補助金ガイド

小規模事業者持続化補助金の採択例と採択率をあげるポイント

2021/8/12

2021/10/19

この記事の監修

株式会社SoLabo 代表取締役/税理士有資格者田原広一(たはら こういち)

お客様の資金調達支援実績4,500件以上 自社でも、
小規模事業者持続化補助金や事業再構築補助金の採択をされている。

銀行から受ける融資などは借入となり、自己資金や融資を受ける目的にもより異なりますが、審査が通った場合には比較的大きな資金を調達することができます。その反面、担保や保証人を求められる、返済の必要がある、金利がかかる、などといった特徴もあります。

補助金は、国や自治体が発表した政策の目的に合った取組を実施した事業者に対して、支援・提供される資金となり、返済が不要という特徴があります。

補助金の種類は数が多く、その中でも小規模事業者が利用する補助金で、採択率が比較的高い補助金が「小規模事業者持続化補助金」です。今回は、「小規模事業者持続化補助金」の種類別採択例と、採択率が高いと言われながらも採択率をあげるためのポイントなどについて解説していきます。

小規模事業者持続化補助金の応募枠には2種類がある

① 一般型

小規模事業者持続化補助金の[一般型]は、新型コロナウイルス感染症とは関係がなく、経営計画に基づいて、小規模事業者が新しい販売方法や流通方法を行う〔販路開拓〕や、少ない投資で大きな成果を生み出す〔生産性向上〕を行った場合に必要となった経費の、一部を支援するというものです。

対象市場は国内だけでなく、海外の市場も含まれ、企業との取引にかかった経費も対象となります。

② 低感染リスク型ビジネス枠

小規模事業者持続化補助金の[低感染リスク型ビジネス枠]は、新型コロナウイルス感染症の流行によって売上の減少や事業ダメージを受けた小規模事業者が、不況の状況を乗り越えるために、コロナ禍の後の世界のことを考えて前向きな投資をし、感染リスクを抑えた〔販路開拓〕や〔生産性向上〕を行った場合に必要となった経費の一部を支援するというものです。

また、事業の再開に向けて、制度が発表している業種別ガイドラインと照らし合わせ、事業継続のために必要な感染防止対策にかかった経費も対象となります。

2種類の主な違い

補助対象となる事業者は、どちらも共通となりますが、補助上限額や補助率の部分で2種類に違いがあります。

まず補助上限額ですが、[一般型]の場合は50万円の補助上限額に対し、[低感染リスク型ビジネス枠]では100万円です。また補助率に関しては、[一般型]では23に対し、[低感染リスク型ビジネス枠]では34になります。

[低感染リスク型ビジネス枠]で他の補助対象経費と併せて「感染防止対策費」を計上する場合は、感染防止対策費の経費総額の14が上限となり、最大でも25万円までの資金が補助される仕組みです。しかし、緊急事態宣言で休業や時短営業を行い特別措置を適用する事業者は、経費総額の12、最大で50万円の補助に引き上げられます。

根本的に異なる点は、新型コロナウイルス感染症が関係した取組かそうでないかです。取り組んだ内容がどちらに関係するものかを判断したうえで、申請を行う必要があります。

 種類別の採択例

どのような事業が実際に採択されているのか、気になる事業者の方も多いかと思います。今回は、日本商工会議所の「令和元年度補正予算 小規模事業者持続化補助金[一般型] 第4回受付締切分」「令和2年度第3次補正予算 小規模事業者持続化補助金 [低感染リスク型ビジネス枠] 第1回受付締切分」の採択例(東京都)を種類別にいくつかご紹介します。

① 一般型の採択例

〔販路開拓〕

例① WEBショップやSNSの内容を充実させて販路開拓を目指した

例② カタログをリニューアルし攻める営業を行い新しい販路を開拓した

例③ 小規模事業者に向けた「ECサイト作成支援」事業での販路開拓を行った

例④ 美容サロンにて健康づくりサービスを導入し広報戦略と販路拡大を行った

例⑤ 高速で撮影する高画質の写真制作を行い販路開拓を目指した

〔生産性向上〕

例① ポータルサイトと会員サービスを利用してネット購入のリピート率向上を行った

例② 新規顧客獲得を目指したHPの構築を行った

例③ WEB戦略を見直して営業活動による生産性向上を行った

例④ 新製品のWEBマーケティングシステムの構築を行った

例⑤ 地域密着を狙い認知度向上のための広告事業を行った

② 低感染リスク型ビジネス枠の採択例

〔販路開拓〕

例① 出版社がデジタル媒体を活用し、販路の拡大を行った

例② 新たな市場に向けたネットショップサイトを構築し新しいビジネス展開を行った

例③ 中小零細企業に向けた完全オンライン人事労務講座を導入かつ宣伝を行った

例④ 音楽事務所がオンライン教室を開講し、販路開拓を行った

例⑤ 俳優・監督によるトークショー付オンライン映画シアターの立ち上げを行った

〔生産性向上〕

例① 新商品と動画の活用による自社サイトの販売強化を行った

例② HPを活用してトークレッスンのオンライン化と認知度の向上を行った

例③ 感染対策を行う有感客公演業務とオンライン有料配信業務の融合を行った

例④ 対人接触減少を目的とした配信業務における一元管理システムを構築した

例⑤ ネットショップサイトを構築し、非対面販売事業の展開を行った

小規模事業者持続化補助金の採択率をあげる3つのポイント

小規模事業者持続化補助金の採択率をあげるためには以下の3つのポイントを押さえましょう。

  • 申請内容が公募要領の趣旨に合っていること
  • 記入は見やすくかつ分かりやすくまとめられていること
  • 具体的かつ一貫性のある資料となっていること

(1)申請内容が公募要領の趣旨に合っていること

本制度の趣旨に見合った申請を行わなければ、審査に落ちてしまい採択もされなくなってしまいます。採択されるためには、本制度が発表している公募要領をよく読み、制度の目的や趣旨を理解することが大切です。

 小規模事業者持続化補助金の公募要領はこちらからご確認ください。

https://r1.jizokukahojokin.info/files/9116/2606/9717/koubo_r1_ver11.pdf

(2)記入は見やすくかつ分かりやすくまとめられていること

文字だけの書類を見るよりも、画像や表などを使って見やすくまとめられていることも大切です。また、画像や表を見ただけでも、何を示しているのか、どのくらいの売上があるのか、などある程度の推移が分かりやすくもなります。

作成時間を考え、手間だと感じる方も多いかもしれませんが、理解されることを一番に考え、資料の作成を行いましょう。

 一般型の計画書の書き方については下記記事で解説していますので、合わせてご確認ください。

(3)具体的かつ一貫性のある資料となっていること

分かりやすく、見やすい資料を作成しようという思いから、重要な説明を取り除いてしまうことや、抽象的な説明となっていないかを見直しましょう。関係のない文章を長々と記載する必要はないものの、取組内容の説明を記載することは重要です。

第三者が見ても分かる内容としてまとまっているかをよく確認するようにしましょう。

また、項目ごとに矛盾している点がないかを確認することも大切です。項目別で矛盾点が生じることで “計画の実効性を感じられない” と判断されてしまい審査に落ちてしまう可能性が高まります。

一度作成した計画書は見直しを行い、内容に一貫性があるかどうかも確認をしましょう。 

この記事のまとめ

小規模事業者持続化補助金にて実際に採択されているものの多くは、HPやネットショップが関係した販路開拓や生産性向上を行った企業が多いことが分かります。 必ずしもWEBが関係しなければならないわけではなく、申請前には「公募要領の趣旨と合っているか」「資料は見やすく分かりやすくまとまっているか」「具体的で一貫性のある資料になっているか」などのポイントを確認し、申請を行いましょう。

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