第12回事業再構築補助金における変更点を解説
2024/05/16
2022/7/12
事業再構築補助金に申請を検討している人の中には、前回の公募回との変更点が知りたい人もいますよね。
当記事は、最新の公募回である第12回事業再構築補助金における変更点をまとめました。過去の公募回から変更があった点について知りたい人は参考にしてみてください。
なお、公募要領の内容は公募期間中にも必要に応じて改定される場合があります。申請する際には、必ず最新版の公募要領を確認してください。
第12回公募における変更点
第12回事業再構築補助金におけるおもな変更点は以下の通りです。
【第12回公募におけるおもな変更点】
- 申請枠が変更された
- 事業再構築の類型が追加された
- 認定支援機関要件⇒金融機関要件に名称変更された
- 事前着手制度が原則廃止された
- 口頭審査が追加された
なお、上記以外にも細かい内容が変更されている可能性があります。過去に事業再構築補助金に申請したことがある人も、過去の公募回とは内容が変わっていることがあるため、必ず申請する公募回の最新の公募要領を確認しましょう。
申請枠が変更された
第12回事業再構築補助金では、第11回公募と比較して申請枠が変更されています。
【申請枠の比較】
第12回公募 |
第11回公募 |
【事業類型】 ①成長分野進出枠(通常類型) ②成長分野進出枠(GX進出類型) ③コロナ回復加速化枠(通常類型) ④コロナ回復加速化枠(最低賃金類型) ⑤サプライチェーン強靭化枠 【上乗せ措置】 ⑥卒業促進上乗せ措置 ⑦中長期大規模賃金引上促進上乗せ措置 |
①成長枠 ②グリーン成長枠 (エントリー・スタンダード) ③卒業促進枠 ④大規模賃金引上促進枠 ⑤産業構造転換枠 ⑥最低賃金枠 ⑦物価高騰対策・回復再生応援枠 |
第12回公募では、申請枠が大幅に変更されています。枠の変更にともない申請要件や補助額なども変更されているため、第12回公募への申請を検討している人は公募要領を確認して申請する枠を選択しましょう。
なお、「第12回公募に申請したいけど、自社が申請対象になるかわからない」という人は、事業再構築補助金の認定支援機関でもある、当サイトを運営する株式会社SoLabo(ソラボ)にお問い合わせください。
事業再構築の類型が追加された
第12回事業再構築補助金では、第11回公募と比較して事業再構築の類型が追加されています。
【事業再構築の類型の比較】
第12回公募 |
第11回公募 |
①新市場進出 ②業種転換 ③事業転換 ④事業再編 ⑤国内回帰 ⑥地域サプライチェーン維持・強靭化 |
①新市場進出 ②業種転換 ③事業転換 ④事業再編 |
第12回公募では、事業再構築の類型が追加されています。第11回公募では申請不可となっていた国内回帰が再度選択できるようになったほか、新たに「地域サプライチェーン維持・強靭化」という類型が追加されました。
なお、国内回帰と地域サプライチェーン維持・強靭化はサプライチェーン強靭化枠に申請する事業者のみが選択できる類型である点に留意しましょう。
認定支援機関要件⇒金融機関要件に名称変更された
第12回事業再構築補助金では、第11回公募まで「認定支援機関要件」とされていた要件の名称や内容の一部が変更となり「金融機関要件」と定められました。
要件の内容は「事業計画書について、金融機関または認定支援機関からの確認を受けること」であり、第11回までの公募から大きな変更はありません。
ただし、「補助事業の実施にあたって金融機関等から資金提供を受ける場合は、資金提供元の金融機関等から事業計画の確認を受けていること」という記載が追加されています。補助事業の実施に関する資金提供を受ける予定のある事業者は、必ず資金提供元の金融機関へ事業計画書の確認を依頼してください。
事前着手制度が原則廃止された
第12回事業再構築補助金では、第11回公募まで設けられていた「事前着手制度」が原則廃止となりました。
事業再構築補助金において、補助事業実施機関以外に購入された経費は補助対象外です。事前着手制度は早期に補助事業を始めたい人向けの仕組みであり、事前着手申請が認められた場合に補助事業実施期間より前に購入した経費も補助対象とすることができる制度です。
第11回までは、要件を満たす申請者について事前着手申請を受付けていましたが、第12回公募では原則廃止とされています。
ただし、経過措置として一定の条件を満たす申請者のみ、事前着手届が受理された場合は令和4年12月2日以降に購入契約等を行った事業に要する経費も補助対象経費とすることができます。事前着手制度については「事業再構築補助金の事前着手制度を解説」の記事で解説しているので参考にしてみてください。
口頭審査が追加された
第12回事業再構築補助金では、審査項目として口頭審査が追加されました。第11回公募までは事業計画書等による書面審査のみでしたが、第12回公募では必要に応じて口頭審査が行われる旨が公募要領に記載されています。
口頭審査はすべての申請者に対して行われるものではなく、一定の基準を満たした事業者の中から必要に応じて行われるものであり、該当者には事務局から案内があります。
【口頭審査の概要】
項目 |
内容 |
審査内容 |
申請した事業計画について、事業の適格性、革新性、優位性、実現可能性等を審査 |
審査方法 |
オンライン(Zoom等) |
審査時間 |
15分程度 |
準備するもの |
|
審査には申請者自身が1名で対応する必要があり、支援事業者が代わりに対応することや複数名での対応は認められません。また、インターネットの接続不良などにより審査が中断された場合に再審査を行うことはできません。
なお、口頭審査の対象となる基準や審査の具体的な内容は非公開となっています。これらの内容に関する問い合わせに対しては回答できない旨の記載があるほか、口頭審査の内容を口外することは禁止されているため注意しましょう。
第12回公募の申請締切は令和6年7月26日(金)
第12回公募の申請締切は、令和6年7月26日(金)18:00です。令和6年5月15日の執筆時点において、公表されているスケジュールは以下の通りです。
【第12回公募のスケジュール】
公募開始:令和6年4月23日(火)
申請受付:調整中
応募締切:令和6年7月26日(金)18:00
補助金交付候補者の採択発表:令和6年10月下旬~11月上旬頃(予定)
なお、締切を過ぎた場合は申請ができないため、書類の用意や各種手続きなど期限に間に合うように余裕を持って準備を行いましょう。
申請受付の開始日や締切後の手続きについてはスケジュールが決まり次第、事業再構築補助金の公式サイトで発表されます。最新の情報が知りたい人は、公式サイトのトップページにある「NEWS」を確認してください
この記事のまとめ
第12回公募では、申請枠や事業再構築の類型の変更のほか、口頭審査の追加など第11回公募と比較して様々な変更点があります。公募要領は随時改訂が行われているため、過去に事業再構築補助金に申請したことがある人も必ず申請する公募回の公募要領を確認のうえで申請が必要です。
第12回公募の申請締切は、令和6年7月26日(金)18:00です。締切を過ぎると申請ができないため、書類の作成や各種手続きなどは余裕を持って行いましょう。