現場と日常を変える経営心理学とは?
一般社団法人日本経営心理士協会 代表理事 藤田耕司
一般社団法人日本経営心理士協会で代表理事を務められている藤田耕司様は、金融庁に経営心理学研修を導入されたり、日経新聞・経済産業省・内閣府主催のAI/SUM 2019にて登壇されたりと精力的に活動をされています。今回はそんな藤田様にお話を伺いました。
現場を変えることにフォーカスする
-藤田様は一般社団法人日本経営心理士協会の代表理事をされていますが、日本経営心理士協会とはどのようなことをされているのでしょうか?
藤田氏:心・感情の性質に基づいて経営・ビジネスを展開して、業績を伸ばし組織を成長させることを目的とした資格である、経営心理士の認定講座を開催しています。
私は公認会計士、税理士の資格も持っていて、その活動の中で様々な業種・規模の会社の経営を見てきました。その中でつくづく感じるのは、人の心の性質に基づいた経営・ビジネスをしていれば、もっと良い組織になっていただろう、もっと良い業績を残せていただろうということです。
経営やビジネスの現場では、組織や売上の問題などさまざまな問題が生じています。その問題のほとんどは、部下、上司、お客様、パートナーといった「人」が思うように動いてくれないことが原因となっています。そして、「人」の行動を司っているのは心です。
この「人」というものを中心に経営やビジネスの問題を捉えてみると、これまで見えてこなかった解決への糸口が見えてくることが多くあります。
心の性質について理解を深めることで、会社はもっとよりよい方向へ成長していくはずです。
-なるほど。しかし、心理学を日常の出来事の中にパッと落とし込むのは相当難しいような気がします。知識としては理解しても実践することが難しいのではないでしょうか。
藤田氏:そうですね。そのような問題を解決するために、経営心理士講座では、これらの能力の向上と会社の成長のために、経営・ビジネスの現場での事例を交えながら、心の性質と現場を変える実践的なスキルを体系的にご説明しています。
現場を変えることにフォーカスし、学んでも実践しないという感情のメカニズムを説明することで学びを実践できるようにし、成功体験を積むことで本質的な成長をもたらします。
-実践的なのですね。
藤田氏:受講生の皆さんはセミナーを受けることが目的ではなく、現場と日常を変えることが目的なわけですから、セミナーは現場と日常を変えることにフォーカスすべきであると考えています。
-経営心理士はどのような方が取っておくべきだとお考えですか?
藤田氏:経営者の方やその後継者、起業を考えられている方はもちろん、管理職や組織のリーダー、経営者をサポートする士業の方には是非取っていただきたいですね。
経営心理学を普及させる
-藤田様は本を執筆したり、講演やセミナーに登壇されたりと精力的に経営心理学の普及に取り組まれていますよね。
藤田氏:はい。経営心理学を普及させることで能力的、経済的、精神的に強い人を育成し、その力を社会に還元する文化を作りたいと思っていて、そのためにはまず認知度を上げなくてはいけません。そのために情報は多く発信しています。
最近では経営心理学が注目され始めてきていると感じることも増えてきました。
-といいますと?
藤田氏:私へのメディアの出演依頼もそうですが、2016年に執筆した「リーダーのための経営心理学」が、この間、日本橋の丸善に行ったら、ありがたいことに話題書のコーナーに置いて下さっていました。翻訳版が販売されている台湾や韓国でも、売れ行きが好調なようなので、皆さんの興味が強くなってきているのかなと感じています。
この調子でこれからも精進していきたいです。
-本日は貴重なお時間を頂きましてありがとうございました。最後にこのサイトを読んでいる読者の方々に何か一言お願いします!
藤田氏:経営心理学はこれからの経営・ビジネスに不可欠なものとなりつつあります。今、多くの方が経営心理士講座の内容を実践して成果をあげ、報告に来て下さいます。
これからも経営心理学の普及に邁進してまいりますので、政府・省庁や経営者団体・士業団体、銀行・保険会社、事業承継コンサルティング会社といった経営者を対象としたビジネスをやっている会社様は是非ご協力をお願いします。