「最後まで、その人らしく美しく」美容と福祉の掛け合わせで紡ぐ、お客様の人生に寄り添う覚悟

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「最後まで、その人らしく美しく」美容と福祉の掛け合わせで紡ぐ、お客様の人生に寄り添う覚悟

RiRiS 髙木 知美

PROFILE

RiRiS

髙木 知美

美容専門学校を卒業後、複数のサロンで20年間勤務し、自宅兼美容室として「RiRiS」をオープン。独立から14年目を迎え、炭酸メニューやヘッドスパなどのリラクゼーション施術、着付けに加え、月数回は福祉事業者として自宅や施設への訪問理美容も一人で手がける。
26年来の顧客から地域の90代の高齢者まで、幅広い層の人生に寄り添い、今後はサロンの傍らで地域のお客様との繋がりを維持するための「おにぎりカフェ」の展開も視野に、誠実な経営を続けている。

公式HP
office:
静岡県沼津市岡宮1458-2

住宅街の一角にある美容室「RiRiS(リリス)」。
オーナーの髙木 知美(たかぎ ともみ)さんは、炭酸メニューやヘッドスパといったリラクゼーション施術に加え、着付け、さらには自宅や施設への「訪問理美容」までを一人で手がける、経験豊富な美容師です。

なぜ彼女の元には、26年来の顧客をはじめ、多くの人々が集まり続けるのか。その心を支える「覚悟」と、これからのビジョンを伺いました。

「今日がお客様にとって最後かもしれない」福祉の現場で培った、覚悟と度胸

― 美容室の運営だけでなく、月に数回、福祉事業者として訪問理美容の活動もされています。この「美容×福祉」という道を歩み始めたきっかけは何だったのでしょう。
髙木氏: 美容業界の講習会で、訪問理美容という仕組みを知ったのが最初のきっかけです。

自分自身も年齢を重ねる中で、「こういった福祉の知識は絶対に持っておいた方がいい」と直感しました。

興味が湧いたらすぐに動くタイプなので、福祉系の資格をすべて取得し、NPO法人にもすぐに加入しました。サロンを一人で切り盛りしているからこそ、フットワーク軽く新しい領域へ飛び込むことができたという側面もあります。

― 通常のサロンワークとは異なる難しさや、直面した課題もあるかと思います。実際の現場はいかがでしょうか。
髙木氏:お身体が不自由な方や、体調に変化を抱えられている方など、様々な状況のお客様がいらっしゃいます。

時には、お客様がベッドに横になられた状態のままで施術を行うこともあります。サロンワークでも同様ですが、福祉の現場では特に、一度ハサミを入れたら途中で施術をやめることは絶対にできません。

お客様の体勢やその日のコンディションに細やかに合わせながら施術を行うため、物理的にも精神的にも壁にぶつかることはありますが、最後まで一気に仕上げきる必要があります。

もしそこで「私には対応できません」と途中で諦めてしまったら、中途半端な仕上がりでお客様の大切な時間を台無しにしてしまいます。それはプロとして大変失礼なことです。「絶対に最後まで、美しく仕上げてみせる」という強い気持ちで一つひとつの現場に向き合ううちに、どんな状況下でも一人でやり切る度胸と柔軟な対応力が身につきました。

母への想いを屋号に込めて。地域の一員として嘘のない誠実な経営を貫く

― 屋号の「RiRiS(リリス)」にはどのような想いが込められているのでしょうか?
髙木氏:実は、私の母の名前が「ゆりこ」なんです。

大好きな母の名前である「ゆり=リリー」をどうしても店名に入れたくて。ただ、英語表記の「L」の並びだと、少し寂しげな印象に見えたんです。

そこで先輩に相談したところ、「LよりもRの方が可愛いかも」とアドバイスをいただきました。文字を「R」に変え、「y」を「i」に変更した上で、親愛の情を込めて複数形のような響きを持たせ、「RiRiS」と名付けました。

意味としては「リリーたち(=「RiRiS」)」をよろしくね、というニュアンスです。「お母さん、私ここで頑張っているよ、見守ってね」という、私なりの決意表明でもあります。

― お母様への思いが詰まった素敵な店名ですね。髙木さんは美容師としてのキャリアが長いですが、現在の場所で独立されてから心境の変化はありましたか?
髙木氏:独立前は12年ほど駅チカのサロンで勤務していたので、年齢層が高くても50~60代でしたが、自宅兼美容室としてこの場所を開いてからは、地域柄もあり90代のお客様もご来店されますね。

自宅兼職場になって14年経ちますが、良い意味で「逃げ場がない」というか(笑)。開店前にお客様がいらっしゃったり、急に自宅のチャイムが鳴ったりすることもありますが、それだけ私を信頼して、気を許してくださっているんだなと感じます。

だからこそ、嘘のない、より深い接客に向き合うようになりました。仮に様々なご事情でうちのサロンを離れた方がいたとしても、道でバッタリ会った時に、私から大きな声で「こんにちは!」と胸を張って挨拶できるような、誠実な経営を心がけています。

RiRiS

綺麗ごとにしないためのバランス。未来へつなぐ「おにぎりカフェ」の夢

― 50代前半を迎えられ、これからの10年、20年先を見据えた時に、どのようなビジョンを描いていますか?
髙木氏:美容室としては、これからもお客様が必要とされる技術や知識があれば、何歳になってでも勉強して身につけていくつもりです。

常に「お客様がこの先、何に困るだろうか?」と先回りして考えていきたいですね。

そして実は、もう一つ大きな夢があるんです。私が60代に入ったら、サロンの傍らで「おにぎりカフェ」をやりたいなと思っていて。

― おにぎりカフェですか! また意外な組み合わせですね。
髙木氏:長年通ってくださっているお客様も、私と一緒に年齢を重ねていきます。

中には、将来的に経済的な理由で美容にお金をかけるのが難しくなる方も出てくるかもしれません。生活が苦しくなった時に、一番最初に削られてしまうのが美容なんです。でも、そうなるとせっかくの縁まで途切れてしまう。

おにぎりカフェなら1,000円程度で済むので、「安いからおいでよ!」って気軽に声をかけられるじゃないですか。

― お客様との「繋がり」を途切れさせないための場所なのですね。
髙木氏:はい。ボランティアに近いですが、少し違くて。

ボランティアの精神は素晴らしいですが、それだけでは食べていけません。「綺麗ごと」で終わらせないためにも、ビジネスとしての利益を求めつつ、細々とでも支援を続けるバランスが大切だと思っています。

私の場合は、美容室でしっかり利益をいただき、その分をおにぎりカフェを通じて地域のお客様に還元していく。自分の周りにいる大切な人たちの受け皿を、自分の手で作り続けたいんです。

自分の「一番の味方」になり、縁の輪を広げていく

― 最後に、同じように日々挑戦を続ける経営者の方々へ、メッセージをお願いします。
髙木氏:よくサロンでもお客様とも話すのですが、まずは「自分のことを、自分が一番好きになってあげること」を大切にしてほしいなと思います。

経営をしていると、孤独を感じたり、迷ったりすることもありますよね。何をやるにしても、自分が自分を可愛がってあげないと、本当の意味で自分を見つめ直すことはできません。自分を信じて、今の仕事を心から楽しむこと。それが何よりの原動力になっていくので。

周りの人との「縁」を大事にすることも重要ですね。お客様と向き合っていると、ひょんなことからご縁が繋がり、大きな輪になっていくのを実感します。「儲けたい」という私利私欲だけでは、この温かい輪は作れません。目の前の人のことを純粋に考えて行動していれば、気がつけば周りは大好きな知り合いだらけになって、どんどん楽しくなっていきますよ。

体に気をつけて、とにかく自分を信じて楽しんでください!

RiRiS

どんな状況でも諦めず、最後までその人を美しく輝かせる。

炭酸メニューやヘッドスパといったリラクゼーション施術から着付けまで幅広く対応するほか、自宅や施設へ赴く「訪問理美容」も行うなど、美容と福祉を掛け合わせた活動を展開。お客様がどのような状況下であっても、一人で最後まで美しく仕上げきる強い覚悟と柔軟な対応力を備える。独立から14年、地域に根差した誠実で嘘のない接客を貫き、26年来の顧客をはじめとする多くの人々から厚い信頼を寄せられている。

公式HP
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静岡県沼津市岡宮1458-2