補助金ガイド

IT導入補助金の申請代行は可能なのかを解説

2024/08/30

2024/6/11

この記事の監修

株式会社SoLabo 代表取締役/税理士有資格者田原広一(たはら こういち)

融資支援実績6,000件超、補助金申請支援実績1,300件超、事業再構築補助金採択支援件数は第4回~第8回まで5回連続で日本一を獲得。 『小規模事業者持続化補助金』、『事業再構築補助金』、『IT導入補助金』は自社での申請・採択も経験。「補助金ガイド」LINE公式アカウントでは約4万人の登録者に情報発信を実施。

IT導入補助金を利用するには、IT導入補助金事務局への交付申請の手続きが必要です。交付申請の手続きはIT導入補助金に規定された流れに沿って「申請情報の入力」や「申請要件の確認」などの各種手続きを行います。

当記事では、IT導入補助金の利用における申請代行の可否を解説しています。IT導入補助金の申請手続きを外部の事業者に委託したいと考えている人は参考にしてみてください。

なお、当記事はIT導入補助金2024の「交付申請の手引き」を参考にして作成しています。

申請代行ではなく申請サポートを受けることは可能

IT導入補助金において、申請の手続きを外部の事業者に丸投げする「申請代行」は認められていません。申請する事業者自身が手続きをおこなわず、すべてを外部に委託することはIT導入補助金の規定に違反することとなります。

しかし、IT導入補助金においてITツールの提供や申請者の支援をおこなうIT導入支援事業者へ「申請サポート」を依頼することは認められています。IT導入補助金へ申請する人は、申請サポートとして依頼できる内容を確認しておきましょう。

【IT導入補助金の申請おけるサポートの可否】
サポート内容 サポートの可否
申請手続きをすべて代行してもらう ×
申請者が入力すべき項目を代行してもらう ×
申請準備の手続きを代行してもらう ×
補助金の概要や申請方法の説明を受ける
申請画面の操作方法の説明を受ける
事業計画書へのアドバイスを受ける
提出書類の内容を確認してもらう
申請者が入力した内容を確認してもらう

IT導入補助金の申請において認められていないサポートは、申請者が実施しなければいけない作業を代行してもらうことです。gBizIDの取得やSECURITY ACTIONなどの申請準備の手続きを代行してもらうことは規定違反であり、申請者自身での手続きが必要になります。

IT導入補助金の申請において可能なサポートは、申請者の実施する項目を補佐してもらうことです。申請手続きの説明やアドバイスをうけることは可能なため、申請者はIT導入支援事業者にサポートしてもらいながら申請手続きを進められます。

IT導入補助金では「申請代行」の利用はできませんが、「申請サポート」により申請の負担を減らすことは可能です。申請に関するアドバイスを受けることは認められているので、申請者はIT導入支援事業者に相談しながら手続きを進めましょう。

当サイトを運営する株式会社SoLaboもIT導入支援事業者であり、IT導入補助金の採択率は約90%の実績があります。これまでの申請支援の知見から、導入したいツールが補助金の対象となるか、いくら補助金が受け取れそうか等を無料で診断できます。これから申請を検討している人はお試しください。

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申請者とIT導入支援事業者は共に申請手続きを行う

申請者とIT導入支援事業者は共にIT導入補助金の申請手続きを行う必要があります。申請時の入力項目には「申請者が入力する内容」と「IT導入支援事業者が入力する内容」があるため、申請者とIT導入支援事業者は同じ補助事業に取り組むパートナーになります。

【申請者とIT導入支援事業者の申請手続き】
項目 内容
申請者
  • 申請マイページの開設
  • 交付申請情報(事業者情報)の入力
  • 交付申請情報(補助事業情報)の入力
  • 事業計画の作成 ※セキュリティ対策推進枠のみ
  • 必要書類の添付
  • SMS認証・提出
IT導入支援事業者
  • 申請マイページへの招待
  • 事業計画の作成 ※通常枠のみ
  • 交付申請情報(ITツール情報)の入力

参考:「交付申請の手引き(P7)」|IT導入補助金2024

申請手続きは申請者の実施する内容のほか、IT導入支援事業者の実施する内容もあります。
交付申請情報の入力や事業計画の作成などの申請手続きは、申請者とIT導入支援事業者の実施する内容が振り分けられているため、協力して申請手続きを行うことになります。

IT導入補助金の申請者は、申請手続きをIT導入支援事業者と共同で行うことになります。申請者はIT導入支援事業者からの申請サポートを受けながら共に申請手続きを進めていくため、申請者はIT導入支援事業者と連携を取りながら申請手続きを行いましょう。

申請サポートを依頼するIT導入支援事業者の選び方

申請サポートをしてもらうには、IT導入支援事業者へ依頼する必要があります。複数のIT導入支援事業者の中から特徴を比較して依頼するIT導入支援事業者を選ぶため、申請サポートをしてくれるIT導入支援事業者の選び方を確認しましょう。

【申請サポートを依頼するIT導入支援事業者の選び方】

  • 専門知識を持っていること (中小企業診断士、行政書士、公認会計士、税理士等)
  • 導入したいITツールを取り扱っていること
  • IT導入補助金を利用した過去の実績が豊富であること
  • サポート内容が充実していること (事前相談、申請サポート、アフターサポート等)

たとえば、専門知識を持っているIT導入支援事業者は、IT導入補助金の利用にあたって的確なサポートが期待できます。専門知識を持っているIT導入支援事業者からは、経営課題に合ったITツールの提案や補助金受給による税金扱いのアドバイスなど的確なサポートをしてもらえます。

また、過去の実績が豊富なIT導入支援事業者は、交付申請の審査に採択されるためのサポートを期待できます。過去の実績が豊富なIT導入支援事業者からは、これまでの採択実績をもとに事業計画作成や申請手続きのアドバイスなどのサポートをしてもらえます。

IT導入支援事業者は「専門知識」「取り扱うITツール」「過去の実績」「サポート内容」を比較して選びます。複数のIT導入支援事業者の特徴を比較することにより、自社に合ったIT導入支援事業者を選ぶことができます。

なお、申請サポートを依頼できるIT導入支援事業者は「ITツール・IT導入支援事業者検索」から検索できます。申請サポートを利用したい人は「ITツール・IT導入支援事業者検索」から見つけたIT導入支援事業者に、どのようなサポートを実施しているか問い合わせてみましょう。

当サイトを運営する株式会社SoLaboもIT導入支援事業者として補助金の申請支援を行っています。 IT導入補助金を申請できるかなど知りたい人や支援事業者を探している人は無料診断からお問い合わせください。

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申請サポートには費用が発生する

IT導入補助金を利用する場合は、申請サポートに対する費用を依頼したIT導入支援事業者に支払う必要があります。IT導入支援事業者の申請サポートに対する報酬は、依頼するIT導入支援事業者によって金額や料金形態などが異なります。

申請サポートに対する費用は、IT導入補助金の補助対象経費に含まれません。そのため、導入費用の一部を補助金として受け取れるITツールとは別に、申請サポートに対する費用を全額自腹で支払う必要があります。

申請サポートの費用には「成功報酬」と「着手金」があります。「審査が採択になった場合に支払う成功報酬」と「申請手続きを依頼した場合に支払う着手金」に分けられますが、依頼するIT導入支援事業者によって費用形態はさまざまです。

なお、IT導入支援事業者に支払う申請サポートの費用は、交付決定した申請額の10%から20%程度となる傾向にあります。あくまで傾向のため、申請サポートに対して支払う費用を知りたい人は、IT導入支援事業者に依頼を出す前に費用の確認を取っておきましょう。

この記事のまとめ

IT導入補助金において、申請手続きを外部の事業者に丸投げする「申請代行」は認められていません。「申請代行」ではなく「申請サポート」を受けることは認められているため、IT導入補助金へ申請する人は申請サポートの依頼を検討しましょう。

申請サポートをしてくれるのは、申請者と事業パートナーとなるIT導入支援事業者です。申請者はIT導入支援事業者からの申請サポートを受けながら、IT導入支援事業者と共に申請手続きを進めていくことになります。

申請サポートをしてもらうには、まずはIT導入支援事業者へ依頼する必要があります。IT導入支援事業者との申請サポートの内容や申請サポートの費用に関する事前相談を行い、自社の希望に合ったIT導入支援事業者を選びましょう。

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