IT導入補助金2024は遡り申請ができるのか?
2024/04/02
2023/7/31
ITツールを導入する人の中には、IT導入補助金を利用して導入費用を抑えたい人もいますよね。その際、ITツールを導入した後にIT導入補助金への申請はできないのか?と考える人もいるでしょう。
当記事では、IT導入補助金2024で遡り申請ができるのかを解説しています。また、IT導入補助金を利用する際の流れも紹介しているため、IT導入補助金を利用したい人は参考にしてみてください。
なお、この記事はIT導入補助金2024の公式サイトや公募要領をもとに作成しています。
目次
IT導入補助金2024では遡り申請ができない
IT導入補助金2024では、ソフトウェアやハードウェアを導入した後に申請する遡り申請は出来ません。ITツールの導入にIT導入補助金2024を利用するためには、ITツールの導入前に交付申請をする必要があるからです。
IT導入補助金2024の公募要領では「交付決定前に購入したITツールは補助対象外」と明記されています。そのため、すでに契約や購入の手続きを行なったITツールの補助金は受け取れません。
なお、過去のIT導入補助金「2020特別枠C類型」と「2021特別枠C・D類型」では、遡り申請ができました。ただし、本年度のIT導入補助金2024では、どの申請枠であっても遡り申請ができなくなっています。
IT導入補助金2024を利用する場合は、ITツール導入前に交付申請が必要です。IT導入補助金を利用したい人は、交付申請を行い交付決定の通知があるまではITツールの導入を開始してはいけないことを覚えておきましょう。
新たにソフトウェアやハードウェアを導入する際は、IT導入補助金の対象となります。どんなソフトウェアやハードウェアが対象となるのか、いくらくらい受け取れるかがわかりますので、無料診断してみてください。
無料診断IT導入補助金は利用する際の流れが決まっている
IT導入補助金は、利用する際の流れが決まっています。交付申請やITツール導入、入金のタイミングが決められており、流れを守らないことでIT導入補助金を受け取れなくなる可能性があります。
【IT導入補助金を利用する際の流れ】
①IT導入補助金の理解を深める ②ITツール・IT導入支援事業者を選定する ③交付申請の手続きを行う ④交付決定の通知を確認する ⑤ITツールの導入を開始する ⑥事業実績報告を行う ⑦補助金が入金されたことを確認する ⑧事業実施効果報告を行う |
たとえば、交付決定の通知を受け取る前に、ITツール導入の手続きを進めていた場合は、補助金が受け取れません。また、ITツールが交付申請の内容通りに導入されたかを証明する事業実績報告を忘れていた場合も、補助金を受け取れなくなります。
IT導入補助金は、流れを間違ったり手順を飛ばしたりすることで補助金が受け取れなくなる可能性があります。そのため、IT導入補助金を利用する際は、手順ごとに、IT導入補助金の公式サイト「申請・手続きフロー」を確認しましょう。
IT導入補助金ではITツール検索からITツールを探す
IT導入補助金では「ITツール・IT導入支援事業者検索」を利用してITツールを探す必要があります。IT導入補助金で対象のITツールは「ITツール・IT導入支援事業者検索」で探せるものに限られるからです。
たとえば、ITツール検索の「お名前検索」を利用する場合は、ITツールの商品名を入力することで導入したいITツールを探せます。また「条件検索」を利用する場合は、ITツールが持つ機能の項目にチェックを入れて該当するITツールを探します。
なお、ネットで調べた際に導入したいITツールがあったとしても、そのITツールが「ITツール検索」で見つからない場合は、導入が出来ません。ただし、IT導入支援事業者によっては、相談しだいで新たにITツールを取り扱ってくれる場合もあります。
導入したいITツールを見つけたら、そのITツールを取り扱うIT導入支援事業者に相談します。相談する際は、電話で「〇〇ツールを、IT導入補助金を利用して導入したい」と伝えましょう。
IT導入支援事業者と共に交付申請を行う
IT導入補助金の交付申請は、IT導入支援事業者と共に行いましょう。交付申請は、ITツールを導入する申請者とITツールを販売するIT導入支援事業者で協力し、手続きを進める必要があるからです。
たとえば、交付申請はIT導入支援事業者から招待された申請マイページに、申請に関する情報を入力し提出するものです。申請マイページの作成では、申請者の情報以外にも、IT導入支援事業者の担当者情報や導入するITツールについて入力する項目があります。
また、IT導入支援事業者は、申請者が申請マイページに入力した内容を確認し、事務局に提出しています。交付申請だけではなく、ITツール導入の際や各報告の際にもIT導入支援事業者と協力する必要があることを覚えておきましょう。
交付申請では、申請者がIT導入支援事業者のサポートを受けながら交付申請の準備を行います。IT導入補助金を利用したい人は、申請者が単独で交付申請することは出来ないため、必ずIT導入支援事業者に申請する旨を伝えてみてください。
交付決定日を迎えたらITツールが導入できる
交付申請を行い、交付決定日を迎えたらITツールの導入ができるようになります。ITツールの導入を開始できるのは、交付申請の審査で交付決定が通知されてからです。
【締切回ごとの交付決定日】
項目 | 交付申請の締切日 | 交付決定日 | |
通常枠
|
1次 | 2024年3月15日 | 2024年4月24日 |
2次 | 2024年4月15日 | 2024年5月27日 | |
3次 | 2024年5月20日 | 2024年6月26日 | |
セキュリティ対策推進枠
|
1次 | 2024年3月15日 | 2024年4月24日 |
2次 | 2024年4月15日 | 2024年5月27日 | |
3次 | 2024年5月20日 | 2024年6月26日 | |
インボイス枠(インボイス対応類型)
|
1次 | 2024年3月15日 | 2024年4月24日 |
2次 | 2024年3月29日 | 2024年5月8日 | |
3次 | 2024年4月15日 | 2024年5月27日 | |
4次 | 2024年4月30日 | 2024年6月6日 | |
5次 | 2024年5月20日 | 2024年6月26日 | |
インボイス枠(電子取引類型)
|
1次 | 2024年3月15日 | 2024年4月24日 |
2次 | 2024年4月15日 | 2024年5月27日 | |
3次 | 2024年5月20日 | 2024年6月26日 |
参考:IT導入補助金2024公式サイト「事業スケジュール」
IT導入補助金では、交付決定日になると交付申請の審査の結果が通知されます。交付決定日に、交付決定と通知されたらIT導入支援事業者とITツール導入の手続きを開始しましょう。
ITツールが導入できるタイミングは、交付決定を受けた後です。そのため、ITツールがいつになったら導入できるのかを知りたい人は、申請した回の交付決定日を確認してみましょう。
この記事のまとめ
IT導入補助金では、ITツールを導入した後に交付申請する遡り申請はできません。そのため、すでにITツールを導入してしまった人には、利用できない補助金だということを覚えておきましょう。
IT導入補助金では各手続きの流れが決まっているため、流れを守らないと補助金がもらえなくなります。IT導入補助金を利用したい場合は、交付申請をして事務局から交付決定通知があった後に、ITツールの導入してください。