「語学」×「アート」の多言語絵画教室で、子どもの感性を磨く。

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「語学」×「アート」の多言語絵画教室で、子どもの感性を磨く。

株式会社Blissful Connections代表取締役 黒神 奈美

PROFILE

株式会社Blissful Connections

代表取締役 黒神 奈美

中国・上海への語学留学を経て、現地の日系企業で営業として4年間勤務。帰国後は人材紹介会社にて法人営業やキャリアアドバイザーに従事。2016年、夫の海外赴任に伴い再び上海へ。現地で3人の育児を経験する中で、子どもたちの思考力と言語化能力を同時に育む海外式アート教育に感銘を受ける。2022年末に帰国後、日本における創造性教育の選択肢を増やすべく、2025年3月に株式会社Blissful Connectionsを設立。現在は葛西と豊洲で、多言語対応の絵画教室を運営し、子どもの考える力を育む。

公式HP
office:
東京都江戸川区中葛西3丁目34-6-0002号

tel: 070-3271-0262(平日 9:00~18:00)

お話を伺ったのは、2歳から12歳の子どもの「考える力」を育む、多言語絵画教室を運営する黒神さん 。日本における創造性教育の現状に一石を投じるに至った黒神さんの原体験と、事業に込めた熱い想いに迫ります。

上海で「海外式アート教育」の可能性と出会う

― まずは事業内容についてお聞かせください。
黒神氏:主に2歳から12歳の子どもを対象とした海外式の絵画教室を運営しています。

2025年3月に設立し、江戸川区の葛西に1店舗目、江東区の豊洲に2店舗目を開設しました 。

私たちの教室の最大の特徴は、アート教育に日本語・英語・中国語といった語学を掛け合わせている点です。特定の言語を選んで受講いただけますが、どの言語のクラスでも提供するアートのカリキュラム内容は同じです。このスタイルが評価され、日本の方だけでなく、インド、スウェーデン、韓国など、地域にお住まいの多国籍の生徒さんに通っていただいています。

また、この春からは、共働きで送迎が難しい保護者様のために、幼稚園などへ講師を派遣する外部派遣サービスも開始しました。

― 2歳から絵画を教えるのは珍しいですね。2歳でも、絵を仕上げられるのでしょうか?
黒神氏:大人はつい「形にすること」を正解としがちですが、幼少期は「自分で選ぶこと」が何より大切なんです。

どの色の紙にするか、どの画材を使うか。自分で考え、指先を動かす。このプロセス自体が認知能力の発達につながります。

― なるほど。絵を完成させることが教室の目的ではないのですね。事業を立ち上げたきっかけは、ご自身の海外経験にあると伺いましたが…?
黒神氏:はい。

私は以前、語学勉強と仕事で上海に住んでおり、その後、2016年からは夫の赴任に伴い、再び上海で生活していました。現地ではアート教育が非常に盛んで、習い事の中でも高い人気を誇っていたのです。

私の娘も現地の絵画教室に通っていたのですが、そこでは技術を教えるだけでなく、最後に「自分の作品についてプレゼンテーションする」という時間がありました。
自ら考え、それを言語化して伝える姿勢に非常に感銘を受けたのを覚えています。

帰国後、同じような教育環境を日本で探しましたが、驚くほど少なかったんです。
専門的な造形教室か、趣味の延長のような教室の両極端で、私が娘に受けさせたかった「探究心や思考力を育むアート教育」という選択肢が見当たりませんでした。
それならば、自分でその場所を作ろうと決心しました。

ビジネスとしても、今後、STEAM教育(科学・技術・工学・数学に芸術を統合した包括的な教育)への関心が高まる中で、自分で考える力を養うアートの需要は必ず伸びると確信していたからです 。

― 実際に通われている生徒さんや保護者様からは、どのような反響がありますか?
黒神氏: お子様たちは本当に楽しそうに通ってくれていて、「今日は何を作るの?」「来週は何をやるの?」と目を輝かせて教室に来てくれます。その姿を見るのが、私にとっては何よりの喜びです。

保護者様からも、嬉しい変化の報告をたくさんいただいています。もともと内気だった子が、最後のプレゼンテーションを通じて自信をつけ、「幼稚園や学校で積極的に手を挙げて発表できるようになった」というお話や、「以前よりも一つのことに取り組む集中力がついた」というお声をいただきます。

株式会社Blissful Connections

ターゲット拡大や出張ワークショップの強化を予定

― 事業を立ち上げる際、直面した壁や課題などはありましたか?
黒神氏:私個人の経験で言えば、会社設立に関するあらゆる手続きの複雑さに圧倒されました 。

元々は会社員をしてはいたのですが、営業職だったので、経理や人事、細かな申請業務などの経験がなく、まさに「何が分からないのかすら分からない」という状態からのスタートでした 。想像以上に細々とした業務が多く、一歩一歩、周囲に助けを借りながら進めてきました 。

また、経営面では固定費のバランスについても向き合っています。質の高い教育を提供するためには、講師の人件費などは決して削れません。

一方で、教室が稼働するのは主に平日の夕方以降や土日に限られます。そこで今後は、施設が空いている午前中などを活用し、デッサンを学びたい大人の方や、指先を動かすことが認知症予防にもつながる高齢者向けのクラスを展開し、ターゲット層の拡大を図っていきたいと考えています。

― 「場所」に縛られない展開も視野に入れているのでしょうか。
黒神氏:はい。

法人向けの「出張ワークショップ」を強化していく方針です。幼稚園や保育園はもちろん、老人ホームなどへこちらから伺う。特に高齢者施設では、アートによるセラピー効果や、感性を刺激する場を提供したいですね。場所に関係なく、「人が行けば提供できる」という強みを活かして、より多くの方にアートに触れる機会を作っていきたいです。

株式会社Blissful Connections

正解のない世界で、AI時代を生き抜く「考える力」を

― 事業を通じて実現したいビジョンについてもお聞かせください。
黒神氏:現代はAIやSNSの発達で、問いを投げればすぐに答えが返ってくる時代です。

便利ですが、その分「自分で考えること」を省略しがちで、せっかちな子どもが増えているようにも感じます。

アートには正解がありません。「アイスクリーム」というテーマでも、それをどこで、誰と、どんな風景の中で食べるのか。背景にあるストーリーを自ら創造し、形にする。この「考えるプロセス」こそが、これからの時代を生き抜く力になると信じています 。

最終的に、子供たちには何か一つ、生涯夢中になれる「趣味」を見つけてほしい、と願っています。それがダンスや音楽、スポーツでもなんでもいいのですが、アートもその有力な選択肢の一つになれば嬉しいですね。

孤独を恐れず、ポジティブに新しい一歩を踏み出して

― 最後に、これから新しいことに挑戦しようとしている方へメッセージをお願いします。
黒神氏:経営でもアートでも、最初は誰もがゼロからのスタートです。

経営者は時に孤独を感じることもありますが、自分が先陣を切ってポジティブに突き進まなければ、組織全体に悪循環が生まれてしまいます。

リスクは最小限に抑えつつも、常に「まずはやってみる」という姿勢が大切です。もし合わないと感じたら、その時にまた柔軟に軌道修正すればいい。そのくらいの規模感と軽やかさを持って、ぜひ新しい一歩を踏み出してほしいと思います。

株式会社Blissful Connections

アートを通して「考える力」を!多言語で感性を磨く絵画教室

2歳から12歳を対象に、葛西と豊洲で絵画教室「Rainbow art」を運営。単なる技術習得に留まらず、作品の背景を想像し最後にプレゼンテーションを行う「プロセス」を重視した独自のカリキュラムを提供。日本語、英語、中国語を交えた多言語指導により、多様な国籍の生徒が在籍。今後は大人向けクラスや法人向け出張ワークショップなど、アートによる自己表現の場を広げる事業展開を推進中。

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東京都江戸川区中葛西3丁目34-6-0002号

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