地域の食のインフラを守り、日本の文化を守る

インマインド・システム株式会社 代表 野口真史

「地域の食のインフラを守りたい」そう語るのはインマインド・システム株式会社の野口真史様です。お弁当屋さんを開店されてすでに11年目に突入される野口様にインタビューを行い、改めて開店された当時の想いと今後のビジョンについて伺いました。

地域の食を守る

インマインド・システム株式会社 野口真史様

 

-野口様が最初のお弁当屋さんを開店されてからもう11年目になるんですよね。

野口氏:早いですね(笑)。

-改めてお弁当屋さんを始められた経緯についてお聞かせ願いたいのですが、こんなことというと怒られちゃうかもしれないんですけど、創業って考えた時にお弁当屋さんって結構地味じゃないですか?

野口氏:まあ、確かに若い人がやりたい仕事ではないし、他の飲食店に比べてもイメージはよくなかったり、単純に儲からなそうだったりといった印象はありますよね。

でも、だからこそ弁当屋を開こうと思ったんです。

-どういうことでしょうか?

野口氏:僕は弁当屋を始める前は個人で自動車販売業をやっていたんです。でも、今後のビジョンにも悩んでいました。

-お弁当屋さんとはまたずいぶんと離れたお仕事をされていたんですね。

野口氏:そうですね。それで、今後のことをどうしようか悩んでいた時によく通っていた個人経営の非常に繁盛していたお弁当屋さんが閉店してしまって。

なんでこんなに繁盛しているのに閉店してしまうんだろう?と疑問に思い、当時食品卸の会社に勤務していた父に話を聞いたんです。

-お父様はなんと?

野口氏:色々な問題はあるが、多くは後継ぎがいないで閉店してしまうお弁当屋がとても多いとのことでした。そのことに僕は本当に納得してしまって。その原因となっているのが、先ほども言ったようにあまり儲かりそうにないなど、弁当屋のイメージが悪いせいだと思ったんです。

同時に地域の食のインフラがなくなってしまうのは問題だし、当時、弁当屋は日本独自色の強い業態であり、その文化が無くなる事も単純に残念でした。

特に高齢の方などはそう言った地域のお弁当屋さんに頼っている方も多いので、そういう方たちにとっても安くておいしい地域のお弁当屋さんが無くなってしまうのは大変な問題です。

-なるほど。確かにそういわれるとお弁当屋さんが無くなることは問題が多そうですね。

野口氏:一方でビジネス的にも十分成り立つのに閉店してしまうお店が多いという事はやり方次第では商機があると思いました。

-それでお弁当屋さんを始められたんですね!

野口氏:はい。父に相談し、弁当販売業の会社を紹介してもらい、5か月程店舗で修行したのち開業しました。

-野口様はこの11年間、何があってもお店を開け続けていらっしゃるんですよね?

野口氏:はい。台風でも大雪でも大震災でもコロナでも休業した事はありません。意地でも開けます。

-強い信念ですよね。そこにはどのような想いがあるんですか?

野口氏:お店というのは単に商品を販売する場所との考えてはいけないと思います。

他のお店が閉まっていても、あのお弁当屋は必ず明かりがついて開いているという安心感を地域の方に持っていただくことが、真の意味で地域インフラとしての意味のある役割になることだと考えています。

他社がやりたがらないことをやる

インマインド・システム株式会社 野口真史様

-お店を運営する上で心がけていることはありますか?

野口氏:揚げたてコロッケ20円。月1回必ず開催している大感謝セール最大300円引き。100円引き券の配布など、地域のお客様にご来店いただける動機作りを心がけています。

-野口様のお店では配達もしていらっしゃるんですよね。

野口氏:はい。企業配達に関しては今でもあまり見かけない配達料なしで弁当1個から配達しています。

事前に作り置きせず、注文を受けてから作る為、出来立てをお届けすることが可能です。

-ものすごく安かったり、大胆な割引を行ったり……失礼ですけど利益って?

野口氏:まあ、他のお店の方はあまりやらない手法ですよね。中には利益度外視の運営だと見る方もいらっしゃいます。でもそうではないんですよ。飲食店はお客様に喜んでもらえれば、後から必ず利益もついてくるものだと考えているので。

-現在はコロナの影響で大変厳しい時期だと思います。今後の展望などはどうお考えですか?

野口氏:開業当初の思い、地域の食を守る役割をもっと多くの方の協力を頂き着実に広げていければと思います。

また立地のけっしてよくない住宅街など3等地での事業経験を活かし、地域の皆様に喜ばれる業態を飲食店に限らず、開発していきたいと考えています。

後は若者・未経験者でも開業してみたいと思えるようなパッケージングをして、弁当屋が今後飲食店開業の1つの選択肢として見直されるモデルを作っていきたいです。

-本日は貴重なお時間を頂きましてありがとうございました。最後にこのサイトを読んでいる読者の方々に何か一言お願いします!

野口氏:先ほども話した通り、地域の食を守る役割を多くの方と協力して広げていければと思っています。飲食業の方、システム業・広告業・製造業・コンサル業の方など、この想いに賛同して頂ける方は是非ご連絡ください。

-システム業ですか?

野口氏:はい。人店で導入が難しかった注文・決済等のシステムや人員不足により外へ売り先を伸ばせずにいた事業者などは、配達代行業者も今後選択肢が増えて行く流れになると思います。アウトソーシング出来る所は積極的に導入していき、いかなる状況でも継続可能な商売モデルを構築していき、それにより地方地域の利便性・活性化に貢献できればいいなと思っています。

-なるほど! 本日はありがとうございました。

野口氏:ありがとうございました。

SoLabo担当者からのコメント

株式会社ソラボ 大石田一真
大石田 一真/Oishida Kazuma

事業に対して強い想いを持ち、複数の店舗展開をされている野口様。
持続可能なビジネスモデルを構築し、地域にも貢献していくという広い視野をお持ちで信念を感じます。
色々な業種と今後繋がっていきたいとのご意向もあるため、これからの事業展開に注目です。

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