社会起業家への「応援の循環」を生み出す

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社会起業家への「応援の循環」を生み出す

株式会社USTUS 代表取締役 新田 拓真

PROFILE

株式会社USTUS

代表取締役 新田 拓真

宮城県石巻市出身 。震災を機に人生観が変わり、社会貢献に強い思いを抱き、2015年に植物の社会起業を実現 。その後、日比谷花壇への事業売却を経て食の事業を立ち上げ、こちらも売却。現在は社会起業家の持続可能な財源とコミュニティ形成を支援する「OSUSO」を運営・展開。民間主導で社会を変えるリーダーを100人創出するプロジェクトを推進している。

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office:
東京都新宿区新宿3-4-8 京王フレンテ新宿4F 422

今回お話を伺ったのは、社会起業家の持続可能な活動を支援するサービス「OSUSO」を運営する、株式会社USTUSの新田拓真さん。

東日本大震災での原体験から「おすそわけで社会を変える」という志を掲げ、多くのリーダーと共に日本を良くしていこうと奔走する新田さんの挑戦の軌跡を辿ります。

「共感」を財源に。社会起業家特化の新ファイナンス

― まずは、現在、展開されている事業内容についてお聞かせください。
新田氏:現在、社会起業家を支援する事業として、社会を変えるリーダーを100名創出するプロジェクトを中心に、持続可能な財源と仲間集めを同時に提供する「OSUSO」を運営しています。

私たちが提供しているのは、単なる寄付でも単なるサービス利用でもない、新しいファイナンスの形です。これまでのビジネスは大半が「貨幣資本」の価値交換で成り立っていますが、社会起業家が持つ最大の資産は、積み上げてきた信頼や社会への熱い思いといった「共感資本」です。この共感資本を適切にパッケージ化し、中小企業の経営者を中心とした応援コミュニティから、継続的なお金やリソース等が集まる仕組みを構築しています。

― 具体的に、どのようなサポートを行っているのでしょうか?
新田氏:社会起業家の思いを30ページほどのピッチ資料に落とし込み、ロゴやブランドの世界観を作り込みます。

その上で、社会起業家が目指す未来、社会課題を解決するプロセスに経営者が小口の応援で参画できる、サブスクリプション型のプランを設計します 。

さらに、事業計画の管理や事務局の運営、決済システムの提供までを私たちが一手に引き受けることで、起業家が現場の課題解決に専念できる環境を作っています。

株式会社USTUS しくみ

大震災を機に「自分のためだけに命と時間を使わない」と誓い、社会起業家に

― 社会問題にビジネスで取り組む「社会起業」という領域にこれほど情熱を注がれるようになった原点は何だったのでしょうか?
新田氏:原点は、出身地である宮城県石巻市で経験した東日本大震災です 。

当時、どこにでもいる普通の大学3年生だったのですが、あの経験で人生観が大きく変わりました。「自分のためだけに時間を使うのは違う」、「社会のために時間を使うべきだ」と強く感じたんです。

この経験を経て、卒業制作では、地図のない仮設住宅エリアのために「点字付きのマップ」を設計し、NPO団体に寄贈しました。この時に「0を1にするという自分の強みで、社会の役に立てる」という感覚を掴んだのかもしれません。

― その気づきが、最初の社会起業につながったのですね。
新田氏:はい。その後は、海外の「購入が寄付につながる」モデルに感銘を受け、身近な領域で実践するため、観葉植物のロスの減少と寄付モデルを組み合わせた社会起業を行いました。

この事業は評価をいただき、日比谷花壇へ売却。加えて出資もいただき、日比谷花壇グループの一員として次のステージへ進みました。

次に、より日常的に社会貢献との接点を作ろうと「バーガーズ東京」という食の事業を立ち上げました 。植物は一度接点を持つと次まで間が空きますが、食べ物なら週に一度は接点が持てますから。この事業も現在はバイアウトしていますが、振り返るとすべてが今の事業につながる大切なプロセスだったと感じています。

― 「OSUSO」の事業モデルは、起業家にとって非常に寄り添った設計だと伺いました。
新田氏:そうですね。

私たちは社会起業家と共に走り、共にリスクを負うパートナーでありたいと考えています。そのため「起業家から最初にお金をもらわない」という、私たちが先にリスクを負う設計にしています。構築にかかる固定費は、事業がローンチして収益が発生し始める3ヶ月目からしか頂戴しません。

これは、起業家のキャッシュフローを圧迫しないためでもありますが、同時にお互いの「覚悟」を問うためでもあります。社会問題の解決は、リスクを背負って本気で取り組まなければ成し遂げられませんから。

社会起業家を「しめ縄」のように強く束ね、社会変革へ

― 「OSUSO」を通じて、社会起業家が直面する壁をどのように突破しようと考えられていますか?
新田氏:社会問題の現場で戦うプレイヤーは、常に資金難と孤独という課題に直面しています 。

また、一人で数十億円規模の財源を動かせるようなスーパープレイヤーは、そう簡単には現れません。

そこで私は、一人ひとりの規模は数千万円から1億円の幅の中で、とにかく多くのリーダーを輩出し、彼らを「しめ縄」のように束ねることで、巨大な共同体を作ろうと考えました。

OSUSOには、アスリートのセカンドキャリア支援、伝統文化の継承、農業再生など、様々なアプローチで社会を変えようとする起業家の方が多くいます。それぞれのジャンルは異なりますが、志を同じくする者が集まれば「数は力なり」で、民間主導で社会を変える大きなプラットフォームになれると確信しています。

株式会社USTUS

OSUSO「CHANGEMAKERS 100」プロジェクトページ詳細

― 新田さんが描く、これからのビジョンについてもお聞かせください。
新田氏:一言で言えば、「日本という国を、より良い状態で次の世代にバトンタッチすること」です。

高齢化や金銭面といった課題によって、日本独自の文化や地域の価値が失われつつある中で、次の世代に何を残せるのかを考えたとき、一人ひとりの志ある挑戦者の存在が鍵になります。

日本の美味しい食や、尊い精神性を守っていきたい。そのために、1年後には日本で最大級のソーシャルビジネス・カンパニーになり、3年以内にはファンドと連携して、圧倒的な数の社会起業家が活躍できる環境を作ります。

志した瞬間から、応援の輪は広がり始める

― 最後に、これから挑戦しようとしている方々へメッセージをお願いします。
新田氏:迷っているなら、確実に挑戦した方がいいです。これは断言できます。

「自ら立ち上がって挑戦する」と覚悟を決めた瞬間から、世の中の流れは変わります。それは決断した人にしか体感できない世界です。もし、その挑戦が自分一人の利益のためではなく、世の中のためや誰かのための「志」に基づいたものであれば、必ず誰かが応援してくれます。

これからの社会は、「社会や誰かのために動く人」にお金も人も集まる時代になっていきます。自分が何のために起業し、どう社会に貢献したいのか。その思いを覚悟に変えて一歩踏み出せば、道は必ず開けると思っているので、そんな志高いリーダーが一人でも増え、共に日本を良くしていけることを願っています。

株式会社USTUS

志あるリーダーを応援して、持続可能な共助社会へ

社会起業家へ持続可能な財源と応援コミュニティを同時に提供する「OSUSO」を運営。寄付でもサービス利用でもない「応援」という新しいファイナンスの形を構築し、社会を変えるリーダー100人の創出を目指す。 独自の仕組みによる事務局運営や事業管理の伴走支援を通じ、起業家が本来の目的である「日本を良くする活動」に専念できる環境を実現している。

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東京都新宿区新宿3-4-8 京王フレンテ新宿4F 422