補助金ガイド

小規模事業者持続化補助金の申請サポートにおける報酬体系と費用相場を解説

2024/03/01

2022/3/2

この記事の監修

株式会社SoLabo 代表取締役/税理士有資格者田原広一(たはら こういち)

融資支援実績6,000件超、補助金申請支援実績1,300件超、事業再構築補助金採択支援件数は第4回~第8回まで5回連続で日本一を獲得。 『小規模事業者持続化補助金』、『事業再構築補助金』、『IT導入補助金』は自社での申請・採択も経験。「補助金ガイド」LINE公式アカウントでは約4万人の登録者に情報発信を実施。

小規模事業者持続化補助金の申請サポートを検討している人の中には、着手金や成功報酬などの報酬体系が気になる人もいますよね。また、行政書士や申請サポート業者への報酬にかかる費用の相場を知りたい知りたい人もいるのではないでしょうか。

当記事では、小規模事業者持続化補助金の申請サポートを依頼する際の報酬体系や費用の相場を解説します。実際の料金プランを例に解説するので、申請サポートに支払う報酬を調べている人は参考にしてみてください。

申請サポートの報酬体系には種類がある

小規模事業者持続化補助金の申請サポートにおける報酬体系には、いくつかの種類があります。申請サポートを比較検討する際には、報酬体系の種類を把握しておくことで、業者ごとに異なる料金プランを見た場合でも内容を理解しやすくなります。

【報酬体系の種類の一例】

報酬体系

内容

着手金

・依頼した際にかかる費用で、原則として採択結果が不採択の場合も料金が発生する

成功報酬

・補助金審査で採択された場合に支払われる報酬で、補助金の額に応じて一定割合が

報酬として支払われる

例)補助金の10%~20%程度

成果報酬

・特定の成果や目標達成に応じて支払われる報酬で、成果の内容は採択のみとは限らない

例)サポートした申請書類の完成、電子申請の完了など

固定報酬

・成功や成果に関係なく、一定の固定金額が報酬として設定され、一定の作業量や期間に

応じて報酬が定められる

例)申請作業にかかる合計費用は一律で○○円

着手金とは、依頼した際にかかる費用のことです。採択結果が不採択の場合でも料金を支払うことになりますが、着手金がある場合は成功報酬の料金をおさえている傾向があります。また、採択されなかった場合に再トライの費用が無料になるサポート業者も見られました。

成功報酬とは、採択が決定した際にかかる費用のことです。採択結果が不採択の場合は料金を支払いませんが、完全成功報酬として料金を設定している業者は、着手金がある業者よりも高めの料金が設定されている傾向にあります。

申請サポート業者によって報酬体系はさまざまです。それぞれにメリットやデメリットがあるため、自分の希望に沿った内容の申請サポートを依頼しましょう。採択結果に不安がある人は、返金制度のある業者や完全成功報酬の業者に的を絞って探すことも方法の1つです。

申請サポートの報酬体系は着手金と成功報酬に分かれている傾向にある

小規模事業者持続化補助金の申請サポートを依頼する際の報酬体系は、着手金と成功報酬に分かれている傾向にあります。複数社のサイトを調査してみると「完全成功報酬」よりも「着手金+成功報酬」の料金プランを紹介している会社や業者が多く見られました。

調査対象

小規模事業者持続化補助金の申請サポート報酬体系

1.申請サポート会社A

<事業計画書の作成、電子申請サポート>

 70,000円(税別)

<採択手数料>

補助金額50万円以下:0円 

補助金額50万円~100万円:20,000円(税別)

補助金額100万円超~150万円以下:40,000円(税別)

補助金額150万円超~200万円以下:60,000円(税別)

補助金額200万円超~250万円以下:80,000円(税別)

2.申請サポート会社B

<Aプラン>

着手金:82,500円(税込)

成功報酬:0円

<プランB>

着手金:49,500円(税込)

成功報酬:55,000円(税込)

※不採択だった場合は20,000円+消費税を返金

<プランC>

着手金:49,500円(税込)

成功報酬:55,000円(税込)

採択後の長期サポート契約:33,000円(税込)

※不採択だった場合は20,000円+消費税を返金

3.申請サポート会社C



着手金:0円

成功報酬:補助金額の25.0%+税

4.行政書士事務所A

着手金:16,500円

成功報酬:補助金額の10%+税

5.行政書士事務所B

着手金:55,000円(税込)

成功報酬:採択金額×6.6%

(最低報酬額 66,000円) 

たとえば、申請サポート会社Cの場合は、着手金が発生しない完全成功報酬で「補助金額の25.0%+税」の報酬体系でした。補助金額の25.0%ということは、小規模事業者持続化補助金の受給額が50万円だった場合、12.5万円+税の合計137,500円を成功報酬として支払うことになります。

また、行政書士事務所Aの場合は「着手金16,500円+補助金額の10%+税」の報酬体系でした。補助金の受給額が50万円だった場合、着手金16,500円と成功報酬50,000円+税の合計71,500円を支払うことになります。

各社のプランによって、サポート内容が最低限の書類作成のみの場合や、書類作成と電子申請まで手厚くサポートするものなどさまざまです。ただし、専門家に依頼できるのは申請サポートであり、すべて丸投げできる申請代行ではないことを留意しておく必要があります。

なお、紹介した報酬体系はあくまでも一例です。サポート内容によって料金が異なるほか、サポート業者によって不採択の場合の返金システムなども異なるため、依頼したい申請サポート業者がある場合はホームページや電話で詳細を確認してみましょう。

申請サポートの費用相場は10万円から30万円

小規模事業者持続化補助金の申請サポートの費用相場は、おおむね10万円から30万円と考えられます。「着手金+成功報酬」の料金体系では、着手金が5万円~10万円前後、成功報酬は受給額の5%~25%ほどが目安となっています。

【申請サポートにおける費用相場の一例】

申請代行機関

設定料金

A社

通常枠:着手金 33,000円、成功報酬 55,000円

特別枠:着手金 33,000円、成功報酬 補助金交付申請額の10%

B社

着手金 100,000円

成功報酬:採択金額の10%

C社

着手金 15万円のみ

D社

完全成功報酬で採択金額の15%

小規模事業者持続化補助金の「通常枠」に申請した場合の補助上限額は50万円であり「特別枠」に申請した場合の補助上限額は200万円です。申請枠によって補助金額が異なる分、申請サポートの報酬額が依頼者の申請枠によって異なる料金を設定しているプランも見られます。

たとえば、A社の場合、通常枠の料金は88,000円、特別枠で補助上限の200万円が採択された場合の料金は233,000円となります。また、D社の料金設定の場合は、通常枠の採択者であれば125,000円、特別枠の補助上限での採択者であれば300,000円となります。

小規模事業者持続化補助金の申請サポートを依頼した場合の相場観は、おおむね10万円から30万円程度です。ただし、紹介した申請サポートの設定料金は一例であり、さらに高い料金を設定している申請サポート業者もあるため、目安として考えておきましょう。

なお、補助金申請の代行と称した業者が、申請サポートの相場とかけ離れた料金を請求する事例が報告されています。事前に費用相場を確認しておき、悪質な業者へ依頼しないよう注意しましょう。

申請サポートにかかる費用は補助対象外となる

小規模事業者持続化補助金の申請サポートにかかる費用は補助金の対象外です。

【小規模事業者持続化補助金「公募要領」の一部抜粋】

本補助金は、小規模事業者等が自ら 自社の経営を見つめ直し、経営計画を作成した上で行う販路開拓

取組を支援するものです。外部のアド バイスを受けること自体は問題ありませんが、上記趣旨に

沿わない申請は不採択となります。なお、成功報酬等と称される費用、申請書作成セミナーと称される

費用や補助金申請等にかかる経費に関しては補助対象外です。

小規模事業者持続化補助金には「補助対象経費」が定められており、コンサルティングや申請サポートに関する費用は補助対象外とされています。そのため、申請サポートにかかる費用は自費で用意しておく必要があります。

ただし、インボイス対応のためのコンサルティングにかかる費用に限り、補助対象経費 として認められる場合があります。免税事業者が「適格請求書(インボイス)発行事業者」に転換することで、補助金額に50万円が上乗せされるインボイス特例が適用されます。

小規模事業者持続化補助金を申請する際、申請サポート業者への報酬は補助対象外です。申請サポートに支払う料金は補助事業にかかる経費とは別途で用意する必要があるため、あらかじめ予算を決めたうえで納得のいくサポート業者を探してみましょう。

サポート内容や料金体系を確認したい人は無料相談を利用してみる

小規模事業者持続化補助金の申請サポートは、事前の相談料が無料となる傾向にあります。掲載されている料金表のみではわかりにくい場合や、サポートの範囲を詳しく知りたい場合などは、無料相談を検討してみるのも1つの方法です。

たとえば、申請サポート会社や行政書士事務所のウェブサイトのなかでは「初回相談無料」や「1時間分の相談料が無料」などの案内が掲載されています。できれば2社以上の無料相談を利用したうえで報酬体系を比較検討し、より自身の希望に近い内容の申請サポートを依頼しましょう。

なお、当サイトを運営する株式会社SoLabo(ソラボ)では、小規模事業者持続化補助金の申請サポートを引き受けています。申請者の情報から受給額の目安を診断する無料診断もあるため、小規模事業者持続化補助金の申請を検討中の人は利用してみてください。

無料診断

この記事のまとめ

小規模事業者持続化補助金の申請サポートにおける報酬体系は「着手金」と「成功報酬」に分かれている傾向にあります。さらに、着手金のある報酬体系の場合は成功報酬の料金がおさえられており、完全成功報酬の場合は高めの料金が設定されている傾向が見られます。

小規模事業者持続化補助金の申請サポートの相場観は、おおむね10万円〜30万円の範囲と見受けられます。そのなかで、小規模事業者持続化補助金の「通常枠」に申請した人と「特別枠」に申請した人で申請サポートの設定料金が異なる場合もあります。

申請サポートの報酬体系や料金プランは依頼先によって異なるため、不明点がある場合や複数社を比較したい場合は無料相談を検討してみてください。なお、申請サポート業者への報酬は補助金の対象外となるため、自費で準備する必要がある旨を留意しておきましょう。

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