補助金ガイド

IT導入補助金で利用できるITツールとは?主なツールの一覧も紹介

2024/08/30

2023/2/24

この記事の監修

株式会社SoLabo 代表取締役/税理士有資格者田原広一(たはら こういち)

融資支援実績6,000件超、補助金申請支援実績1,300件超、事業再構築補助金採択支援件数は第4回~第8回まで5回連続で日本一を獲得。 『小規模事業者持続化補助金』、『事業再構築補助金』、『IT導入補助金』は自社での申請・採択も経験。「補助金ガイド」LINE公式アカウントでは約4万人の登録者に情報発信を実施。

IT導入補助金を検討している人の中には、補助対象になるITツールを知りたい人もいますよね。また、事業状況に合わせてどんなITツールを導入すればいいか、ITツールの一覧をみて参考にしたい人もいるでしょう。

当記事では、IT導入補助金で補助対象となるITツールを解説します。主なITツールの一覧や業種別の活用事例も紹介するので、IT導入補助金でITツールを導入したい人は、当記事を参考にしてみてください。

なお、当記事はIT導入補助金2024公式サイトの「資料ダウンロード」にある公募要領を参考に作成しています。

ITツールとはIT導入補助金で補助対象経費に設定されているものの総称

IT導入補助金におけるITツールとは、事業の生産性を高めるために導入する「ソフトウェア」「ハードウェア」「サービス」など、補助対象経費の総称を指します。補助対象経費は申請する枠ごとに設定されているので、対象となるITツールは枠ごとに異なります。

【枠ごとの補助対象経費】

 補助対象経費
通常枠 ソフトウェア、オプション、役務
インボイス枠 ソフトウェア、オプション、役務、ハードウェア
セキュリティ対策推進枠 サイバーセキュリティお助け隊サービス

参考:「補助対象について」|IT導入補助金2024公式サイト

たとえば、オプションの場合「フォーマット変換」「バックアップ」「ファイル管理」などの機能拡張が対象になります。また、ソフトウェアのデータをシステム間で相互に活用するためのデータ連携ツールも対象です。

一方で、役務の場合、ソフトウェアの導入コンサルティングやマニュアル作成、保守サポートが対象になります。そのため、IT導入補助金は、ソフトウェアを業務に定着させることにも利用できます。

IT導入補助金のITツールとは、事業の生産性を高めるために導入する対象経費のことです。枠ごとに補助対象になるITツールは異なるため、ITツールを探す際は、申請する枠ごとに導入できるITツールを確認してみましょう。

なお、IT導入補助金で対象のITツールは公式サイトにある「ITツール・IT導入支援事業者検索」から検索できます。商品名やいくらで提供されているかも記載されているため、ITツールを探したい人は公式サイトの検索機能を利用してみてください。

株式会社SoLaboは、IT導入補助金の対象となるITツールを登録しているIT導入支援事業者です。どんなITツールが導入できるか、導入したいITツールがあるか、等は下記無料診断フォームよりお問い合わせください。

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 IT導入補助金では事業の生産性を高めるITツールのみが補助対象

IT導入補助金では、事業の生産性を高めるためのITツールのみが補助対象です。そのため、飲食業や建設業など「業種」や、インボイスや賃上げなどの「ITツールを導入する目的」ごとに活用事例を確認し、ITツールの活用イメージをつけておきましょう。

【業種ごとの活用事例】

業種 ITツールの例
当サイトにあるIT導入補助金の活用事例を記載した記事
飲食業
  • POSレジ、券売機
  • シフト管理システム
  • セルフオーダーシステム
農業
  • 生産管理システム
  • 製品情報管理システム
  • 農業体験者向けの予約管理システム
建設業
  • 積算システム
  • 測量設計ソフト
  • 建設業務一括管理システム
医療業
  • 歯科委員向け予約CRM
  • 診察券アプリPHR
  • 電子カルテ標準サービス

参考:「ITツール・IT導入支援事業者検索」|IT導入補助金2024の公式サイト

たとえば、飲食業では、会計業務の時間短縮を目的にPOSレジと会計ソフトをITツールとして導入した事例があります。POSレジと会計ソフトを連携させるITツールも合わせて導入することで、仕訳の入力を自動化でき時間短縮につながりました。

また、建設業では、業務効率を高めることを目的にCADソフトや積算ソフトをITツールとして導入した事例があります。業界に特化したソフトウェアを導入することで、業務工程を短縮でき、生産性の向上につながりました。

IT導入補助金では、事業の生産性を高めるためのITツールのみが補助対象になります。IT導入補助金に申請する際、売上や従業員の賃金などに基づき労働生産性の数値目標を提出することになるため、ITツールの活用イメージを具体的にしておきましょう。

通常枠では業務プロセスごとにITツールの一覧を確認する

通常枠では、改善したい業務プロセスごとにITツールの一覧を確認してみましょう。業務の分類を示す業務プロセスは、「業務プロセス」と「汎用プロセス」の2つがあります。

【業務プロセスの種類】

種別 プロセス名
業務プロセス ①顧客対応・販売支援
②決済・債権債務・資金回収管理
③供給・在庫・物流
④会計・財務・経営
⑤総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情シス
⑥業種固有プロセス
汎用プロセス ⑦汎用・自動化・分析ツール

参考:「通常枠の公募要領」|IT導入補助金2024公式サイト

たとえば、商品を販売する事業をしている場合、お客様に販売する業務や販売員のシフトを管理する業務などがあります。どの業務を改善するかによって導入するITツールが異なるため、ITツールを導入したい人は、改善したい業務を想定してITツールを探すことになります。

一方で、ZoomやOfficeソフトなど、業種や業務が限定されていない生産性を高めるITツールもあります。IT導入補助金でも汎用的に利用できるソフトウェアは対象になりますが、かならず業務プロセスを改善するソフトウェアと共に申請しなければなりません。

通常枠では、業務のプロセスを改善するためのITツールが補助対象です。通常枠で対象になるITツールを確認したい人は、通常業務を想定した上で改善したい業務プロセスに分類されたITツールの一覧を確認してみましょう。

なお、ソフトウェアに付属するオプションや役務(サービス)は、ソフトウェアの選定後に決めることになります。そのため、まずは導入したいソフトウェアから探してみてください。

①顧客対応・販売支援のツール

通常枠における「①顧客対応・販売支援」のツールには、マーケティングや営業活動を支援するツールがあります。そのため、接客や営業に関する業務でITツールを導入したい人は、顧客対応・販売支援のツールを検討してみましょう。

【顧客対応・販売支援ツールの一覧】

ITツール名 概要
Lステップ
【LINEのマーケティングツール】
LINE公式アカウント(旧:LINE@)を利用してシナリオ配信、セグメント配信、行動スコアリング、流入経路分析などを行える
salesforce
【営業支援システム(CRM)】
顧客管理を中心に、顧客が購入した製品管理、商談管理や顧客に対する活動管理、日報管理をすることができる
Sansan SSBプラン Lite 年間枚数3000枚
【営業支援システム(CRM)】
名刺を起点に、メールや商談の履歴などの顧客情報を管理しできる
Zoho CRM スタンダード
【営業活動を自動化するCMS】
時間のかかるデータ入力や営業フォロー、見込み客のスコアリングなどを自動化し、業務効率により本作業を行う時間を確保できる
楽楽販売 20DB(クラウド型販売管理ツール)
【脱Excelで業務を自動化&効率化するシステム】
見積管理、請求管理、受注・発注管理、売上管理、契約管理、ワークフロー機能があり、さまざまな業務の属人化を防ぐ効果がある
宅配Evolution
【デリバリー専門店向けデリバリーシステム】
オーダー受付からPL管理までを一元管理。出前館やUber Eatsと連携可能。登録されたデータから多彩な売上分析ができる

参考:「ITツール・IT導入支援事業者検索」|IT導入補助金2024の公式サイト

たとえば、Web広告に特化したCMSの場合、顧客の要望の洗い出しから広告の効果測定まで1つの画面で一元化できるので、社内共有がしやすく、労働時間の短縮も期待できます。CMSはWebブラウザで動くソフトウェアで、1つの管理画面で複数の作業ができます。

また、スクール用の予約システムの場合、予約受付やキャンセルなどの生徒対応を自動化できるので、生徒対応の時間を集客やレッスンの準備などに費やせます。

通常枠における「①顧客対応・販売支援」のツールには、接客や予約、営業などの業務を支援するツールがあります。販売に関する時間短縮や販路拡大による売上向上で生産性を高めたい人は「①顧客対応・販売支援」のツールの導入を検討してみましょう。

②決済・債権債務・資金回収管理のツール

通常枠における「②決済・債権債務・資金回収管理」のツールには、お金の流れを把握できるツールがあります。そのため、決済や資金管理に関する業務でITツールを導入したい人は、決済・債権債務・資金回収管理のツールを検討してみましょう。

【決済・債権債務・資金回収管理の一覧】

ITツール名 概要
スマレジ プレミアムプラスプラン
【店頭販売での決済やポイント管理システム】
あらゆる業界が使えるタブレットと連動するレジシステム。売上分析、在庫管理など、必要な機能が含まれ、カスタマイズができる
ユビレジ プレミアムプラン
【iPadを使ったPOSレジアプリ】
クレジットカードや電子マネー、バーコード決済等のキャッシュレス決済にも対応できます。また会計データはクラウドに保存され、リアルタイムに会計データを確認することができる
UレジFOOD
【飲食店に特化したPOSレジシステム】
POSレジの機能である注文・会計・売上管理や、店内オーダーシステム、テイクアウトオーダー決済に対応し、会計ソフトとも連携できる
弥生販売23 スタンダード
【インボイス制度に対応した販売管理ソフト】
各種帳票発行と仕入・在庫管理までオール・インワンで対応できる
MFクラウドビジネスプラン
【会計や請求業務などのクラウドサービス】
クラウドにて会計、請求などを管理。また、バックオフィスの様々なデータを連携し、業務を自動化できる
PCA商管DX with SQL版
【汎用仕入/在庫管理パッケージ】
顧客(仕入先)・商製品の取引実績を管理でき、蓄積された発注、仕入、支払、在庫等データを多面的にデータ分析できる

参考:「ITツール・IT導入支援事業者検索」|IT導入補助金2024の公式サイト

たとえば、レジシステムの場合、リアルタイムで売上状況を確認できるので、店舗での目標数値が追いやすく、臨機応変に戦略を立てられる可能性があります。

また、販売管理ソフトの場合、インボイス対応のツールもあるので、帳票発行時の税率自動選択機能やインボイス保存機能を利用すれば、インボイス対応への時間を節約できます。

通常枠における「②決済・債権債務・資金回収管理」のツールには、レジでの決済や請求書発行などの業務を支援するツールがあります。請求や売上状況の把握に関する時間短縮で生産性を高めたい人は「②決済・債権債務・資金回収管理」のツールの導入を検討してみましょう。

③供給・在庫・物流のツール

通常枠における「③供給・在庫・物流」のツールには、商品の流れの把握を支援するツールがあります。そのため、在庫管理や生産管理に関する業務でITツールを導入したい人は、顧客対応・販売支援のツールを検討してみましょう。

【供給・在庫・物流の一覧】

ITツール名 概要
PCA商管DX with SQL版
【汎用仕入/在庫管理パッケージ】
顧客(仕入先)・商製品の取引実績を管理でき、蓄積された発注、仕入、支払、在庫等データを多面的にデータ分析できる

【石油配送システム】ほっ灯油
(Sサイズ)

【灯油配送業者のための専用システム】
灯油販売・配送管理に必要なシステムを提供。月額料金で安価に手持ちのスマートフォンやタブレットから利用できる
RAPID-M 【住宅建材向け販売・管理総合ソフト】
仕入れや在庫管理だけでなく、作業の進捗管理や売上、請求管理などが可能で、発注側と受注側の業務をシームレスに一括管理ができる

参考:「ITツール・IT導入支援事業者検索」|IT導入補助金2024の公式サイト

たとえば、飲食店向けの原価管理システムの場合、クラウド型で食材の流れを把握できるため、リアルタイムの食品在庫が分かり、適切な発注ができます。そのため、フードロスの削減で生産性の向上にもつながります。

通常枠における「③供給・在庫・物流」のツールには、在庫管理や物流管理の業務を支援するツールがあります。在庫の把握に関する時間短縮の最適化により生産性を高めたい人は「③供給・在庫・物流」のツールの導入を検討してみましょう。

④会計・財務・経営のツール

通常枠における「④会計・財務・経営」のツールには、決算書や確定申告の作成を支援するツールがあります。そのため、仕訳や書類作成に関する業務でITツールを導入したい人は、④会計・財務・経営のツールを検討してみましょう。

【会計・財務・経営のツールの一覧】

ITツール名 概要
マネーフォワードクラウド会計ビジネス月額プラン
【クラウド会計システム】
銀行口座、クレジットカードなどを一度登録すると、引き落としや利用状況を自動取得できる
弥生会計オンラインベーシックプラン
【会計システム】
銀行明細、クレジットカードなどの取引データ、レシートや領収書のスキャンデータやスマホアプリで撮影したデータを自動仕訳できる
Progress会計
【会計システム】
日々の伝票作成や決算整理などの一連の作業を連動し、一元化できる
freee会計 ベーシック
【経理業務システム】
簿記や経理の知識がない人でも、経理業務ができることを目指したシステム。ボタンひとつで決算書作成ができる
やよいの青色申告 23 セルフプラン付き
【青色申告の導入を支援するツール】
豊富な機能とサービスで青色申告の導入から申告書作成までができる。e-Tax(電子申告)と電子帳簿ソフト法的要件に対応できる

参考:「ITツール・IT導入支援事業者検索」|IT導入補助金2024の公式サイト

たとえば、マネーフォワードクラウド会計の場合、銀行口座やクレジットカードを一度登録すると自動で数値を取得するため、いつでもリアルタイムの残高や買掛金を把握できます。

また、freee会計の場合「複雑な経理業務をかんたんにする」というコンセプトなので、簿記や経理の専門知識がなくても、ボタンひとつで決算書が作成できます。

通常枠における「④会計・財務・経営」のツールには、会計処理や資金管理などの業務を支援するツールがあります。会計に関する業務の時間短縮で生産性を高めたい人は「④会計・財務・経営」のツールの導入を検討してみましょう。

⑤総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情シスのツール

通常枠における「⑤総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情シス」のツールには、採用や給与計算、電子契約などを支援するツールがあります。そのため、人事や法務などのバックオフィス業務でITツールを導入したい人は、顧客対応・販売支援のツールを検討してみましょう。

【総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情シスのツールの一覧】

ITツール名 概要
SmartHR HRストラテジープラン 50名以下
【クラウド型の労務管理システム】
従業員情報の一元管理、予約管理、社会保険等入社手続きの簡略化、マイナンバー管理など、労務に関する業務をクラウドで実行できる
カオナビ ストラテジープラン(50人)
【タレントマネジメントシステム】
従業員情報やスキル管理、過去の評価といった人事情報を一元管理し、育成や離職防止に活用できる
クラウド人事労務ソフトfreee(ミニマム)
【クラウド型人事労務ソフト】
給与計算機能をはじめ、年末調整や勤怠管理などの複雑な労務業務を一元化。法定三帳簿などの書類作成を自動化し、マイナンバー管理もできる
伝え方ラボ
【採用人事向けのミスマッチ採用回避ツール】
採用面接で使用することで、面接者に合ったアプローチや質問ができる。オンライン採用面接の事前準備や、部下育成、メンタルヘルスにも対応できる
ソフト利用ライセンス PCAクラウド 人事管理 hyper on AWS 年額 【従業員の給与計算クラウドシステム】
グループ間の出向や転籍の入力や社員情報の一括修正ができ、PCA hyper 給与シリーズとの連携も可能
freeeサイン Light
【電子契約システム】
従来、紙の契約書の取り交わしにて発生していた、契約書の書面作成・印刷・製本など、紙・郵送・印紙に関わるコストを削減することができる

参考:「ITツール・IT導入支援事業者検索」|IT導入補助金2024の公式サイト

たとえば、歯科向けクラウド型システムの場合、患者の治療の進捗状況がわかるので、定期検診や必要な治療の提案ができ、歯科の患者数が安定する可能性があります。

また、医療・介護福祉向け人事労務管理システムの場合、勤務シフトの自動作成や人事情報の統合などができるので、医療・介護の現場で人事労務にかける時間を短縮できます。

総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情シスのツールでは、人的パワーだけでは解決できない課題を、ITで解決できる可能性があります。総務や人事などの作業負担を感じる人は、IT導入補助金で総務や人事向けITツールの導入を検討してみましょう。

⑥業種固有の専門的なツール

通常枠における「業種固有の専門的なツール」には、業界に特化した業務を支援するツールがあります。そのため、自身の事業に関する専門的な業務でITツールを導入したい人は、業種固有の専門的なツールを検討してみましょう。

【業種固有の専門的なツールの一覧】

ITツール名 概要
e-menu
【飲食店向けセルフオーダーとセルフレジのシステム】
販売時は、売上請求管理、売掛・回収管理が可能。仕入れ時は、仕入管理、買掛・支払管理等の機能があり、商品の発注から買掛までできる
予約システム ジニー
【歯科向けクラウド型システム】
患者に合わせたメッセージやデータ登録で、定期検診や必要な治療の提案ができる
MetaBEND
【製造開発向けソフト】
3次元形状作成機能により、1回の操作で意匠形状、板金形状など複数の形状をシミュレートできる。また、図面化、データ変換機能などで短時間化が可能
SOLIDWORKS Standard
【製造におけるデータ管理システム】
1つのシステムで機械および電気設計、製造、品質、技術刊行物を含め、製品開発に関するデータを共有し、各部門での工程を並行で進められる
CiPS Factory 生産管理システム 【製造業に特化した管理システム】
受注から生産、進捗管理、在庫管理、不適合調査、納品、売上買掛、経営までを網羅的に一元化するため、入力時間や人員のコスト削減が期待できる
Autodesk FUSION 360
【CAD/CAM/CAE/PCB を統合したソフトウェア】
製品設計・製造向けのクラウドベースのプラットフォーム。コストを抑え、短時間で高品質なパーツを作成できる
Vectorworks Architect 2023 スタンドアロン版
【製品開発システム・管理システム】
2D/3D汎用作図機能と3Dビジュアライズ( テクスチャマッピング/レンダリング等 )ができる。加えて専門分野別( 建築設計/ディスプレイデザイン、ランドスケープデザインなど )の設計支援も可能

参考:「ITツール・IT導入支援事業者検索」|IT導入補助金2024の公式サイト

たとえば、CAD/CAM/CAE/PCBを統合したソフトウェアの場合、CADで製図しCAMで製品化したものをCAEで性能をシミュレーションできるため、製品の製図から商品化までが一元化でき、時間が短縮できます。

また、海上コンテナ輸送業務向けシステムの場合、コンテナを輸送するためのスケジュール管理や人員配置を自動的に作成するため、意思決定に役立てられ迅速な対応につながります。

通常枠における「業種固有の専門的なツール」には、自身の事業に関する専門的な業務を支援するツールがあります。専門的な業務プロセスの改善で生産性を高めたい人は、業種固有の専門的なツールの導入を検討してみましょう。

⑦汎用・自動化・分析ツール

通常枠における「汎用・自動化・分析ツール」には、業務のDX化やリモートワークなどを支援するツールがあります。そのため、汎用的な業務でITツールを導入したい人は、業種固有の専門的なツールを検討してみましょう。

【汎用・自動化・分析ツールの一覧】

ITツール名 概要
Google Workspace Business Standard
【Googleのツール】
ビジネス用メール、カレンダー、ビデオ会議、クラウドストレージ、ファイル共有などのGoogleアプリが使える
Microsoft 365 Personal
【マイクロソフトのツール】
MicrosoftのWord、Excelなどのofficeアプリが使える
Zoom ミーティング プロ 5-9 年額/1ライセンス
【クラウド型のWeb会議サービス】
PC、タブレット、スマートフォンなどのデバイスから接続が可能で、どこでもオンライン会議を行える
Slack プロ
【グループウェア】
グループチャット、ビデオ通話の機能が使える
Chatwork エンタープライズ
【グループウェア】
グループチャット、タスク管理、ファイル管理、ビデオ通話の機能が使える
サイボウズofficeプレミアムコース
【グループウェア】
スケジュール管理、ファイル管理、メッセージ機能など社内情報の共有、コミュニケーション機能を利用できる
Dropbox Business Standard (年契約)
【クラウドストレージサービス】
データは全てクラウド上のストレージに保存・同期し、デスクトップのパソコンやタブレット、スマートフォン等複数の端末でデータの共有が可能

参考:「ITツール・IT導入支援事業者検索」|IT導入補助金2024の公式サイト

たとえば、紙媒体で物理的に行っていた業務をデジタル化したい場合、GoogleやMicro Officeのアプリを活用してデータ化することで、クラウドで管理できるようにできます。ITツールで資料の作成や管理をすると、場所の制約がなくなるためリモートワークにもつながります。

通常枠における「汎用・自動化・分析ツール」には、社内外のコミュニケーションやデータ管理などを支援するツールがあります。汎用的な業務プロセスの改善で生産性を高めたい人は、汎用・自動化・分析ツールの導入を検討してみましょう。

インボイス枠では4つのソフトウェアとハードウェアのITツールを確認する

インボイス枠では、対象となる4つのソフトウェアとハードウェアのITツールを確認してみましょう。インボイス枠は「会計」「受発注」「決済」に関するソフトウェアと、ソフトウェアの利用に必要なハードウェアが補助対象になるからです。

【インボイス枠で対象のITツール】

ソフトウェアの機能 ITツールの例
会計
  • 財務会計・人事給与パッケージ「SuperStream-NX」統合会計
  • SS会計 ライトタイプ
受発注
  • Progress受注管理
  • 【アシスト店長】受注管理システム
決済
  • POSシステム【poscube】
  • CyberCloud online

参考:「ITツール・IT導入支援事業者検索」|IT導入補助金2024の公式サイト

たとえば、会計機能のあるソフトウェアの場合、通常枠の④会計・財務・経営のツールに含まれる仕訳や試算表、財務三表の作成などの機能が含まれるソフトウェアが対象です。

また、決済機能のあるソフトウェアの場合、通常枠の②決済・債権債務・資金回収管理のツールに含まれるPOSレジシステムの決済機能や、債権債務を解消させる機能などが含まれるソフトウェアが対象です。

インボイス枠では、対象となる「会計」「受発注」「決済」に関するソフトウェアと、ソフトウェアの利用に必要なハードウェアが補助対象です。パソコンやタブレットなどのハードウェアを導入したい人は、まず対象のソフトウェアを検討してみましょう。

なお、インボイス枠と通常枠で申請できるITツールは一部重複します。「会計」「受発注」「決済」に関するソフトウェアを申請予定の人は、その他に申請するITツールと合わせてどの枠を利用するかを検討してみてください。

当サイトを運営する株式会社SoLabo(ソラボ)は、IT導入補助金の利用を支援するIT導入支援事業者です。ITツールや申請枠の選択でお困りの際は、無料相談からお問い合わせ下さい。

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ハードウェアはパソコンやPOSレジなどが補助される

インボイス枠では、パソコンやPOSレジなどのハードウェアも補助対象です。そのため、ハードウェアを導入したい人は、対象となるハードウェアの種類を確認しておきましょう。

【補助対象になるハードウェアの種類】

補助対象になるハードウェア 共に申請するソフトウェア
  • PC
  • タブレット
  • プリンター
  • スキャナー
  • 複合機
会計・受発注・決済のいずれかの機能を持つソフトウェア

  • POSレジ
  • モバイルPOSレジ
  • 券売機
決済機能を持つソフトウェア

参考:「インボイス枠(インボイス対応類型)の公募要領」|IT導入補助金2024公式サイト

たとえば、POSレジやモバイルPOSレジを導入したい場合、決済機能をもったソフトウェアの導入が必須です。そのため、EC機能や会計機能のみをもったソフトウェアを導入する場合、POSレジやモバイルPOSレジを導入できません

ソフトウェアを利用するために導入するハードウェアのみ、インボイス枠で導入できます。ハードウェアによって対象になるソフトウェアが異なるため、ハードウェアを導入したい人は、あらかじめ対象になるソフトウェアを確認しておきましょう。

なお、IT導入補助金のハードウェアの詳細を知りたい人は、「IT導入補助金の対象になるハードウェアとは?受け取れる補助金額も解説」も確認してみてください。

セキュリティ枠ではサイバーセキュリティお助け隊サービスに登録されているものが対象

セキュリティ枠ではサイバーセキュリティお助け隊サービスに登録されているものが対象です。そのため、セキュリティ枠を利用したい人は「サイバーセキュリティお助け隊サービス」の公式サイトを確認してみましょう。

たとえば、サイバーセキュリティお助け隊サービスに登録されているITツールにはネットワーク監視型や端末監視型、併用型があります。そのため、セキュリティ枠を利用すると、自社で導入しているITツールに合わせてセキュリティを強化することができます。

セキュリティ枠ではサイバーセキュリティお助け隊サービスに登録されているものが対象です。他の枠と複数申請もできるため、導入したい他のITツールにあわせてセキュリティ関連のITツールを検討してみましょう。

なお、サイバーセキュリティお助け隊サービスに登録されていないセキュリティに関するITツールは、通常枠やインボイス枠のオプションとして申請できます。サイバーセキュリティお助け隊サービスに登録されていないサービスを利用したい人は、他の枠で申請してみましょう。

IT導入補助金を利用する際は導入支援を受けられる

IT導入補助金を利用する際、事業者はITツールの導入支援を受けられます。IT導入補助金では、IT導入支援事業者からITツールを購入し、購入したITツールの導入支援を受けることになるからです。

たとえば、決済に関するソフトウェアを購入する場合、公式サイトの検索機能でIT導入支援事業者を探すことになります。その後、IT導入支援事業者と共に補助金に申請し、IT導入支援事業者からITツールを購入します。

その際、事業者はソフトウェアの導入時のコンサルティングや設定などの支援をIT導入支援事業者から受けることができます。

IT導入支援補助金を利用する際は、IT導入支援事業者と共にITツールの導入を進めることになります。利用したいITツールが決まったら、まずはITツールを取り扱う事業者を公式サイトの「ITツール・IT導入支援事業者検索」から検索してみましょう。

この記事のまとめ

IT導入補助金におけるITツールとは、事業の生産性を高めるために導入する「ソフトウェア」「ハードウェア」「サービス」など、補助対象経費の総称を指します。IT導入補助金を利用するには、生産性に関する計画を示すことになるので、ITツールの活用イメージをつけておきましょう。

ITツールは申請する枠ごとに設定されているので、対象となるITツールは枠ごとに異なります。そのため、ITツールの一覧を見て参考にする場合は、枠ごとにITツールを確認することになります。

IT導入支援補助金を利用する際は、IT導入支援事業者と共にITツールの導入を進めることになります。利用したいITツールが決まったら、まずはITツールを取り扱う事業者を公式サイトの「ITツール・IT導入支援事業者検索」」から検索してみましょう。

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2024 最終公募締切2024年10月15日(火)

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