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2024/09/17
2024/9/6
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役/税理士有資格者田原 広一(たはら こういち)
融資支援実績6,000件超、補助金申請支援実績1,300件超、事業再構築補助金採択支援件数は第4回~第8回まで5回連続で日本一を獲得。 『小規模事業者持続化補助金』、『事業再構築補助金』、『IT導入補助金』は自社での申請・採択も経験。「補助金ガイド」LINE公式アカウントでは約4万人の登録者に情報発信を実施。
補助金は国や地方自治体が事業者の制度の目的に沿った取組をサポートするために、資金の一部を補助する制度です。申請すれば誰でも受け取れるものではなく、各補助金に設けられている所定の審査に通過した事業者のみに補助金が支給されます。
当記事では、補助金の審査基準を解説していきます。補助金の審査で採択されるポイントも解説しているため、補助金の審査について知りたい人は参考にしてみてください。
目 次
補助金の書類審査の内容は制度によって異なりますが、共通の審査基準があります。審査基準を満たさなければ、補助金に申請できないまたは申請しても不採択になってしまいます。
【補助金の審査基準】
補助金の書類審査では、申請者が提出した申請書類によって、審査基準に基づき補助金の対象となる事業者であるか確認されます。約1〜2ヶ月かけて補助金の書類審査が行われ、審査基準を満たし審査項目や加点項目により採点され評価が高い事業者が採択されます。
補助金の審査基準である「申請要件」や「制度の目的」、そして「申請書類」は各補助金の公式サイトにある公募要項に記載されています。補助金に申請する前に、自社は審査基準を満たしているか公募要項を確認してから申請の手続きを行いましょう。
なお、不正行為を行ったと補助金事務局に判断された場合は、不採択または交付決定の取消となる恐れがあります。公募要項をよく読み込み、審査基準を満たしていることに加え、不正行為に該当していないことを確認しましょう。
補助金の審査基準の1つとして、申請要件を満たしていることが挙げられます。補助金は申請要件を満たさなければ不採択となるため、公募要項に記載されている申請要件を申請前に確認しましょう。
【申請要件】
申請要件の1つ目は、「補助対象者に該当すること」です。補助金の対象者となるには、事業所の所在地や事業規模など、対象者の要件を満たさなければなりません。
申請要件の2つ目は、「補助対象事業に該当すること」です。対象事業となるには、補助金を利用して取り組む事業の内容が、補助金の目的に沿ったものでなければなりません。
申請要件の3つ目は、「補助対象経費に該当すること」です。対象経費となるには、使用目的が補助事業に必要であり、補助事業実施期間内に支払いを完了した経費でなければなりません。
なお、申請要件をすべて満たしていても、補助対象外として定められている要件に該当した場合は審査結果が不採択となる可能性があります。補助対象外の経費がある場合、補助金の支給額が申請した金額より減額される可能性があることに留意しましょう。
補助金の目的に沿った事業計画を作成することも補助金の審査基準のひとつです。申請する補助金の目的に合った取り組みでなければ、制度の趣旨とは合わないと判断され不採択となる可能性があります。
たとえば、新たに会計ソフトウェアを購入し、決算業務を効率化する事業計画を立てた場合、補助金の目的が「業務効率化」であれば目的に沿った事業計画です。また、ホテルの運営者が、顧客増加と売上向上のために新たにバーを始める場合、補助金の目的が「新分野展開」であれば目的に沿った事業計画です。
補助金の目的は制度ごとに異なり、「販路開拓」や「生産性向上」などさまざまな目的があります。申請前に、申請する補助金の目的に沿っている事業計画なのか公募要項を確認しておきましょう。
なお、申請する補助金が必要な理由や補助事業が必要な理由を明確に示すことで、審査の際に補助事業の妥当性が評価される場合があります。補助金は国や地方自治体が政策目標に合わせて募集されているため、補助金を活用する事業が制度の目的に沿っていることを事業計画書でアピールすることが重要です。
補助金を申請する際に書類に不備がないことの確認を必ず行いましょう。補助金の申請時に申請書類が不足している場合や記入漏れなどの不備があった場合、審査において不採択となる可能性があります。
書類不備 |
具体例 |
書類の不足 |
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記載ミス |
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たとえば、補助対象経費項目の区分が異なっていることや、添付書類に空欄が多いことは書類の不備となります。提出時に添付書類にパスワードがかかっている場合や、提出したファイルが破損していることも書類不備となります。
補助金の申請には複数の提出書類があり書類作成も複雑であるため、書類の不備によって不採択となる場合もあります。補助金によっては申請枠がそれぞれ設けられ、申請枠ごとに用意する書類が異なる場合があることに留意しておきましょう。
補助金の公募要項には、必要書類一覧や書類についての注意事項が明記されています。書類の不備を防ぐには、補助金の公募要領を熟読することや公募要領と照らしあわせ申請書類の見直しを複数回行うことが大切です。
補助金の審査基準を押さえた人は、審査において採択されるポイントを把握しておきましょう。書類審査にて評価されるポイントを把握し、申請書類を作成することで採択される可能性を高めることが可能です。
【補助金の採択されるポイント】
申請手続きで提出する書類はさまざまありますが、その中でも事業計画書の完成度が審査の結果に影響を与えます。補助金の審査はおもに事業計画書の内容をもとに行われるため、これから事業がどのように成長するのかなど事業計画の内容すべてを伝えなければなりません。
また、書類審査では「審査項目」があり、「補助事業の有効性」や「補助事業の実現可能性」といった事業面などの内容を確認します。地域経済の貢献や経済発展のために国の経済政策として支援する取組であるかという点でも評価されることから、事業計画によって社会にどのような貢献ができるか示すことも重要です。
なお、補助金の審査に不安がある事業者は、専門家にサポートを依頼することも1つの手段です。補助金の採択されるポイントを確認して自社に合ったやり方で補助金の申請を行いましょう。
補助金の採択されるポイントの1つ目は、「事業計画書をわかりやすく作成すること」です。書類審査の際、申請書類一枚だけでも目を通すには時間がかかるため、審査員が事業内容を理解しやすいように事業計画書を作成しましょう。
例 |
概要 |
一読で事業内容を理解できるように書く |
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視覚的に分かりやすくする |
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ストーリーを組み立てる |
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事業計画書をわかりやすく作成するには、一読で事業内容を理解できるように書くことが挙げられます。審査員はすべての業種に詳しいわけではないため、業界の専門用語や難解な言葉の使用を避け、別の言葉に置き換えるまたは専門用語には解説をつけるなど配慮しましょう。
また、事業計画書をわかりやすく作成するには、図やグラフを用いることが挙げられます。視覚的にわかりやすくすることで、より的確に情報を提示することが可能です。
そして、事業計画書をわかりやすく作成するには、ストーリーを組み立てることが挙げられます。ストーリーを組み立てる場合、自社の強みを踏まえてどのように補助事業を行っていくのかを書くことで補助事業の遂行の可能性が高いと評価される場合があります。
補助金の申請数は多く、審査員は膨大な量の事業計画書を目視で確認しなければならず、事業計画書が読みにくいと要点が明確に伝わらない可能性があります。誰が見ても一読でおおよその事業内容が理解できるように簡易で分かりやすい事業計画を作成することが大切です。
補助金の採択されるポイントの2つ目は、「実現可能な事業計画を立てること」です。事業計画書では補助事業が確実に実現ができることや実現可能な根拠の説明が必要です。
たとえば、「1年後には年間売上600,000円」や「従業員数を2名増やす」、「売上前年比〇%」というように数字を用いて事業計画を具体的に説明します。数字を扱う時は、「〇〇市場」参照といった市場調査結果などの数値の根拠となるデータを用いて正確な数値を記載します。
審査員は申請者の会社や事業内容等を詳しく知らないため、市場のニーズを確認でき成功する確率が高いと判断できる事業の方が評価が高くなります。補助事業の予想している収益や事業計画のスケジュール、補助事業にかかる経費と金額などを具体的に記載しましょう。
事業を実現できる理由の根拠や対策を根拠とともに具体的に書くことで、信憑性のある計画として評価されます。事業計画が実現可能であると明確に示すことにより、採択される可能性を高められます。
補助金の採択されるポイントの3つ目は、「加点項目を満たすこと」です。各補助金の公募要項には、「審査項目」や「加点項目」が記載されており、事業計画を作成する際は審査項目や加点項目を意識することで採択される可能性を高められます。
たとえば、「指定された目的の事業計画を立てる」や「従業員の賃上げを行う」などが加点項目にあります。ある認定を受けている事業者に対して加点される場合もあるため、申請する補助金の加点項目に該当するかどうか事業計画書を作成する際に確認しておきましょう。
また、「審査項目」や「加点項目」のほかに「減点項目」も記載されている場合があります。該当した際に審査において減点となってしまうため、公募要項の審査について書かれているところはすべてみる必要があります。
なお、加点項目に該当するには、申請時に追加書類が必要になる場合があります。補助金の審査を有利にしたいまたは補助金の審査に不安がある人は、公募要領を見て加点項目を満たすことも考えてみましょう。
補助金の採択されるポイントの4つ目は、「専門家のサポートを受けること」です。補助金の書類作成は専門的な知識が必要となる場合や時間が掛かる場合があり、専門家によるサポートを受けることで申請者の負担を軽減できます。
補助金の審査基準である申請書類の不備の確認や事業計画書作成に関するアドバイスを受けることが可能です。書類の不備を防げ、審査項目や加点項目を意識した事業計画書を作成することができ書類の質を高められます。
ただし、公募要領にて申請者自身が書類作成や申請手続きを行うことと定められている場合には、事業計画書の作成を専門家に依頼することはできません。提出書類を申請者自身が作成していないことが発覚した場合は、審査の評価に関わらず不採択となる可能性があることに留意しておきましょう。
なお、補助金によっては制度によって指定された機関のサポートを受ける必要があります。その場合は、専門家に依頼する前に指定された機関にまずは問い合わせてみましょう。
補助金によっては、書類審査だけでなく口頭審査が行われる場合もあります。「口頭審査」とは、申請者自身の事業計画に対する理解度を確認するために行うオンライン形式の面接のことです。
項目 |
概要 |
審査方法 |
オンライン(Zoom等) |
審査内容 |
事業の適格性、革新性、優位性、実現可能性等の観点について審査を行う ※計画書に記載されていない内容も質問される場合あり |
審査時間 |
約15分 |
必要なもの |
例 運転免許証、パスポート、マイナンバーカード等
※接続不良等により接続が切断された場合の再審査は行われない
※イヤフォン、ヘッドセットは使用不可
※公共スペースは不可、他の人が映り込まない、他の人の声を入れない |
口頭審査はすべての申請者が行うものではなく、一定の審査基準を満たした事業者の中から必要に応じて実施される審査です。補助金事務局からの連絡を受けた事業者は、提出した事業計画から事業の適格性、革新性、優位性、実現可能性等を約15分間の面接で審査されます。
また、口頭審査では申請事業者自身1名で対応しなければなりません。申請者以外が代わりに対応することや事業計画書作成のサポートを行った専門家、社外顧問等の同席は一切認められていません。
なお、口頭審査の対象者の基準や審査内容に関する問い合わせは受け付けておらず、具体的な内容は分かりません。スムーズに回答できるよう事業計画書を読み込み、事業計画への理解度を深めましょう。
補助金では、制度に合った取組を行う申請者を支援するために審査が行われます。審査は書類審査と一部の補助金で実施されている口頭審査があります。
書類審査では、補助金の審査基準や審査項目、加点項目等によって書類内容を審査され、評価の高かった事業計画が採択となります。補助金の公式サイトや公募要項、よくある質問などをよく読み込み、申請したい補助金の理解を深めてから申請するための準備を行いましょう。
補助金は、書類が多く書類作成の際に専門的な知識が必要です。書類作成に不慣れな人や時間がかけられない人は専門家にサポートを依頼することも採択される可能性を高めるポイントの一つです。
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