工場を駆け回って生まれた修繕工事の受注戦略

株式会社ナカシマプランニング 代表 中島明良

主に屋根材を取り扱う建材商社で塗装リフォーム事業に取り組み、月間売上1,000万円のペースで実績を挙げられてきた中島明良様。また塗装業界の経験を活かして建築塗料メーカーへ転職された後は10年間で代理店1,000社への営業支援を担当されていました。そんな中島様が2018年に起業されたのが株式会社ナカシマプランニングです。今回は中島様に事業に対する想いを伺いました。

 

雨漏りで悩む工場と塗装会社をつないで新たな市場を開拓

株式会社ナカジシマプランニング 中島明良様

-会社員時代に素晴らしい実績を残されていますが、起業のきっかけは何ですか?

中島氏:社内で昇進していくうちに部下の育成などマネジメントに時間をとられるようになりました。

そこで「自分を頼ってくれた塗装会社の方々をもっと支援したい」という思いで起業を決意。工場の修繕工事に着目した「SALES FACTORY」は現状を打破したい塗装会社からの反響を呼び、おかげさまで現在は月間100件ほどの商談をセッティングできるようになりました。

このままでは、ますますお客様ファーストになり会社員時代と同じように社内マネジメントは後回しになる一方ですね(笑)

-工場の修繕は、その工場を建てたゼネコンや工務店が担当しているのではないんですか?

中島氏:塗装会社の方も含めてそのように思われている方が多いのですが、実際は雨漏りなどの対策を打てずに困っている工場長はたくさんいらっしゃいます。なぜなら部分的な改修はゼネコンから見ると割に合わず、全面を補修する工法でしか対応できないので修繕費が必要以上にかかってしまうからです。この膨大な手つかずの市場に気づき、工場と多様な対応力のある塗装会社をつないでWIN-WINの関係を築くことが弊社の役割です。

-多様な対応力とはどのようなことでしょうか?

中島氏:工場側が求めているのは雨漏り対策にとどまらず、外壁改修や内装リフォームなど工務店のような役回りができる施工会社です。しかし企業の体制としてゼネコンや工務店は専門工事を下請けに発注するため、中間マージンが上乗せされてしまいます。その点、自社で職人を抱える多様な対応力をもつ専門施工会社であれば、比較的安い料金で修繕に対応できるので工場側のニーズにぴったりはまります。私のこれまでの経験上、年商1億円以上の塗装防水会社を経営されている40代の社長さんが弊社の「SALES FACTORY」に取り組めば、しっかり利益を出せる新たな事業基盤を築けると実感しています。

-具体的にどのような営業支援をされていますか?

中島氏:工場へのアポ取りから受注まで一貫してサポートします。私は長年、塗装業界で工場の修繕に関する本音や塗装会社の経営課題に寄り添ってきましたので、単純な営業代行とはアポの質からして全く違います。

塗装会社が新規開拓の営業をする際、まずは自社サービスの提案から始まると思いますが、弊社がつないだ工場は実際に雨漏りなどの対策を必要としていますので、いきなり現場の調査や見積もりの段階からスタートできます。また細かな修繕工事のニーズをつかんで一部を無償で修繕するなどで信頼関係を積み上げれば、雨漏り対策としての屋根改修以外にも、外壁改修、床塗装、防サビ塗装、内装リフォームまで依頼されるようになります。さらに大規模改修が必要になった際に有利な立場でコンペに参加できるようになり、指名発注の可能性も高まるでしょう。

営業面で不安のある塗装会社の方には、工場側との商談に同行させて頂きサポートしています。商談ではつい自社の技術力などをアピールしてしまいがちですが、それでは一方通行の営業になりかねません。私は常に工場長の思いや本音をくみ取って塗装会社と共有していますので、お互いのズレをできる限りなくすことで商談をスムーズに進められます。

-工場の本音とはどのようなことですか?

中島氏:予算感や決済の流れをはじめ、工場労働者の安全や製造品質の安定化など修繕工事の背景にある事情まで把握し、塗装会社の提案が的外れにならないように努めています。特に他社も参加するコンペの場合、勝てる見積もりを作るために工場へのヒアリングが大切です。企業ごとに予算取りの事情は異なります。担当である工場長や総務の方が進めやすいステップを考え、相手の立場に寄り添ったオーダメイドの見積もりが受注の決め手です。私自身、メーカー勤めによりサラリーマンの社内事情をよく理解していますので工場長目線で受注につながる情報を引き出せます。

修繕工事をフックにした戦略的営業支援

株式会社ナカジシマプランニング 中島明良様

-「塗装会社の売上の柱をつくる」をモットーにされていますが、修繕工事でそこまで売上を伸ばせるものなんですか?

中島氏:実例を挙げますと、A社は月平均10社、年間延べ100社の工場を開拓。100万円以内の修繕から受注し、徐々に1件あたり5,000㎡以上や単価1,000万円以上の受注を増やし、3年間で約2億円の新規売上を立てることができました。

A社は、工場側が求めている多様な修繕に対応できる力を元々持っていて、弊社はそれを活かせる機会とノウハウを提供させて頂きました。塗装会社と一口に言っても、得意分野はそれぞれ違います。今ある塗装会社の強みを最大限に活用することを前提にサポートしていますので、余計な負担もなく新規の売上を作っていけるのだと思います。たとえ地域の塗装会社でも、工場の修繕工事というニッチな土俵でうまく立ち回ればゼネコンにも勝てるということをぜひ知って頂きたいです。

-未開拓の市場を攻めている印象を受けますが、一部とは言え戦略を明かしても大丈夫でしょうか?

中島氏:私の強みは長年塗装業界を渡り歩いて得た「目利き力」ですので、他社には簡単に真似できません。BtoBでもオンラインのマッチングサイトなどが流行っていますが、塗装会社、工場、共にそれぞれ職人の世界ですのでオフラインで関係をつなぐことが重要です。弊社は職人さんと手をつなぎ、二人三脚で経営課題を解決するような経営のパートナーであり続けます。

-今後のビジョンについて教えてください。

中島氏:これまで国内企業は、為替リスクの抑制やコスト低減のために海外生産を拡大してきました。しかし、新型コロナの感染拡大により海外工場の停止が相次ぎ、工場の国内回帰が始まっています。それにより国内工場の修繕メンテナンスにかかる需要の増加が見込まれます。また、外的要因として温暖化や豪雨の影響による屋根材の劣化は、品質に敏感な製造工場を悩ませています。

工場の老朽化は、商品だけでなく工場労働者の生産性や安全面といった職場環境にも関わる問題です。弊社は塗装会社とタッグを組んで放置されてきた製造業の課題を解決し、その結果として全国の塗装会社が元気になる未来を描いて突き進んでいきます。

-本日は貴重なお時間を頂きましてありがとうございました。最後にこのサイトを読んでいる読者の方々に何か一言お願いします!

中島氏:弊社は外装の修繕を必要としている工場、塗装会社それぞれの本音と実情を反映させた営業支援サービス「SALES FACTORY」を展開して経営者のパートナーとして活躍を続けています。

会社を成長させたいと奮起する経営者の皆様は是非ご連絡ください!

SoLabo担当者からのコメント

株式会社ソラボ 大石田一真
大石田 一真/Oishida Kazuma

塗装業界をターゲットにして、事業展開をなさっている中島社長にお話を伺うことが出来ました。業界や塗装会社についての専門的な知識やノウハウをお持ちだからこそ、この事業を拡大していける、と思わせていただくお話でした。この先も、業界の中で存在感を高められることを期待しております!

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