一般社団法人は小規模事業者持続化補助金を利用できるのか?
2024/04/04
2023/4/17
一般社団法人で活動する人の中には、運営や活動に係る資金として利用できる補助金や助成金を検討している人もいますよね。その際、一般社団法人が小規模事業者持続化補助金対象なのかと気になる人もいるでしょう。
当記事では、一般社団法人は小規模事業者持続化補助金を利用できるのかを解説します。ほかにも、一般社団法人が利用できる補助金や助成金の概要も紹介するので、一般社団法人が対象になる補助金について調べている人は参考にしてみてください。
なお、当記事は、小規模事業者持続化補助金の第15回公募要領をもとに作成しています。
一般社団法人は小規模事業者持続化補助金の補助対象外である
一般社団法人は、小規模事業者持続化補助金の補助対象になりません。小規模事業者持続化補助金の公募要領では、「補助対象者の範囲」を説明する中で、一般社団法人は補助対象にならない者として記載されています。
補助対象となりうる者 |
補助対象にならない者 |
・会社および会社に準ずる営利法人 (株式会社、合名会社、合資会社、合同会 社、特例有限会社、企業組合・協業組合、士 業法人(弁護士・税理士など)) ・個人事業主(商工業者であること) ・一定の要件を満たした特定非営利活動法人 |
・医師、歯科医師、助産師 ・系統出荷による収入のみである個人農業者(個人 の林業・水産業者についても同様) ・協同組合等の組合(企業組合・協業組合を除く) ・一般財団法人、公益財団法人 ・医療法人 ・宗教法人 ・学校法人 ・農事組合法人 ・社会福祉法人 ・申請時点で開業していない創業予定者 |
参考:小規模事業者持続化補助金第15回公募要領|小規模事業者持続化補助金事務局
一般社団法人は、小規模事業者持続化補助金の補助対象外です。しかし、数ある補助金や助成金などの制度には、一般社団法人が補助対象となっているものがあります。一般社団法人は、利用目的やスケジュールに合った補助金や助成金などを調べてみましょう。
一般社団法人が申請できる補助金制度を検討してみる
補助金や助成金を探す際は、一般社団法人が申請できる補助金や助成金などの制度も検討してみましょう。一般社団法人が利用できる補助金制度は、行政機関が公募しているものや民間が公募しているものまで、調べてみるとさまざまな種類が見つかります。
たとえば、「中小企業組合等課題対応支援事業」という補助金制度があります。中小企業組合等課題対応支援事業は、中小企業や組合が抱える課題解決のために行う広告費や外注費などの販路開拓に必要な経費が補助され、一般社団法人も補助対象です。
一般社団法人が利用できる制度や補助金は、経済産業省の公式サイトミラサポplusにて、事例も合わせて紹介されています。小規模事業者持続化補助金以外にも、一般社団法人が対象となる補助金はあるため、補助金の利用目的や補助対象を確認しながら検討しましょう。
なお、IT導入補助金は一般社団法人が利用できる補助金の1つです。インボイス対応や業務効率化につながるITツールの導入に活用できます。IT導入補助金に興味がある人は、次に紹介するので参考にしてみてください。
IT導入補助金
IT導入補助金は、インボイス対応や、業務の効率化・自動化などに繋がるITツールの導入に使えます。補助対象のソフトウェアや、ソフト導入の際に必要となるパソコンやタブレットにも活用できるため、ITツール導入の計画がある場合には検討してみましょう。
項目 |
概要 |
対象者 |
中小企業・小規模事業者 ※社団法人(一般・公益)も対象 ※インボイス枠(電子取引類型)のみ大企業も対象 |
申請要件 |
・IPAが実施する「SECURITY ACTION」の宣言を行う ・電子申請で使用する「gビズIDプライム」IDアカウントの作成 ※交付申請の手引きから一部抜粋 |
申請枠
|
・通常枠 ・インボイス枠(インボイス対応類型) ・インボイス枠(電子取引類型) ・セキュリティ対策推進枠 ・複数社連携IT導入枠 |
対象経費 |
①ソフトウェア ②機能拡張 ③データ連携ツール ④セキュリティ ⑤導入コンサルティング ⑥導入設定・マニュアル作成・導入研修 ⑦保守サポート ⑧PC・タブレット・プリンター・スキャナー及びそれらの複合機器 ⑨POSレジ ⑩モバイルPOSレジ ⑪券売機 ⑫サイバーセキュリティお助けサービス |
補助金額 |
【ソフトウェア】 最大450万円 ※枠や導入するツールによって補助額が異なる 【ハードウェア】 PC・タブレット等 10万円以下 レジ・発券機等 20万円以下 ※インボイス枠(インボイス対応類型)のみ |
補助率 |
1/2以内 (通常枠の場合) ※補助率は申請枠や従業員数によって異なる |
スケジュール |
通年複数回の申請期間が設けられる |
参考:IT導入補助金公式サイト|IT導入補助金2024
IT導入補助金は、一般社団法人が申請できる補助金の1つです。さまざまな経営課題を解決するITツールの導入が支援されます。
IT導入補助金の申請枠は5つに分けられており、枠ごとに対象経費や補助金額が異なります。また、申請の際はIT導入補助金事務局に登録された「IT導入支援事業者」と共同で進める必要があります。
IT導入補助金に関する詳しい情報は、「IT導入補助金とは?対象や流れをわかりやすく解説」も参考にしてみてください。
IT導入補助金に申請できるか、いくらもらえるかなどを無料で診断できます。補助金の申請を検討している人はご活用ください。
この記事のまとめ
一般社団法人は、小規模事業者持続化補助金の補助対象ではないため、補助金を申請することができません。しかし、一般社団法人が対象となっている補助金や助成金の制度はほかにもあるため、調べてみると良いでしょう。
一般社団法人が利用できる補助金の一例として、IT導入補助金があります。インボイス対応や、業務の効率化、DXを目的としたITツールを導入する際に利用できます。IT導入補助金は、申請枠ごとに申請要件や対象経費が異なるため、申請する際には確認が必要です。