手数料は成功報酬で10%+税の料金でものづくり補助金の申請サポートをしています。事業の状況に関して無料診断よりチェックシートをご記入いただけば、採択の可能性を無料で診断したうえでサポートの手続きを進められますので、
無料診断※ 無料診断の結果で着手金や手数料が発生することはありません。
認定支援機関確認書は必要ない
現在のものづくり補助金では、認定支援機関確認書は必要ありません。認定支援機関確認書は、認定支援機関からの支援を受けたことを証明するものです。現在は認定支援機関のサポートが必須ではないため、認定支援機関確認書は必要書類ではなくなりました。
ものづくり補助金において認定支援機関確認書の提出は2020年2月まで必須でしたが、同年3月より廃止されました。認定支援機関確認書の廃止の理由については、ものづくり補助金の2次締切の公募要領に「申請手続き簡素化のため、認定経営革新等支援機関の確認書添付を不要としました。」と記載があります。
ただし、ものづくり補助金では認定支援機関確認書以外にも、申請時に提出する必要書類が複数あります。申請時に必要な書類には決算書や従業員数の確認書類などがあるので、確認したい人は「ものづくり補助金で申請時に必要な書類の揃え方と記載例」を参考にしてみてください。
認定支援機関からの支援を受けるときは経営課題の検討からはじめる
認定支援機関から支援を受けるときは、まず自社の経営課題を考えましょう。現在の事業の状態を確認し、自社の課題を整理してから認定支援機関を選ぶと、認定支援機関への相談内容を具体化できます。
【認定支援機関からの支援を受ける流れ】
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参考:認定経営革新等支援機関チラシ|中小企業庁
認定支援機関は事業者の事業計画の策定や経営課題の分析、事業計画のモニタリングなど、事業者のサポートをします。認定支援機関に相談する前に、まずは自社がいま困っている事や今後取組みたい内容をまとめておきましょう。
認定支援機関を選ぶときは一覧やWEB検索から探す
ものづくり補助金に対応する認定支援機関を選ぶときは、認定支援機関一覧やWEB検索から探します。認定支援機関は全国で3万機関以上あるので、認定支援機関を探すときは、希望条件を整理してみましょう。
【認定支援機関を探すときの希望条件の例】
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たとえば、資金調達について悩んでいる場合は、資金調達の支援実績や支援対象地域を軸に探せます。また、販路拡大について悩んでいる場合は、販路拡大の支援実績や利用者の声を参考に探せます。
条件を決めてから情報収集をすることは、希望に沿った認定支援機関の発見につながります。事業者は経営課題や、依頼したい内容とともに希望条件を考えてみましょう。
この記事のまとめ
認定支援機関は国から専門性が一定レベル以上あると認定された機関のことで、補助金の申請や事業計画の策定など、事業者のサポートをしています。
ものづくり補助金で認定支援機関の利用は必須ではありません。13次~16次締切のものづくり補助金で外部の支援を利用した割合は、約65%でした。
なお、認定支援機関は、申請者の代わりにものづくり補助金の申請をしたり、事業計画書を全て作成したりすることはできません。申請者は、あくまでも補助金の主体は申請者であり、外部の支援者は申請のサポートをしてくれる存在だと認識しておきましょう。