補助金ガイド

事業再構築補助金で金融機関を利用する時のケースと流れについて解説

2021/9/13

2021/10/29

この記事の監修

株式会社SoLabo 代表取締役/税理士有資格者田原広一(たはら こういち)

お客様の資金調達支援実績4,500件以上 自社でも、
小規模事業者持続化補助金や事業再構築補助金の採択をされている。

事業再構築補助金を利用するとき、金融機関と密接に連携を取らなければいけない場合があります。しかし、事業再構築補助金における金融機関の役割をきちんと知っていらっしゃる方は少ないかもしれません。そのため、今回は事業再構築補助金で金融機関を利用するときの流れについて解説します。

事業再構築補助金では認定支援機関として金融機関を利用するケースがある

事業再構築補助金は、コロナ禍で新設された新しい補助金制度です。新設された大きな要因は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大で大きな影響を受けた事業者がポストコロナ・withコロナ時代に適応した業態に変更したり、業態を転換したりすることを支援するためです。そのため、事業再構築補助金を利用される方は業績が悪化していることが条件になっています。

しかし、業績が悪い状況からV字回復させることはたやすいことではありません。そこで事業再構築補助金を受けるために作成する事業計画は、認定支援機関と二人三脚で作成しなければいけません。

認定支援機関は、専門的知識や支援に係る実務経験が一定レベル以上で、国が認定した機関です。そして、認定支援機関の中には銀行や信用金庫などの金融機関も含まれているのです。

認定支援機関として金融機関を使うメリット

どの認定支援機関を利用するかどうかの判断は、事業者に一任されています。その中で、認定支援機関として金融機関を利用する事業者は珍しくありません。実際の採択結果から、金融機関を利用していることが確認できます。

事業再構築補助金特設サイトの採択結果

認定支援機関として金融機関を利用する大きなメリットは主に3つ挙げられます。

  • 金融機関に自社の取り組みを認知してもらえる
  • 金融機関からの融資を受けやすくなる
  • 金融機関も損をしないために必死になってくれる

メリット1:金融機関に自社の取り組みを認知してもらえる

認定支援機関として金融機関を利用するときのメリットとして、まず挙げられるのが金融機関に自社の取り組みを認知してもらえるということです。

事業再構築補助金を申請するにあたって金融機関と事業計画と作成することで、金融機関はあなたの事業の一番の理解者になります。自社の新たな取り組みや積極的な取り組みについて、金融機関に知ってもらうためのいい機会になり、今後の取引についても前向きに検討してもらいやすくなるでしょう。

メリット2:金融機関からの融資を受けやすくなる

事業再構築補助金は採択されてもすぐにお金が振り込まれるわけではありません。申請した事業計画を実際に実施して、事業にかかった費用の一部を後払いで受け取ることができます。つまり、初めに事業計画を実施するために必要な資金は用意しておかなくてはならないのです。

事業再構築補助金と融資の併用でリスクを軽減 有効活用する方法を解説

金融機関を認定支援機関として利用していると、一から融資を依頼するよりも状況を理解してもらえているため、融資を受けやすくなることが期待できます。

メリット3:金融機関も損をしないために必死になってくれる

常日頃から付き合いのある金融機関を認定支援機関として利用したとき、金融機関は単なるお手伝いではなく、自分事として真剣に事業計画などの作成を手伝ってくれるはずです。なぜなら、補助金に採択されて事業の業績が回復すれば、これまで貸し出しているお金を回収できなくなるリスクを軽減することができるなどが考えられるからです。

事業再構築補助金は、取引がある事業者の事業継続・事業拡大を図るきっかけとなりえるため、金融機関も必死になってくれるでしょう。

金融機関を認定支援機関にすることにはデメリットもある

金融機関を認定支援機関として利用すると、金融機関との関係面でメリットを得ることができます。

しかし、認定支援機関としてどこを利用するのか決断を下す前に、金融機関を利用したときに考えられるデメリットにも目を向けておきましょう。考えられるデメリットは次の3つです。

  • 事業計画の作成の専門家ではない
  • 金融機関自体が対応してくれないケースもある
  • 事業計画の作成に時間がかかりやすい

デメリット1:事業計画の作成の専門家ではない

「金融機関の人間なら事業計画書にも慣れているだろう」と考えるのではないでしょうか。確かに彼らは事業計画を頻繁に目にしています。しかし、頻繁に見ているからといって、事業計画書を書けるということにはなりません。

また事業再構築補助金は新しい制度なので、金融機関の担当者も不慣れなケースがあるのです。

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金融機関の担当者の誰もが事業計画の作成の専門家ではないので、「金融機関に任せれば絶対に採択される」という誤解はしないように気をつけてください。

デメリット2:金融機関自体が対応してくれないケースもある

上記と似たような理由で、金融機関自体では事業計画の作成を引き受けてくれないケースがあります。金融機関はあくまで窓口で、事業計画の作成はコンサルタントに依頼してしまうのです。

それ自体に大きな問題はありませんが、費用の面で問題が生じます。金融機関自体が認定支援機関として事業計画を作成するときは費用が掛からないことが多いです。一方でコンサルタントに依頼されてしまうと、依頼料として費用が発生してしまうのです。

どうしても金融機関自体に事業計画を作成してもらいたい場合は、金融機関自体が対応しているのかどうかを事前に確認するようにしましょう。

デメリット3:事業計画の作成に時間がかかりやすい

もう1つのデメリットは事業計画の作成に時間がかかりやすいという問題です。事業計画などの作成を専門に行っている税理士の先生やコンサルティング会社とは異なり、金融機関は内部の意思決定のプロセスが複雑です。金融機関の状況によっては、事業計画の作成に想定以上の時間がかかってしまうこともあり得ます。

事業再構築補助金の公募期間ぎりぎりのスケジュールで動いていると期限に間に合わなくなってしまうことも。金融機関を利用するときは、スケジュールに余裕を持って行動することを心がけましょう。

事業再構築補助金の補助額によっては金融機関の関与が必須

認定支援機関は、事業者が自由に選ぶことができます。しかし、認定支援機関として認められている税理士や中小企業診断士、コンサルティング会社に依頼していても、申請補助金額が3,000万円を超えるときは金融機関が発行する「金融機関の確認書」の提出が必要です。

金融機関を認定支援機関として利用している場合は、金融機関のみで済むため、手間が省けます。

もし3,000万円以上の補助金額を申請しようと考えられているのであれば、あらかじめ金融機関に依頼するのも効率的なやり方です。

事業再構築補助金の認定支援機関として金融機関を利用する流れ

認定支援機関として金融機関に依頼するときの流れは特に難しいことはありません。主に3つのステップで完了します。

ステップ1:公募開始前後で金融機関に打診してみる

まずは認定支援機関として利用できる金融機関を探すことです。もし、現在取引をしている金融機関が認定支援機関として登録されているのであれば、まず相談してみましょう。

対応が難しいようであれば別の金融機関を探すことになります。

ステップ2:事業計画書を共有する

金融機関が対応してくれるということになったら、あらかじめ作成していた事業計画書を金融機関に共有しましょう。

ここでポイントとなるのは事業計画書を金融機関に依頼する前に、事前に作成しておくということです。認定支援機関と二人三脚で進めていくといっても、ベースとなる事業者のビジョンがなければ、認定支援機関としてもどんなアドバイスをすればいいのかわからないからです。

ゼロから一緒に事業計画を作るのではなく、認定支援機関とは「実際に採択されるためにブラッシュアップしていく」イメージを持っているといいでしょう。

ステップ3:採択されたら融資を依頼する

事業再構築補助金に無事に採択されたら、いよいよ事業を実施します。その際に融資を検討するのであれば、事業計画書を一緒に作成した金融機関に依頼しましょう。

事業計画を作成した金融機関と別の金融機関に融資の申し込みをしてしまうと、一から事業計画の説明をしなくてはいけなくなり、時間と手間がかかるでしょう。

ポイント:金融機関以外の認定支援機関の利用も検討する

事業再構築補助金に申請するための認定支援機関は、絶対に金融機関を利用した方がいいということはありません。事業者の状況によって金融機関を利用するのがいいのか、税理士などの認定支援機関を利用するのがいいかは異なります。

大切なのは自身の状況をしっかりと把握し、なにがベストか総合的に判断することが大切です。

この記事のまとめ

事業再構築補助金は、認定支援機関とともに事業計画を作成していくことが要件として定められています。認定支援機関として認定されている金融機関を利用すると、事業計画の作成を親身になって行ってくれたり、採択された後の融資を受けやすくなったりといったメリットがあります。一方で、金融機関は事業計画の作成の専門家ではないので、確実に採択されるという保証があるわけではないなど、考慮しなければいけない点もあります。金融機関を利用するか、別の認定支援機関を利用するかは自身の置かれた状況などを踏まえて決めるようにしましょう。

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