補助金ガイド

ものづくり補助金の要件とは?基本要件の詳細も解説

2024/08/29

2022/12/12

この記事の監修

株式会社SoLabo 代表取締役/税理士有資格者田原広一(たはら こういち)

融資支援実績6,000件超、補助金申請支援実績1,300件超、事業再構築補助金採択支援件数は第4回~第8回まで5回連続で日本一を獲得。 『小規模事業者持続化補助金』、『事業再構築補助金』、『IT導入補助金』は自社での申請・採択も経験。「補助金ガイド」LINE公式アカウントでは約4万人の登録者に情報発信を実施。

ものづくり補助金に申請したいものの、ものづくり補助金の要件を満たせるか分からない人もいることでしょう。ものづくり補助金には申請者が必ず満たさなければならない「基本要件」に加えて、申請枠ごとの要件や補助対象経費に関する要件もあります。

当記事では、ものづくり補助金の要件を解説します。申請する枠ごとに追加で満たさなくてはならない要件や、事業計画書の要件も紹介するので、ものづくり補助金の要件を知りたい人は、当記事を参考にしてみてください。

なお、当記事は18次ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金の公募要領を元に作成しています。 

ものづくり補助金の要件には複数の申請要件がある

ものづくり補助金の要件には、大きく分けて、「基本要件」と「申請する枠の要件」の2つがあります。要件を満たさない場合、申請しても不採択になるので、ものづくり補助金に申請する人は、基本要件と申請する枠の両方を理解しておきましょう。

【ものづくり補助金の要件】

基本要件 申請者すべてが必ず満たすべき条件のこと
申請枠の要件 デジタル枠、グリーン枠など、一般型通常枠以外の申請枠で個別に設定されている条件のこと。該当の申請枠に申請する人だけが対象となる

たとえば、ものづくり補助金の一般型の通常枠に申請する場合は、通常枠は基本要件のみ申請できる枠なので、基本要件さえ満たせば申請できます。

一方で、ものづくり補助金の省力化(オーダーメイド)枠に申請する場合、基本要件だけでなくデジタル枠の要件も追加されるので、通常枠に申請するときよりも要件の数は増えます。

ものづくり補助金にはすべての申請者が満たすべき「基本要件」があり、基本要件とは別に、申請枠ごとの要件も設定されています。「省力化(オーダーメイド)枠」や「製品・サービス高付加価値化枠」など、各申請枠に申請する際は申請枠ごとの要件も満たせるようにしましょう。

なお、基本要件における増加目標が未達の場合は、補助金の返還を求められることがあります。その際、基本要件の達成は補助事業実施年度の翌年以降の報告で判断されます。

申請要件の他にも申請にはルールがある

ものづくり補助金に申請する際は、申請要件の他にも守らなければいけないルールが複数存在します。そのため、ものづくり補助金に申請する際は、申請要件だけでなく、その他のルールも理解したうえで申請する事が大切です。

【ものづくり補助金の申請要件以外のルール】
項目 ルール
対象者
  • 資本金と常時雇用の従業員数が規定以内の小規模事業者と中小企業者、組合
  • 対象要件を満たすNPO法人
  • ものづくり補助金の対象外の事業者に当てはまらない事業者
対象経費
  • 単価50万円(税抜き)以上の設備を導入する場合に限られる
  • 機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費に限られる               ※グローバル枠は「海外旅費」も補助対象経費に含まれる
  • 補助対象経費の種類ごとに定められている上限額を守ること(例、技術導入費は補助対象経費 総額(税抜き)の3分の1まで申請可)
補助事業実施場所
  • 補助事業実施場所は建設済かつ国内に限られる
事業計画
申請
  • 申請前にGビズIDプライムアカウントを取得すること
  • 申請時点で、申請要件を満たす賃金引上げ計画を策定していること

参考:令和元年度補正・令和3年度補正 ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 公募要領(18次締切分)1.1版|ものづくり補助金

ものづくり補助金は、機械装置費やシステム構築費が主な補助対象経費なので、単価50万円(税抜き)以上の設備を導入する必要があります。そのため、外注費や専門家経費のみを申請する場合は不採択になります。

また、ものづくり補助金の事業計画を実施する場所は、申請の時点で建設済である必要があるので、建物が建設中の場合は補助事業場所として指定できません。

ものづくり補助金に申請する際、申請要件を満たす以外にも対象者や補助事業場所などのルールがあります。ものづくり補助金に申請する人は、申請要件に加え、対象経費や事業計画などのルールも満たせるように対象者や対象経費などのルールも確認してみてください。

当メディアを運営する株式会社SoLaboでは、ものづくり補助金の無料診断を受け付けています。自社が対象となるか、どのような経費に活用できるかなどを知りたい人は下記フォームより診断してください。

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ものづくり補助金の基本要件とは申請者すべてが満たすべき条件

ものづくり補助金の基本要件とは、すべての申請者が満たすべき条件です。基本要件を満たせていないと申請しても不採択になるため、提出する書類で基本要件を満たしていることを示せるように準備しましょう。

【ものづくり補助金の基本要件】

  • 事業計画期間において、事業者全体の付加価値額を年平均成長率 3%以上増加させること。
  • 給与支給総額を年平均成長率1.5%以上※増加させること。
  • 事業場内最低賃金(補助事業を実施する事業場内で最も低い賃金)を、毎年、地域別最低 賃金+30円以上の水準とすること。

参考:令和元年度補正・令和3年度補正 ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 公募要領(18次締切分)1.1版|ものづくり補助金

たとえば、東京の事業者の場合、事業所で雇うアルバイトの賃金が「東京都の最低賃金1,113円」を下回ると、ものづくり補助金の基本要件を満たせません。

ものづくり補助金の基本要件は全部で3つあり、申請者は基本要件を全て満たす必要があります。ものづくり補助金に申請予定の人は、付加価値額や給与支給総額などの言葉が指す内容を正確に理解するように努めましょう。

付加価値額の伸び率が年3%以上ある

基本要件の1つ目は、付加価値額の伸び率が年3%以上あることです。付加価値額は、営業利益と人件費と減価償却費の合計なので、付加価値額の要件を満たすには、「営業利益」「人件費」「減価償却費」をあげることになります。

【付加価値額の伸びの例】

2023年の付加価値額 2024年の付加価値額(予定)
  • 営業利益:1億円
  • 人件費:5,000万円
  • 減価償却費:1億5,000万円
  • 営業利益:1億400万円 →400万円の伸び
  • 人件費:5,200万円 →200万円の伸び  
  • 減価償却費:1億5,300万円→300万円の伸び
計:3億円 計:3億900万円

たとえば、2022年の付加価値額が3億円の場合、3億円に3%をかけると900万円となります。ものづくり補助金で3年の事業計画を立てる場合は、人件費や営業利益が毎年900万円増加する計画か、複利計算で毎年3%以上の伸びが認められる計画を立てると、付加価値額の要件を満たせます。

付加価値額を上げるには「営業利益」「人件費」「減価償却費」のすべての項目を上げる必要はなく、いずれかの項目を上げることでも、要件を満たせる場合があります。自社が付加価値額を上げる計画を立てる際は「設備投資で営業利益を上げる」「人件費をあげて営業利益をあげる」など、複数のパターンを考えみましょう。

なお、付加価値額の算出には算出根拠が必要です。算出根拠とは営業利益や人件費の内訳を記載した別紙のことで、ものづくり補助金の申請時に添付しなければならない書類なので、留意してください。

付加価値額3%上げるなど、申請するための要件を満たした事業計画書を作りたい人は、ものづくり補助金の専門家に相談してみてはいかがでしょうか。当メディアを運営する株式会社SoLaboでは、事業計画書の作成支援も行っていますので、まずが下記無料診断フォームよりお問い合わせください。

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付加価値額の算出根拠の例

ものづくり補助金で付加価値額を事業計画で示す際は、算出根拠を記載しなければなりません。算出根拠とは、「営業利益」「人件費」「減価償却費」それぞれの数値を分解した数値を記載する事です。

【付加価値額の算出根拠の例】
付加価値額の要素  算出根拠の例
営業利益
(=売上高-売上原価-販管費) 〈営業利益1億円の場合〉
  • 売上高 1億5千万円
  • 売上原価:3千万円

  -材料費:3千万円

  •  販管費:2千万円

  -労務費:1千万円

  -減価償却費:1千万円

人件費

=現物給与総額+現物給与以外)

〈人件費1億円の場合〉

  • 現物給与総額

  -所定内賃金 350万円×20=7,000万円

  -賞与 100万円×20=2,000万円

  -役員給与 500万円

  • 現物給与以外
 -法定福利費 500万円
減価償却費
(=有形固形資産+無形固形資産)
〈減価償却費1億円の場合〉
  • 有形固形資産
  -建物 5,900万円
  -機械装置 850万円
  -車両 450万円
  •  無形固形資産
  -ソフトウェア 2,100万円
  -特許権 500万円
  -商標権 200万円

たとえば、営業利益の算出根拠の場合、営業利益は売上高から原価と販管費を差し引いた数字なので、売上高と原価と販管費の実績を記入すれば、営業利益の算出根拠を示せます。

また、人件費の場合、人件費は給与や賞与のみではなく、福利厚生費や退職金も含むため、人件費に含まれるすべての実績を記入すれば、人件費の算出根拠を示すことになります。

付加価値額の算出根拠とは、「営業利益」「人件費」「減価償却費」それぞれの数値を、さらに細かく分解した数値のことです。事業計画で基本要件について説明する際は、過去の帳簿から売上高や給与額などを抽出した算出根拠も忘れずに記載するようにしましょう。

給与支給総額を年平均成長率1.5%以上あげる

基本要件の2つ目は、給与支給総額を年平均成長率1.5%以上あげることです。給与支給総額の要件を満たすには、まず「給与支給総額」の言葉が何を指すのか正しく理解し、そのうえで年平均成長率1.5%以上をあげる計画を立てることが大切です。

【給与支給総額が示すもの】
  • 給料・・・賃金・賞与・役員報酬
  • 手当・・・休日出勤手当や職務手当、残業手当など

参考:令和元年度補正・令和3年度補正 ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 公募要領(18次締切分)1.1版|ものづくり補助金

たとえば、給料や賃金の総額が年間5,340万円の会社の場合、給与支給を年間で1.5%以上あげるには、約80万円増額させる必要があると計算できます。

また、個人事業主で従業員を雇っていない場合は、青色申告決算書の費目を参考に、青色申告特別控除前の所得金額を年間で1.5%以上あげる計画を立てましょう。

給与支給総額には給与だけでなく通勤手当や賞与、役員報酬も含まれます。また、給与はアルバイトやパートなどの非正規職員も含めて計算します。ものづくり補助金に申請する予定の人は、現在の給与支給総額を計算し、その数値を1.5%以上あげるための事業計画を立ててみてください。

なお、給与支給総額の計算方法をより詳しく知りたい人は「 ものづくり補助金の給与支給総額に含まれる費用と計算方法を解説」を参考にしてみてください。

事業場内最低賃金を地域別最低賃金から30円以上あげる

3つ目の基本要件は、事業場内最低賃金を地域別最低賃金から30円以上あげることです。この要件では、「事業場内最低賃金」と「地域別最低賃金」の言葉の意味を理解することが大切です。

【事業場内最低賃金と地域別最低賃金の定義と計算例】
定義  計算例
事業場内最低賃金(A)

応募申請書に記載された補助事業の実施場所で働く従業員に適用する時給額のうち、最も低い金額のこと

※月給制などの場合は時給換算した額とする

 〈年俸600万円の人が月間160時間働いた場合〉
600万円÷12ヶ月=50万円
50万円÷160時間=3,125円
3,125円
地域別最低賃金(B) 国が定める地域別の最低賃金のこと 〈補助事業場所が東京都・千代田区の場合〉
1,071円
(A)と(B)の賃金を比較する 【比較】
(A)3,125円 〉(B)1,071円+30円
【結論】
事業場内最低賃金が地域別最低賃金を+30円以上超えているため、事業場内最低賃金の基本要件は満たすことが判明した

たとえば、東京都の千代田区に事業場がある場合は、地域別最低賃金は1,113円(2024年4月3日時点)となります。地域別最低賃金は「地域別最低賃金の全国一覧」から確認できるので、事業場内最低賃金を計算し、地域別最低賃金と比較しましょう。

なお、地域別最低賃金は、申請時に提出する「賃金引上げ計画の誓約書」で宣言する必要があり、事業者は署名と押印をします。事業者が賃金引上げに応じない場合は、補助金を返還にしなくてはならないので、忘れずに賃金の引上げを行いましょう。

選ぶ申請や類により追加要件がある

選ぶ申請枠や類型により追加要件があります。そのため、ものづくり補助金を検討申請する人は、各申請枠の要件の内容確認しておきましょう。

【ものづくり補助金の申請枠】

申請枠 類型
省力化(オーダーメイド)枠

製品・サービス高付加価値化枠

通常類型
成長分野進出類型(DX・GX)
グローバル枠

参考:令和元年度補正・令和3年度補正 ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 公募要領(18次締切分)1.1版|ものづくり補助金

ものづくり補助金のの中には、「3~5年の事業計画期間内に、補助事業において、設備投資前と比較して労働生産性が 2倍以上となる事業計画を策定すること」といった、基本要件とは別の要件が課せられます。各申請枠の要件をすべて満たすと、各申請枠に申請ができるようになります。

各申請枠の要件をすべて満たすと、各申請枠に申請が可能となります。

なお、ものづくり補助金の各申請枠は要件だけでなく、必要書類も申請枠ごとに異なります。ものづくり補助金の必要書類を知りたい人は、「ものづくり補助金を申請するときの必要書類を解説」を参考にしてみてください。

省力化(オーダーメイド)枠

省力化(オーダーメイド)枠は2024年の最初の公募である17次公募から始まった申請枠です。これまでのものづくり補助金とは違い、事業者の業務における人材の省力化に力を注ぐ申請枠となります。

【省力化(オーダーメイド)枠の概要】

補助事業の内容 人手不足の解消に向けて、デジタル技術等を活用した専用設備(オーダーメイド設備)の導入等により、革新的な 生産プロセス・サービス提供方法の効率化・高度化を図る取り組みに必要な設備・システム投資等

補助金額

従業員数5人以下 :100万円~750万円 
    6~20人 :100万円~1,500万円
    21~50人 :100万円~3,000万円
    51~99人 :100万円~5,000万円 
    100人以上:100万円~8,000万円

補助率

<小規模事業者>
補助金額が1,500万円まで:2/3
     1,500万円を超える部分:1/3

<中小企業者>
補助金額が1,500万円まで:1/2
 1,500万円を超える部分:1/3

基本要件に加えた追加要件

(1) 3~5年の事業計画期間内に、補助事業において、設備投資前と比較して労働生産性が 2倍以上となる事業計画を策定する

(2) 3~5年の事業計画期間内に、投資回収可能な事業計画を策定すること

(3) 外部SIerを活用する場合、3~5年の事業計画期間内における保守・メンテナンス契約を 中小企業等とSIer間で締結することとし、SIerは必要な保守・メンテナンス体制を整備する

(4)本事業に係る資金について金融機関(ファンド等を含む。)からの調達を予定している 場合は、金融機関による事業計画の確認を受け、金融機関による確認書を提出する

参考:令和元年度補正・令和3年度補正 ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 公募要領(18次締切分)1.1版|ものづくり補助金

省力化(オーダーメイド)枠は通常枠と比べ補助上限額が高い一方、追加要件には労働生産性が2倍以上となる設備投資や外部SIer(システムインテグレータ)を活用する際の要件も設けられています。

省力化(オーダーメイド)枠ではロボットやAIを駆使したオーダーメイド型の設備が対象となると予想できます。省力化(オーダーメイド)枠に申請する場合は、過去に通常枠で対象となった大型オーブンやドローンなどは対象外となる可能性もあるので、申請する人は追加要件をよく確認しましょう。

製品・サービス高付加価値化枠

製品・サービス高付加価値化枠は2024年の2回目の公募である18次公募から始まった申請枠です。製品・サービス高付加価値化枠には「通常類型」と「成長分野進出類型(DX・GX)」の2種類があり、それぞれ基本要件以外の追加要件があります。

製品・サービス高付加価値化枠の概要】

補助事業の内容 通常枠 成長分野進出類型(DX・GX)


革新的な製品・サービス開発の取組みに必要な設備・システム投資等

今後成長が見込まれる分野(DX・GX)に資する革新的な製品・サービス開発※の取組みに必要な設備・システム 投資等


 

 

補助金額 通常枠 成長分野進出類型(DX・GX)


従業員数5人以下 :100万円~750万円
6~20人 :100万円~1,000万円
21人以上 :100万円~1,250万円

従業員数5人以下 :100万円~1,000万円
6~20人 :100万円~1,500万円
21人以上 :100万円~2,500万円

 

 

通常枠

中小企業

小規模企業者・小規模事業者 再生事業者

新型コロナ回復加速化特例

2/3
基本要件に加えた追加要件

共通

(1)3~5年の事業計画期間内に、新製品・サービスの売上高の合計額が、企業全体の売上高の 10%以上となる事業計画を策定すること 

(2)本事業に係る資金について金融機関(ファンド等を含む。)からの調達を予定している場合は、金融機関による事業計画の確認を受け、金融機関による確認書を提出する

成長分野進出類型(DX・GX)

(1) 常時使用する従業員がいること 

(2) 2022年10月から2023年8月までの間で、3か月以上地域別最低賃金+50円以内で雇用してい る従業員が全従業員数の10%以上いること

(3) 補助事業を完了した事業年度の翌年度の3月末時点において、その時点での給与支給総額が 1.5%以上増加目標を達成していること

(4) 補助事業を完了した事業年度の翌年度の3月末時点において、その時点での事業場内最低賃 金が地域別最低賃金+50円以上の水準を達成していること

参考:令和元年度補正・令和3年度補正 ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 公募要領(18次締切分)1.1版|ものづくり補助金

製品・サービス高付加価値化枠は以前からある通常枠と要件が似ていますが、2024年からは成長分野進出類型(DX・GX)が追加されています。製品・サービス高付加価値化枠では共通の追加要件と、成長分野進出類型(DX・GX)のみが対象となる追加要件があります。

製品・サービス高付加価値化枠の通常枠を選ぶと、新型コロナ回復加速化特例の対象となります。新型コロナ回復加速化特例が適用になると、中小企業であっても補助率が2/3と優遇されまますが、もう一つ「大幅賃上げに係る補助上限額引上げの特例」と併用することはできません。

製品・サービス高付加価値化枠には通常枠と成長分野進出類型(DX・GX)の2つがあり、基本要件とは異なる追加要件が設定されています。特に、成長分野進出類型(DX・GX)では基本要件より厳しい要件が課せられるので、成長分野進出類型(DX・GX)を検討している人は追加要件についても確認してみてください。

この記事のまとめ

ものづくり補助金の要件は、大きく分けて「基本要件」と「申請枠の要件」があります。一般型の通常枠に申請する人は基本要件のみを満たせば申請できます。一方で、省力化(オーダーメイド)枠や製品・サービス高付加価値化などに申請する人は、基本要件に加えて各申請枠の要件も満たす必要があります。

また、ものづくり補助金では要件の他に、対象事業者や補助対象経費、事業計画などで複数のルールがあります。申請する際は、その他のルールも満たせているかどうかを確認しましょう。

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