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PROFILE
合同会社助緑
代表 安武 成晴
陸上自衛隊を経て、自然に関わる仕事への関心から造園業界へ転身。2015年に個人事業主として独立し、造園、石積み、土木工事の技術を磨く。その間、左官職人へも弟子入りし、造園に留まらない幅広い施工スキルを習得。2025年10月に合同会社助緑として法人化。「人が助かる仕事をしたい」という想いと「緑」を掛け合わせた社名には、自身のバックボーンである音楽(ROCK)や石(石=ロック)への愛着も込められている。現場での即断即決によるスピード感と、既成概念に捉われない柔軟な提案力が強み。高額な見積もりで頓挫しかけた案件に対し、現地の木材や石を活用してコストを抑えつつ意匠性の高い景観を創り出すなど、顧客の予算と理想に寄り添った施工で厚い信頼を得ている。現在はスタッフの育成に力を注ぎ、関わる人々が円滑に、かつ豊かに働ける環境づくりに尽力している。
今回お話を伺ったのは、佐賀県を拠点に造園や土木工事を手がける合同会社助緑(スケロク)の代表 安武成晴さん。
自衛隊から職人の世界へ飛び込み、20年以上のキャリアを積んできた安武さんが大切にしているのは、現場にあるものを活かす知恵と、お客様と納得のいくまで言葉を交わす丁寧なコミュニケーションです。予算や条件の壁をどのようにアイデアで乗り越えてきたのか、その歩みを伺いました。
作って終わりではない。
様々な経験と多角的な技術で支える「長く付き合える庭」
- ― まずは、事業内容について教えてください。
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安武氏: 事業のメインは造園工事ですが、それに付随する石積みや土木工事も一貫して引き受けています。
庭を作って終わりではなく、その後の剪定やメンテナンスまで長くお付き合いさせていただくのが私たちのスタイルです。2025年に法人化しましたが、個人事業主時代を含めると20年以上、現場に立ち続けています。
- ― 20年という長いキャリアを現場一線で築いてこられたのですね。この道に進んだきっかけは何だったのでしょうか?
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安武氏: 実は、もともとは陸上自衛隊にいたんです。
退職後の進路を考えたとき、ふと「自然に触れる仕事がしたいな」と思ったのが始まりでした。そこから造園の世界に入り、途中で左官の修行なども経験しました。当時は必死でしたが、その時学んだ石組みや基礎づくりの技術が、今の現場で本当に役に立っています。
親しみやすさと信念の証。
「助緑(スケロク)」という名前に込めた、人を支える想い
- ― 次に、社名の由来について教えてください。
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安武氏:「困っている人を助ける仕事がしたい」という気持ちがずっと根底にありました。
そこに自分の仕事である「緑」を掛け合わせて「助緑(スケロク)」です。漢字で見ると少し硬いですが、音読みの「ロク」は、英語の「ROCK」や、仕事で扱う「石」という意味にも通じます。呼びやすくて、自分自身のルーツも表現できる名前だと思っています。
- ― 「スケロク」の響きに安武さんのルーツやこだわりが詰まっていますね。その「助ける」という想いは、現場でも大切にされていますか?
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安武氏:そうですね。
現場でお客さんの「どうにかしたい」という悩みを解決して、喜んでもらえたときに一番やりがいを感じます。単に木を植えるだけでなく、その人の暮らしが少しでも楽になったり、明るくなったりするお手伝いができれば、という想いで取り組んでいます。
例えば、予算が限られていても知恵を絞って形にしたり、毎日の負担になる雑草の悩みを解消したり。そうした小さな「助かった」の積み重ねが、最終的にお客様の日常に豊かさをもたらすと信じています。
「無理」を「可能」に変える現場の知恵。
丸太ひとつで生み出した唯一無二の景観
- ― 既に数か月先まで予約が埋まっていると伺いました。多くのお客様に支持されている理由は、どこにあると感じていらっしゃいますか?
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安武氏:ありがたいことに、多くの方にお声がけいただいています。
私たちの仕事は、単に言われた通りに作るだけでなく、現場ごとの課題に踏み込んで解決策を出すスタイルです。そうした提案を求めてくださる方が多いのかもしれません。
例えば、予算や条件に制約がある場合でも、単に「難しい」と決めるのではなく、「この素材や手法なら理想に近づけるのでは?」と、お客様と一緒に可能性を模索することを大切にしています。例えば、コスト面で一度は諦めかけた大規模な目隠しフェンスの設置も、現地にある自然素材を再利用するアイデアで、予算を抑えつつ意匠性の高い唯一無二の空間として形にすることができました。
- ― 予算や条件が限られている中で、納得のいく形にするのは容易ではないと思います。具体的にどのような工夫をされたのでしょうか?
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安武氏:その土地が持つ「本来の資産」を活かすことを考えました。
例えば、ある現場では敷地内に眠っていた伐採済みの枝や丸太に着目し、それらを廃棄するのではなく、フェンスの資材として再構築するご提案をしました。
丸太の隙間に現地の土や苔をあしらうことで、時間の経過とともに自然な風合いが増し、まるで壁面緑化のように変化していく過程も楽しめます。結果として、コストを大幅に抑えながらも、その場所にしかない個性が光る景観を作り上げることができました。
- ― まさに、現場にある資源を価値に変える発想ですね。
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安武氏: 机の上だけで考えるのではなく、現場をじっくり見て、そこにあるもので工夫する。
そうすることで、必要以上にコストをかけなくても、心のこもった空間は作れると思っています。ただ、その理想を形にするために何より大切なのは、お客様との丁寧な対話です。
以前は自分の思いを言葉にするのが得意ではありませんでしたが、今は「できること」はもちろん、あえて「難しいこと」や「リスク」についても、プロの視点から正直にお伝えするようにしています。そうした一切の妥協がない誠実なやり取りの積み重ねこそが、今の深い信頼関係に繋がっているのだと感じています。
目指すのは「全員が主役」の現場。
技術の共有から始まる、助緑の新たな挑戦
- ― 組織としてさらに成長していくために、挑戦していることや課題に感じていることはありますか?
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安武氏: 私が現場で行っている判断を、いかにスタッフのみんなに渡していけるかが今の課題です。
職人の仕事はどうしても経験に頼る部分が大きいと思われがちですが、私が持っている知識や「なぜこうするのか」という意図を言葉にして共有していきたいと考えています。みんなが自分で判断できるようになれば、より多くのお客様の力になれますから。
また、私の業務をスタッフが担えるようになれば、その分しっかりと給料として還元することもできます。現場が回る仕組みを作ることで、私は新しい動きができますし、スタッフの生活も豊かになる。そんな「関わる全員がプラスになる循環」を目指して、伝え方を工夫しているところです。
- ― スタッフの皆さんがやりがいを持って働ける環境が、事業の土台になるのですね。
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安武氏: そうですね。
自分一人で抱え込むのではなくチームとして動くことで、仕事の質を上げながらスタッフのプライベートの時間もしっかり確保したいと考えています。現場を支えてくれるメンバーが心に余裕を持ち、やりがいを感じながら働けること。その充実感が、巡り巡ってお客さまへのより良いサービスや、丁寧な仕事に繋がると信じています。
ゴールを定め、一つのことに打ち込む。
未来を切り拓くために必要な「決意」と「継続」
- ― 最後に、これから事業を始める方や新しいことに挑戦する方へメッセージをお願いします。
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安武氏: まずは「1年後にどうなっていたいか」を具体的に決めてみることだと思います。
ゴールを定めると、今やるべきことがはっきりします。私自身も「自然の仕事がしたい」という小さな動機からでしたが、目標を持って続けるうちに、今の道が拓けてきました。
この道で形にするには根気も必要ですが、1年、3年と先を見据えて着実に歩めば、自分にしかできないことが必ず見えてくるはずです。
- ― 継続することの大切さが伝わります。
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安武氏: あとは、一つのことに専念する時期を作ること。
私も今の仕事が天職だと思えるようになるまでには、周りに迷惑をかけながらも突き進んだ時間がありました。自信を持って何かに打ち込む姿は、きっと誰かに届きます。これからも対話を大切にしながら、皆さんの暮らしを少しでも豊かにできるよう、丁寧な仕事を続けていきたいです。
合同会社助緑
「助かる」を形に。現場の知恵と技術で理想の景観を創る造園のエキスパート
佐賀県を中心に、造園・石積み・土木・エクステリア工事全般を手掛ける。新築の外構工事から、1から作り上げる庭園の設計・施工、その後の定期メンテナンスまで一貫して対応。高価な既製品に頼りすぎず、現地の資材や自然素材を活かした創意工夫により、予算内で顧客の期待を超える「機能美」を提案することを得意とする。現場での迅速な意思決定と、取引先や協力会社との密なコミュニケーションを軸に、関わるすべての人と対等で円滑な関係を築きながら、緑豊かな心地よい空間を提供している。